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この手で、君と。This is where we begin
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浴衣の裾に気をつけながら、2人で部屋の露天スペースへと足を踏み入れる。
庭園とそこに降り注ぐ星が臨める足湯は、大浴場よりもずっと静かでありながら、開放的なプライベート空間として成立していた。
聞こえるのは湯の音と、胸の鼓動。草木すらさざめくことを遠慮して、静かに星を見上げているようだ。
「……絶対、起きててね」
だからか柚春の僅かな震えさえ、細やかに響いた。願いにも、緊張にも取れる声音を受け止めて、ウォルターはそっと肩を寄せる。
「もちろんだよぉ」
ぬるりとした湯の感触と、肩先から伝わる肌の温もり。……それだけで、充分すぎるほど幸せだった。
誰の目もない空間は、簡単に彼女との距離を詰められる。けれど、今まで触れあった場所ですら、不用意に近づけば今夜の『約束』を反故にしてしまう気がして躊躇わせた。
――髪に触れて、撫でてやりたい。額を預けて、何か言葉を交わしたい。
でも、それをしないことこそが、明日の2人の幸せである気がする。
(今日があってこそ、だからね)
彼女に触れたい気持ちは、そっと胸の奥にしまう。それは――揺るがぬ確信を持つウォルターにとって、難しいことではなかった。
スマホの時計アプリが、静かに針を進ませる。
広々としたリビングも1台のスマホが放つ緊張感には勝てず、見守る2人の言葉は少なくなった。
23時59分。
もう間もなく訪れる瞬間に、柚春は緊張を隠せない。手を握ったり閉じたりと落ち着かない様子を繰り返し、それでも覚悟を決めるよう深呼吸もして、じっと時計を見つめていた。
……あと30秒。
緊張しているのは、彼女ばかりではない。けれど、だからこそ一足飛びに進まないよう、ウォルターは改めて柚春へ贈る言葉を考える。
「卒業おめでとう」
教師として。許されるならば、見守っていた地域の大人としての気持ちも、ほんの少しだけ込めて。
時計を見つめていた柚春は顔を上げ、緊張はそのままに小さく笑った。
「それから……ありがとう」
これは、ウォルター個人として。想ってくれたことも、待ってくれていたことにも、最大の感謝を伝えたい。
でもそれには言葉が足りなかったのか、柚春は小首を傾げた。詳細を語るには時間が足りないだろうと横目にスマホを確認すると、もう残り10秒を切っている。
ウォルターはそっとスマホの画面を閉じて、柚春に向き直った。あと僅かが待ちきれず、自然と彼女にしか見せない微笑みがこぼれてしまう。
吸い寄せられるように近づく唇。あと何秒かと測っているうちに、吐息が重なって――新しい時が始まった。
このキスは初めてではない。髪や頬に触れるキスから事故のようにぶつかってしまった唇まで、触れあったことは何度とある。
だけど今回のキスは、優しく合わせるだけの、はにかんだようなキスではなかった。柚春の全てを求めるように、ウォルターに思いの丈を伝えるように、2人の情熱が切ないほど、甘い。
「……誕生日、おめでとう」
息継ぎの合間に呟かれた言葉。同じ『おめでとう』なのに、卒業を祝ってくれたときと表情も声音も違って、ようやく彼の線引きの内側に飛び込めるのだという喜びが、柚春の心を震わせた。
「ありがとう……」
これはただの返礼じゃない。
自分の心が彼にまっすぐ向いていること、ちゃんと受け取っていることを伝えたくて、柚春は静かに目を開ける。……でも、それは長く続かなかった。
彼の眼差しを見つめてしまったら、口にした言葉では足りない。思うより早く、再び唇は重なっていた。
息が上がっても、彼の存在を確かめたくて。胸に込み上げる熱を、彼に届けたくて。
長く待ち焦がれた思いが、一気に溶け合うように深く、熱く。
初めて触れる熱。
愛の深さに包み込まれるようでいて、口内を探るウォルターの情熱が思考をふわふわにさせる。
身体を強張らせたのは一瞬だけだった。苦しさもなく、ただどうしようもなく甘やかな心地よさが、ゆっくりと緊張を解くように染み渡って、どこに置くべきか迷う手が彼の浴衣の胸元を掴む。
その手に彼の手が重なり、左手が解かれる。寂しく思う間もなく唇は離れ、そっと薬指に落とされた。
「……I’m yours, always.」
囁くような声。けれど、その響きは確かに心へ届く。
意味は、すべては分からなくても――彼の言葉、瞳、仕草。そのどれもが伝えている気がする。
息が整うのを待っていられず、柚春は頷いていた。
自然と、信じて。この人となら何も怖くないと、踏み出したいと思えたから。
触れるだけのキスと、寝室の方へと流れるさりげない視線。何かを確認するような仕草の意味がわからぬような、子供の時間は終わったのだ。
だからもう一度、柚春はウォルターを見つめ頷く。
緊張はする、でもそこに恥ずかしさは不思議となかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年07月11日
参加申し込みの期限
2025年07月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年07月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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