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(恋≒友情+笑顔×喧嘩)×感謝+記憶=記念写真 ∴よろしく!
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メインとなる街道が10kmほどあっても、町の1/3は山。
その上、海にまでぐるりと囲まれた島となれば、イメージするのは片田舎かリゾート地となるだろうが、生憎この超高級ホテル、ステッラ・デッラ・コリーナが建つ寝子島は、そのどちらでもないらしい。
高く開放的な天井を見上げ、
水槻 清恋
は小さく笑みを零した。
(私にとってはリゾート地に来たような気分だけど)
普段は手の届かないようなフレグランスがさりげなく漂い、広々と手足を伸ばせるベッド。でもこの周辺には目立った観光地なんてないし、かといって何にもないと言うには大きな商業施設も話題も盛りだくさん。
その証拠に刑事の仕事に暇もなく、こうして
森谷 錠
と逢瀬をするのも月2回程度。
(まあ……彼氏、じゃないしね)
隣で寝入っている錠の頭をくしゃりと撫でれば、ひらりと手だけ振り返してきた。どうやら今日は急ぎチェックアウトする必要がないようなので、清恋はゆっくりとシャワーを浴びることにする。
足を踏み入れたバスルームは、美術館の展示品のように整然とアメニティが並べられていた。ひとつ手に取れば、普段嗅ぎ慣れない、けれど心地よい香りがふわりと広がって身体の奥から解されるよう。
奥には二人でも余裕で入れそうなほど大きなバスタブが、静かに光を湛えている。ここならば、日頃の疲れも溶けてしまいそうなほど、全てが完璧に計算された安らぎのための場所に思えた。
こうやって彼とこのホテルで逢瀬を重ねることも多くなったけれど、いつも用意されるのは最上級のスイートばかり。
(……ただのセフレなのに)
そう思うと、少しだけ否定したいような何とも言いがたい気持ちになる。けれど、錠と恋人関係でないことだけは事実だった。
だからこの空間での逢瀬も、清恋を喜ばせたいと思ってのことではなく、錠が年収億越えの金持ちであるがゆえに当たり前になっているだけだと考えるのが普通だろう。
わかっている、頭では。それでもこの先を望んでいるのか――望んでいいのかが、清恋にはわからなかった。
ホテルを出れば潮風が心地よく、初夏の光が海面を柔らかく照らしている。
まだ時間があると言って隣を歩く錠は、ビジネスの仮面を外してはいるのだろうけれど……横顔を盗み見る限り、それ以上にどこか穏やかな表情をしているようにも思えて、清恋は内心戸惑った。
(今までは、いつ壊れてもいい関係だった。でも……)
言葉にすれば、何かが変わるかもしれない。けれど誤れば全てが崩れ去ってしまうのも明白で。
それなら今は疑問に蓋をし、歩幅を合わせて並ぶことだけに意識を向けることにしよう。そう思った矢先に、すっと絡め取るように手を繋がれていた。
「恋人に、見えるかな?」
「えっ……」
覗き込むように首を傾げる錠に振り回され掛け、言葉から逃げるように視線を逸らす。ちょうど海岸通りのバス停に、寝子島のイベントが掲示されていたのが見え、清恋はこれのことかと息を吐いた。
「随分と可愛らしいものに興味を示すのね?」
ここから1番近くて、星ヶ丘の教会。あとはシーサイドタウン駅近くでも、『恋人の日』とやらのイベントがやっているらしい。
(フォトフレームに占い……どれも関係なさそうだけど)
「俺さ、ゲン担ぎするタイプなんだ」
きゅっと手を握りしめ、「歩くのとタクシー呼ぶのとどっちが早い?」なんて言いながらスマートフォンを弄る錠には、恋人の日にあやかりたい何かがあるのだろうか。
浮かびかけた期待が小さなうちに打ち消してしまい、2人は星ヶ丘マリーナを背に教会方面へと歩き出した。
好みや器用さが露わになったフォトフレーム作りは、楽しかったと思う。
それでも清恋の中で、これが錠にとって普通の対応なのか、『恋人の日』を楽しむためのフリなのかがわからず、モヤモヤとした想いを抱えることになった。
フォトスポットについてもその気持ちは晴れず、錠がどれで撮ろうかと聞いても生返事のまま。そんな清恋を前にして、彼は「座ろうか」と手を引いたのだけど――清恋が座らされたのは、妙に可愛らしいベンチだった。
顔を上げれば、何重にも重なったハート型のフレーム、正面にはカメラ。横を向けば小さな花のリースやハートのクッションであしらわれた白いベンチ。
「どんな雰囲気で撮りますか?」
「彼女、見ての通り恥ずかしがり屋だからなぁ」
なんてのんきなことを言いながら、錠は後ろに回って清恋を抱きしめた。
慌てふためく清恋を置いて、シャッターは切られていく。頬を寄せ、クッションを抱えさせられ。呆れにも近かった気持ちはだんだんと解れて微笑めるようになったところで、タイムアップ。
どんな写真が撮れているかと、2人モニターを覗き込めば、意外なほど幸せそうに映っていた。
「……誰かと、こんなふうに写真を撮るの、久しぶり」
例えばそれが恋愛関係に限ってのことだと、最初の相手は不倫関係だったし、続く相手も堂々とできる相手は少なく、撮ってないか処分するかしている。……今だって、錠との関係を考えれば形に残るものなんて、という思いもあるけれど。
(今後がどうなるかなんて、わからないにしても)
データで全部貰おうかと言う錠を止めて、清恋は1枚を選んだ。
残してもいいかなと思える、2人の顔。こういう時間が長く続くなら、それはきっと――。
「次は占いに行ってみよう。鰯が占ってくれるってさ」
「占い、好きなの?」
どこかから連れ出してくれるように、錠がそっと手を取る。その温もりを振り払う理由を見つけられず、ただその手を感じているのは、「割とね」と笑う顔に免じてだということにしておいた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年06月17日
参加申し込みの期限
2025年06月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年06月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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