this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム /
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
この手で、君と。This is where we begin
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
…
11
つぎへ >>
夕暮れが近づき、空の色が刻々と変化していく。
淡い青と春茜とが混じり合うマジックアワーはただでさえ幻想的なのに、その色彩を映す赤谷湖はさらに煌めいていた。
「見て、ワット!」
諏訪峡でのしっとりとした雰囲気とは打って変わって、柚春は子供のように声を弾ませている。浮かべた爛漫の笑顔には、夕陽に染め上げられた桜も敵いやしないだろう。
……なんて思ってしまったウォルターは、西日が眩しいフリをして目を細めた。
「本当に絵みたいだねぇ。こんな景色、なかなか見られるものじゃないよ」
「ねっ!」
わくわくと沈みゆく夕陽を見つめる彼女の子供っぽさは、きっとこの景色のせいだけじゃない。
いつもは帰る時間を知らせる存在も、今日に限っては別れを告げるものではなく、明日への期待を滲ませているからだとも察しが付く。
「夕日が沈んじゃえば、夜になっちゃえば……そしたら、ワットと」
期待に満ちた眼差しに答えるのは簡単だ。
その先を考えているから旅行に来ているのだし、保留にする理由はない。
「夜になったら、この辺りは真っ暗で何も見えないだろうねぇ」
でもそれは、夜が来たら――『明日になったら』、だ。
意地悪く微笑んでみせると、柚春は一瞬口先を尖らせかけたけど、すぐに「ふふっ」といたずらっぽく笑う。
「何も見えないなら、時計の針を動かしても……誰にも気付かれないね?」
5分だけ、それとも1時間。まるで誕生日を前借りするみたいに針を進めようとする彼女が、微笑ましくも危なっかしくて。
「……悪戯されないようにしなくちゃねぇ」
指先がそっと重なり合い、ふたりの影が長く伸びていく。
マジックアワーの光が沈むころ、きゅっと手を繋ぎ、宿へと歩き出した。
夜の帳が降り始めた中で、ほのかに灯るランタンの光。
それは、多くの宿が旅人を呼び込むように煌々とするのとは違って、まるで見つけた者だけを迎え入れてくれる、優しい明かりだった。
賑わう温泉街から一歩離れただけなのに、ひっそりとしている。けれど、静かな品の良さが漂う宿は、どこか親密さを感じさせる佇まいでもあった。
少しばかりの緊張を連れていた柚春が、おずおずと門構えを見上げて息を吐く。
「僕らが泊まるのは、こっちじゃないよ」
「えっ?」
こちらは本館、部屋は別棟。
チェックインを済ませた2人が案内されたのは、外からは想像できないほど静謐で、ほんのりと木の香を含んだ和の設え。すでにライトアップされた美しい庭園も一望できる、隠れ家のような離れだった。
洗練された和モダンなリビングスペースは広々として、間接照明が温かく灯る寝室には2人分の浴衣が用意されている。奥には掛け流しなのだろう露天風呂が、静かにお湯をたたえる音がした。
「……すごいね」
旅の疲れを優しく癒してくれるだけでなく、2人がこの日を終える場所として、あまりにもしっくりと馴染む気がする。
もちろん今日を終えるということは――意識をして、緊張が互いの顔に出るけれど、それを口にすることはなかった。
「荷物を置いたら、食事に行こうか」
予約の時間にはまだあるから、少しのんびりできるけど。そう付け加えて、ウォルターは寝室の脇に荷物を置くと、ちらりとベッドサイドへと目をやった。
フットライトなど照明を調整できるつまみと、アラームの付いた時計のパネル。そして時計やスマホを置ける台には、貴重品などを入れておける鍵付きの引き出しも付いた3段仕様。
深い思考に入る手前で、部屋を一通り見て回った柚春から声がかかった。
「ね、ワット……露天、一緒に入る?」
ちらりと見上げ、どこか期待を滲ませているけれど、冗談半分だとわかる悪戯な笑み。
だからウォルターも苦笑して、残念そうに肩を竦めた。
「部屋露天だから、景色を楽しむには少し物足りないかなぁ。良くて星空くらいしか見られないでしょ」
「いいじゃない。山だし、綺麗に見られると思うよ」
クスクス笑う柚春は、あと数時間に控えた誕生日が待ちきれないのだろう。そして、絶対にウォルターが軽々しく同意をしないとわかっているから、揶揄っている。
「……なら、入ろうか」
「うん……ん? え、ワット?」
今までだって、混浴は幾度かしたことがある。……まあ、寝子島特有の不可思議な現象に巻き込まれて、という側面が多いけれど、タオル1枚肌寄せ合って過ごしたのは事実だ。
覚悟を決めたようにじっと見つめれば、柚春の頬が朱に染まる。自分から誘っておいて、正面から受け止められると恥ずかしくなるところは、いつまでも眺めていたいくらいに可愛いけれど。
「楽しみにしてるね、足湯」
そろそろ笑いを堪えきれない。ウォルターは肩が揺れないように気をつけながら、にっこりと微笑んだ。
やや間があって、ますます頬を染めた柚春が抗議の声とともにポカポカと叩いてくる。
「それ……っ! 僕が言おうと思ってたのにっ」
「あはは、残念でした。今回は、僕が一枚上手だったねぇ」
盛り上がる部屋の片隅で、柚春の鞄が少しだけソファで音を立てた。
座面に立てかけていたのが、滑って体勢を崩したのかもしれない。2人が気にすることはなかったが――そこに居るはずのворの姿は、いつの間にか消えていた。
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
…
11
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
この手で、君と。This is where we begin
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年07月11日
参加申し込みの期限
2025年07月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年07月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!