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この手で、君と。This is where we begin
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キスの余韻を抱きしめながら、ゆっくりと視線を交差させる。
既に乱れた浴衣を直すでもなく、柚春の手はウォルターの背に回されたまま。それが彼女の意思だということは理解しながら、ウォルターは最後の理性と問答していた。
(初めて、か……)
一緒に見た夕桜のように染まった肌へ、慎重に触れる。
きっとぎこちなかったけれど、消えない温もりは布越しに触れたときよりも、確かな幸福を連れてきた。
「ワット……」
戸惑うような声と、堪えるように震える肩。それが恐怖や痛みからではないと伝えてくれる、気丈な笑み。
もう意地を張ることもできないくらい、余裕はないけれど――その優しさに溺れていいのだろうか。
夜の空に浮かぶ小さな灯りに不安を見透かされたくなくて、胸元に唇を寄せる。奏でられる甘い音色だけを頼りに滑らす手は、本当に彼女の望んだものだろうか。
彼女の求めに応えたい。でも、格好良くリードなんてできそうにない。
彼女に最高の思い出を贈りたい。でも……最低限の知識だけの、自分には。
「……ウォルター」
突然呼ばれた名前にハッとする。
愛称のように甘える呼び方ではなく、真摯に等身大の自分へ呼びかけてくれるような気がして、思わず顔を上げた。
「僕は……あなただから、もっと触れてほしいんだよ」
その言葉が、心の奥に落ちていく。弱さも臆病さも、全部ひっくるめて「僕でいい」と言われた気がして、ようやっと『応えたい』のではなく『受け止めてほしかった』のだと気付いた。
「……変わらないねぇ」
自分でも目を背けていた過去を知っても、心なんてあるフリが得意なだけと遠ざけても。
ずっと柚春は真っ直ぐだった。いつだって『ウォルター』を見てくれた。
先生だからとか、大人だからとか……見た目やお金なんて飾り立てるものなど、気にせずに。
「柚春……」
そんなこと、告白をしてくれたときには知っていたのに。不安になっていたのがバカみたいだ。
深い藍色の瞳が愛おしげに細められるのが堪らなくて、何度も、何度も口づける。
「……愛してる」
たった一言。この気持ちを伝える言葉が、それ以外に見つからない。けれど、これを免罪符にするつもりもなくて、くびれを滑っていた手を止めた。焦れるように瞬く柚春へと問いかける視線は、どう映っただろう。
ドクンと鳴った鼓動が、自分でも浅ましく思える。それでも――迷いのない瞳が、そっとこちらを見つめ返していた。
静かな決意は、ウォルターの躊躇いなど全てさらっていった。
触れること、受け止めること、想いを伝えること――胸の奥まで響く鼓動が重なり、近づけば近づくほど言葉を超えた、確かな『誓い』に変わっていく。
「あ……っ!」
背へ、肩へ、そして腰へ。ともすれば執拗かとも思えるほど丁寧に、指先から熱を溶け合わせていく。
堪えきれずに彼女が零した吐息は甘く、切なく。もっと囀ってほしくて、ウォルターは内腿に朱を咲かせた。
柚春の瞳は涙で潤み、喜びと緊張が入り混じるその色に、ウォルターは自分が選ばれたのだという実感を噛みしめた。甘い声が上がるたびに彼女の緊張ごと、互いの境界をひとつずつほどいていく。
「は、あ……、あぁっ」
息を詰めるように一瞬身体を震わせて、柚春の細い指先がウォルターの髪へと潜る。
自然と浅くなる呼吸を気取られて、柚春が問いかけのような視線を向けていた。
「……僕ばかり先に満たされちゃ、ずるいからねぇ」
つい余裕のある笑みを浮かべてしまうのを、彼女は許してくれなかった。
それとも、もしかしたら。柚春自身にも余裕はなかったのかもしれない。
「……もっと、繋いで?」
囁きは祈りのようで、誘うようでもあった。
花が朝を迎えるみたいに、彼女は柔らかくその全てを委ねてくれる。
(ああ、もう……)
背筋を駆け抜ける愛しさに、最後の迷いが消えていく。
この一瞬が永遠になるようにと願いながら、ウォルターはそっと彼女を抱きしめた。
互いの熱が触れ合うたび、胸の奥で何かが静かに溶けていくのを感じる。
境界はもう存在しない。ただ大切な人の体温と想いが、すべてを満たしていく。
「柚春……」
名前を呼ぶたび、確かめ合うように震える吐息が返ってくる。その一音が、どんな言葉より深く心を結んでくれた。
「ワット……すき。ワットが、だいすき」
涙を宿したその声に、胸がいっぱいになる。喜びも、痛みも、決意も――全部がこの瞬間に溶け合っていた。
前髪をそっと払い、額に、瞳に口づける。触れるたびに、何度だって彼女の存在を抱きしめ直す。
「……僕だけじゃないんだよね?」
彼女の問いかけには、今までの距離が詰まっている気がした。
本当に追いかけるばかりではないのかと、境界線で待っていたのが自分だけではないかという、小さな不安。
「同じことを、僕が言っても?」
曖昧にし過ぎて、いつ愛想を尽かされるか――そんな思いでこの日まで過ごしたと言ったら、どんな顔をするだろう。
返ってきたのは細やかな笑みと、ためらいのない抱擁。柚春はすべてを委ね、受け止めてくれる――その事実が、何よりも温かくて。解き放たれた想いは、もう止められなかった。
触れ合う手も、重なる唇も、互いの鼓動を刻むためのもの。そこには我慢や恐れなんてなく、ただ『一緒にいたい』という願いだけがあった。
まるで生まれたての羽を広げるように、彼女は新しい世界へ踏み出していた。
寄せては返す呼吸の波に身を任せながら、2人はその瞬間ごとに未来を選び取っていく。
「んんっ、はぁ……っ」
どこまでも優しく、どこまでも深く。……溶け合っていく。心ごと、何もかも。
彼女に導かれ、許され、愛される――それがこんなにも尊いことだなんて。
「柚春……っ」
あふれ出す想いが形を持たないまま重なって、境目が消えていく。
でも、その溶け合う瞬間が心地良さ以上に幸せで満たしてくれた。
そっと絡んだ指先にも同じ熱が灯り、分かちがたさだけが生まれてしまう。
互いに浮かべた微笑みは、それだけで愛してると訴えていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年07月11日
参加申し込みの期限
2025年07月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年07月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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