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夏盛り、一篇の恋を携えて。扉がひらく、ふたりの頁へ。
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青森市郊外にある空港は、8月だというのに空気がひんやりとしていた。風が吹けば夏特有の湿度の高さは感じるけれど、タラップからターミナルの移動中にじっとり汗をかくこともない。さすが本州北部――時間にすればたった1時間半程度の旅路なのに、随分と遠くまで来たのだと
綾辻 綾花
は背筋を伸ばす。
(もう少しで、会えるんだ)
ずっと切望していた、
早川 珪
の両親へと挨拶が叶うのも目前。好感触を残し関係を認めてもらうためにも、失敗してなるものか。必然的にバス乗り場に向かう足取りも鼓動も追い立てられ、じっとバスを待つ時間さえ落ち着かず深呼吸してしまう。
(今からこんな調子じゃ……会ったらもっと緊張しちゃうのに)
ここから目的地までは、連絡バスに乗ってさらに30分。……されどもう、あと30分しかない。
「珪さん、変じゃないですか?」
緊張に包まれた綾花にとっては短すぎる心の準備期間だけれど、こんなときに心強く思うのは珪の存在だ。ボストンバッグを持ちながら、右に左にと全身が見えるようにして服装をチェックしてもらう。
夏とはいえ、肌を出し過ぎるのも失礼だし、かといって暑苦しいのも場違いだし。悩んだ末に綾花が選んだのは、爽やかなノースリーブのワンピースと、上品なサマージャケット。夏の清楚エレガントな装いは、大学生らしいきちんと感と季節感を上手く取り入れられていた。
「ああ、うん……もちろん変ではないんだけど」
「……けど?」
口ごもる珪に不穏な空気を察し、言われてもいないのに綾花の不安が加速する。メイクが薄すぎて失礼だろうか、ちょっと青森の気候には合わなかっただろうか……心当たりが多すぎて、続きを促すこともできない。
「気に入られすぎるのも、嫌だなって」
子供が拗ねたように笑うと、珪は綾花の指先を握った。数度遊ぶように握ったり離したりする姿からは、この言葉がどこまで本気なのかがわからない。
(仲良くなれるのは、いいことだと思うけど)
自分の両親と珪とで想像してみても、それは変わらなかった。大人にしかわからない話で盛り上がったり、ワインを一緒に楽しんだり、今すぐ加われない何かがあったとしても、3人が仲良くしているのを見られれば嬉しいと思う。けど珪は、もしかしたら――少しだけ違う考えなのかもしれない。
県内で一番大きな青森駅。それもねぶた祭りのある日とあって、昼間も多くの人で賑わっていた。
改札内外に飾り付けられたねぶたに、旬を納めたポスター。全力で青森の魅力を推してくるこの駅は、綾花の初戦場――珪の両親との待ち合わせ場所だ。飛行機とバスとでの移動なので、余裕を持って待ち合わせてはいるものの、まだ相手の顔も知らぬ綾花にとっては、どこから抜き打ちテストのような視線が飛んでくるかわからない。ボストンバッグを持ち直すのでさえ気が抜けず、周囲を伺う珪に付き添って大人しくしていた。
「お嬢さんちょっと! 写真、お願いできる?」
声をかけてきたのは、はつらつとした初老の女性だった。同世代の男性と近くのねぶたを指さして、わくわくと笑っている。綾花らの出で立ちを見て、同じ観光客ならと声をかけやすく思ったのかもしれない。綾花は快諾して、ねぶたとの記念撮影を手伝った。
「ありがとうねぇ。お嬢さんは? 新婚旅行?」
「えっ!? こ、今回は……違い、ます」
「あはは、そうだよねぇ。新婚旅行は頑張っていいとこ連れてってもらわないと! ……ね?」
そう言う女性に釣られて珪の様子を伺えば、彼は妙に不機嫌な顔をしている。けれど女性は失言したとは思ってもなさそうだし、珪の背を叩いたりと距離感が近い。
まさかと思って女性の側にいた男性を見る。少し申し訳なさそうに会釈をする姿が、誰かの佇まいにそっくりで――ようやく、綾花は状況を理解した。
「綾花さんを揶揄うのは、そのくらいにしてくれるかな……母さん」
「だって珪の親として会ったら、彼女も身構えちゃうでしょ? でも、驚かせたならごめんなさいね」
自然な様子が見たかったのだと笑う目元は珪と同じ優しさが満ちていて、綾花はこの人なりの緊張の解き方なんだなと肩の力を抜いた。
「はじめまして、綾辻綾花です。本日はお時間をいただきありがとうございます。こちら、気持ち程度ですが」
僅かに声が上擦って、緊張が滲んでしまう。手土産の袋口を整えたものの、渡すのはこのタイミングで良かったのか、荷物になるので食事の場で渡すべきだったかと、差し出した手が震えてしまうのがわかった。
「まあまあ、ご丁寧に……母の早川智子です。今日は気を楽にしてお喋りできたら嬉しいわ」
同意を求めるように視線を投げられた男性は、1度困ったように珪を見たけれど、結局穏やかな笑顔で頷く。
「珪の父、早川雅貴です。折角遠路はるばる来てくださったんだ、緊張以外の思い出も作ってほしいからね」
「父さんが止めなきゃ、誰が母さんを止めるんだよ……」
嘆く珪と、笑う両親と。仲の良さに綾花もクスクス笑う余裕が出てきて、初戦はクリア。あとは和やかな空気に任せて楽しい時間が過ごせることを信じ、予約してある店へと向かうことにした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年08月07日
参加申し込みの期限
2025年08月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年08月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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