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潮騒に呼ばれて
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学校からも見えるくらい近くにある、寝子ヶ浜海岸。
引っ越してきてから何度か訪れた場所だけど、
稲積 柚春
にとっては憧れの場所のひとつだった。
(こんなに近くて、こんなに遠かったなんて……思わなかったなぁ)
隣を歩く
ウォルター・B
が、岩場に向かって突撃している波を子供のような目で見ている。また今日も、面白いものを見つけちゃうのかなと思うと、余計に目は離せないけれど――ペアリングが輝く手は、しっかり彼を捕まえていた。
「ふふ、すごいね!」
潮だまりで遊ぶ子どもたちの声が、遠くで響いている。見慣れた電車も走っている。
だけどもう、この手を離さなくていい。
(本当に、人目を気にしなくていいんだ)
互いの思いを確認したのに、もどかしくも『生徒と教師』のまま過ごした1年と少し。
長く焦がれる時間を経て、ようやくこの春に柚春は制服を脱ぐことが叶った。つまり2人は、正式に交際を始めることができたのだ。
「爽快だねぇ。柚春、ここはひとつ今日の昼食は――」
「岩場はダメだよ? 満ちてきたら大変だし、カニとかに横取りされたらどうするの」
冗談めかして笑えば、彼も笑う。
今までも、素敵な場所でデートをして笑い合ってきたけど、それは全て人目を避けた遠い場所。
何も気にせず、学校の近くでしっかり手を繋ぐ経験なんて……あまりなかったことだから、柚春は少し緊張していた。
(どうしよう。海岸デートって、何すればいい?)
泳ぐわけにもいかないし、生き物観察も子供っぽいだろうか。ウォルターは喜んでくれるだろうけど、だからこそ面白いものを見つけて夢中になられたら、なんだかそれも悔しい。
きゅうっと自然に彼の腕に寄りかかり、無意識にかまって欲しそうな目線を向けてしまう。
しっとり濡れた砂浜に、潮の香りと春の陽射しが優しくて……こんなふうに手を繋いでても、彼が慌てて手を振り払うこともなくて。
「……こうして歩いてるだけで、もう幸せすぎるんだけど」
ぽつりと漏れたその言葉に、ウォルターが足を止めた。
少し驚いたような顔をしたかと思えば、照れくさそうな、申し訳なさそうな……なんとも言いがたい表情を浮かべて、微笑んでいる。
「今まで、我慢させたよねぇ……」
「遠出のデートには連れてってくれたじゃない。だから、そんなでもないよ」
――好きだから、『今は』付き合えない。
告白したときに返されたその言葉は、ウォルターの立場ばかりを守るためのものではなかった。
柚春の卒業と成人という節目まで待つのは、彼女を愛するからこその理性と優しさが込められていて、それは十二分に柚春も理解している。
でも、『今』は――ちゃんと『恋人』だ。
「あはは、ありがとう。……これでもさ、僕だって我慢してたんだよぉ?」
「えっ……?」
どこか艶めかしい色香を放って、ウォルターが覗き込んできた。ぐっと顔を寄せられて、キスでもするのかと慌てふためいて――彼から目を離せなくなったとき、柚春の足下は波にさらわれてしまって。
「ひゃっ!? つっめた――」
いいところで邪魔が入り、悪びれもせず引いていく波を憎らしげに見る。
そんな柚春にひと笑いすると、ウォルターは彼女の手を引いて浅瀬まで連れ込んだ。
「近所なんだし、濡れたままでも帰れるよね?」
そう言って微笑む彼の目が、まっすぐ柚春を見ている。
言葉の端に含まれた甘い棘のようなものに胸がきゅっとなって、柚春が彼から目を離せなくなっていると――彼は、思い切り波を蹴り上げた。
「わっ!? ……もう、ワット! いったい何」
「今までできなかったこと。今からさ、何でもしたいよね」
こうして近所ではしゃぐこと。
帰り道を気にせずびしょ濡れになって、道に足跡をつけて帰って、誰かに目撃されて笑い返してやれる――普通の恋愛だったなら、すぐにでもできたこと。
「楽しそうだけど、普通のデートでびしょ濡れなんて……ならなくない?」
「あ、バレた?」
結局は彼が遊びたいだけで、今までの隙間を埋めたいのとは違うのかもしれない。
でも、2人には『普通』なんて関係なかった。だって、誰かの恋愛マナーが当てはまるわけがないんだから。
水を掛け合い笑って、濡れ透けたシャツに恥ずかしくなっては、その気持ちを隠してからかって。互いに夢中になってしまえば、もうこの海岸は2人だけの世界だ。
「……間違えたふり、しなくていいんだよねぇ」
ぐっと柚春を抱き寄せて、ウォルターは軽く唇に口づけてやる。からかい調子だった柚春も、少し驚いたように見上げるけれど、目が合うたびに視線で撫でられているようでドキドキが止まらない。
「からかってるんじゃなくてさ、僕のこと……そういう意味で誘ってる?」
「――っ!? な、なんで」
――手加減されてるって、わかってるのかなぁ。
そうぼやいていたのも、もう終わり。
幸せそうでいて熱の帯びた瞳が、遠慮はしないと語っていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年05月30日
参加申し込みの期限
2025年06月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年06月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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