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夏盛り、一篇の恋を携えて。扉がひらく、ふたりの頁へ。
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青森と言えばりんごを連想する人は多いだろうし、夏と言えばねぶたの名も上がるだろう。しかし、魅力はもちろんそれだけではない。リニューアルしたばかりの駅ビル、旬を迎えた美味しいものは海の幸に留まらず、海外にも負けない神秘的な自然だって多くあり、かいつまんで話す智子も厳選するのが大変だ。
「今なら雲谷のひまわり畑もいいし……あ、珪の好きなクラシックカーの博物館とかは?」
「珪さん、昔からクラシックカーがお好きだったんですか?」
一際魅惑的な話題が聞こえ、綾花は逃さずに食いついた。彼の愛車に乗せてもらったことはあるけれど、ルーツとなる話はそう多く聞かせてもらったことがない。
「そうね、どちらかというと味のあるものが好きみたい。自分で磨いて価値を出すのが好きよねぇ?」
「また勝手に……綾花さんが信じたらどうするんだよ」
いつも丁寧な口調で穏やかな珪なのに、やや砕けた口調で拗ねている。今は珍しく映るその姿も、いつかは自分の前で自然と見せてくれるだろうかと期待して、綾花は微笑んだ。
「今も、ちょっとレトロな車に乗っているんですよね。ワインも……年代ものが好きですか?」
智子に同意する形で綾花が続くと、珪は言葉に詰まってしまった。もしかしたら本当に、古着や古道具なんかの年代ものが好きなのだろうか。デート先を選ぶときやプレゼントの参考になるかもとわくわくしていると、雅貴が助け船を出した。
「ははっ、珪は古いものが好きというよりも、好きな物にこだわりがあるんじゃないか」
「そうかもね。流行り物より、これと選んだものの方が愛着があるというか」
ようやく仕切り直せるといった顔で珪が流れに乗って、雅貴は大きく頷く。そしてなぜか、その満足げな笑みは綾花へと向けられた。
「つまり珪は、好きな物にはとことん一途だから。その点は綾辻さんも安心してくれるかな」
「ちょっ、父さんまで……!」
意味を理解するのに一拍、珪の慌てた顔を確かめるのが一拍。遅れて頬を赤らめた綾花は、深々と頭を下げて混乱しながらも言葉を絞り出した。
「あっ、ありがとうございます……?」
何か違う気はするが、珪の太鼓判を押してくれたことには違いないだろう。素直に綾花が笑顔を浮かべるものだから、少しばかり揶揄いを混ぜたつもりの雅貴はチラチラと目線を珪にやる。
「はあ……クラシックカーとかワインとかと一緒にしないでよ。彼女はもっと、特別なんだ」
「じゃあもう、本当に……大丈夫なのね?」
湯飲みを持った智子が、妙に真剣な声音で問うた。小さく吐いた息は海風に溶け込んだけれど、今までの明るさが別人なんじゃと思うくらい『母親』の顔をしていて、場の空気がピリッとする。
珪が今まで恋人を作らなかった理由――言わなくても察することぐらいはあったかもしれない。
「……ああ」
珪の背筋もどこか伸びて、何かを振り返っている。けれどその瞳は後ろ髪を引かれるものではなくて、きちんと乗り越えた結果の懐かしさで揺れているように見えた。珪の時間が動いていることに安心しながら、綾花は彼の言葉がちゃんと両親に届くよう隣で願う。
ハラハラと見守るさなか、次の品が運ばれてきた。鯵の塩焼きや貝の焼き物をメインに、帆立の炊き込みご飯。箸休めほどの鰯の煮付け、茹で嶽きみ、そして糠塚きゅうりを中心とした香の物。青森の旬が詰まった品々に目を落とすと、智子はふぅっと息を吐いた。
「だって心配するじゃない。いい年になっても
ちりちゃんと結婚する
なんて本気で言ってたら」
「ああ、あれは驚いたな。いつ現実を教えたらいいかと肝が冷えた話のひとつだ」
笑い話に変えたのか、最初からそのつもりだったのかはわからない。けれど、珪がお喋りな性格でないと知っているからこそ、さらりと確認しておきたかったのかもしれない。
「ちりちゃんのお話、私も聞きました! ハロウィンの悪戯で、『結婚していた』なんて驚かされたんですよ」
「へぇ、ハロウィン! それは学校の? 寝子島の?」
張り詰めていた空気は影も形もなくなって、食事のお供は寝子島の魅力へ。青森と比べるとスケールは小さいが、山も海も素敵なこと。特に桜の季節は山だけでなく、海岸沿いも是非見てほしいこと。島をあげて年がら年中お祭り騒ぎだけれど、その合間に来たならたくさんの地域猫がお出迎えしてくれること。自分のことのように話す綾花は緊張の中にも誇らしさが見えて、地元愛の詰まった口ぶりは両親からも笑顔が零れる。
「なるほど、珪がなかなか顔を見せないわけだ。寝子島がいい島のようで羨ましいくらいだよ」
「どの季節も見所がありますので、寝子島にぜひおいで下さい」
そのときは案内を買って出たいけれど、今日のところは大人しく微笑むだけ。両親が何月なら予定が付くだろうか、面白いのは何月かと相談している間に、綾花の目線は珪をチラリ。
すでに待ちきれない様子の綾花と、行動力のある両親と。話が盛り上がるのは、すぐのことかもしれない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年08月07日
参加申し込みの期限
2025年08月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年08月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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