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ちょっと面白いところがあるから寄ってみませんか、と運転手は事もなげに言った。
「いえ、そう時間は取らせませんから。後悔はさせませんよ。一度見ておくべきですって、ホント」
壮年の男は目深にかぶった制帽の下、バックミラーに映る瞳はやけにぎらついて見えた。
水槻 清恋
は森谷 錠と顔を見合わせ、
八神 修
は少し警戒を覗かせ
七夜 あおい
の肩を抱き寄せる。
清恋はいぶかしげに尋ねた。
「ここは……どこ? これは、乗り合いタクシーかしら。どうして私たち、乗ってるの? 錠、覚えてる?」
「いや。いつのまにやらって感じだ。奇妙だな」
直前の記憶において、清恋と錠は汗みずくのままベッドの上で抱き合っていた。しこたま絡み合い、昂る熱を交換し合った後には心地良い疲労感のまま眠りに落ちてゆくのみ。であったはずが、気が付けば何やら見知らぬ車に乗車している。
そう、いわゆる乗り合いタクシーというやつらしい。揺れもなくゆっくりと走る小型のワゴンには運転手と清恋に錠、修にあおいと四人の乗客が乗り合わせていた。しかし奇妙なことに乗り込んだ記憶がない。であればこれは夢だろうか? それにしてはやけに現実感があるし、窓の外の光景は揺らぎなくそこに存在しているように思える。
月だ。落ちてきそうなほどに大きく見えた。煌々と輝き、清恋らを見下ろしていた。
「俺たちは、レンタカーを借りてドライブをしていた。九州にいたはずなんだが……」
「絶対違うよ~ここ、日本ですらないかも! いつもの不思議なヤツじゃない?」
修はといえばあおいとデート中だった。
前日
は強行軍を実行に移し、寝子島から遠距離恋愛中の彼女のもとへ飛行機で押しかけたのだ。サプライズにあおいも驚いたがともあれ、休日を彼女とドライブデートで過ごすことになった。
その運転中であったように思う。記憶の連続がどうにも不確かだ。いつ降りたのか。いつ乗り込んだのか。まったく覚えていないのだった。
そんな四人へ、運転手はさも些細なことであるかのようにからからと笑った。
「たまにいらっしゃいますよ、そういうお客さんも。珍しいことですがね。でもまぁ、これも縁ってやつですよ」
「縁か……」
修は神妙な顔を浮かべて腕組みする。その言葉には少し弱い。彼の暮らす寝子島という場所はまさしく、縁にあふれた土地であるからだ。今は鳴りを潜めてはいるが、不思議な力が数多の存在や現象と結びつき、姿を見せるのを度々目にしてきた。
「どうする? 修君」
「どうすると言ってもな。はは、飛び降りるわけにもいかないしな」
「そうだねぇ」
あおいも怯えている様子ではないし、どちらかといえば窓の外の光景に興味津々であるようだ。平坦な道はどこまでも続き、夜闇の中へ浮かび上がる街の火は何だか神秘的に思えた。
「よく分からないが、郷に入っては郷に従えというからな。俺は付き合っても構わないよ」
「そう? 錠がそう言うなら……」
奇妙ながら、これが夢か幻ならば楽しまねば損だろうと、錠はそう割り切ったらしい。清恋は苦笑いを浮かべたが、異論は無かった。
「そうね。少しわくわくするかも……運転手さん、あなたの見せたいところへ連れて行って」
「もちろん。かしこまりました」
ワゴンはごくゆっくりとひた走る。急がず慌てずのんびりと、が運転手の信条であるようだ。
タクシーを降りると、修とあおいは手をつなぎ坂道を登る。小奇麗に整えられた緩やかな石段には、どこからか吹かれてきたらしい桜の花弁が散っていた。
「桜の樹があるのかな?」
「夜桜を眺めて花見といきたいもんだね」
「いいねー!」
見上げた石段の上には灯る火が見えた。月明かりと相まって、夜は明るい。楽しげなお囃子の音も聞こえてくる。行き交う人々も浴衣を身につけているのを見るに、祭りでもやっているのだろうか。
「よっ。と」
ひょいと跳びはね軽やかに最上段へと到達し、前方を見据えたあおいが石になったように硬直した。
「ん? どうした、あおい」
「あ……あれ」
指さすほうを眺めれば、修の反応も似たようなものだ。
「おや、今夜は初めてみる顔もいるじゃないか。嬉しいねぇ」
山かと思うも、一目で違った。動いている。巨人だ。白い装束の巨大な女性があぐらをかき、不敵な笑みを浮かべ修らを見下ろしていた。手には真っ赤な杯を持ち、時折それをぐいとあおる。こぼれた飛沫は雨のように降りそそいだ。
桃色の花弁が舞っている。よく見れば桜は巨大な女の後ろにそびえる、天にも届きそうな程のこれまた巨大な樹に咲き誇っているのだった。
「お、大っきー人……!」
「巨人とは……」
「はっはっは。まぁゆっくりしておいき。祭りはまだまだ続くからねぇ」
山ほどある女は酒をぐびりと、前かがみになり修とあおいを覗き込んだ。
「よぉし、乾杯だ! 旅人に乾杯だ! みな、杯を持てぃ!」
「おっと、いかんいかん」
慌てて駆けてきたのは頭にちょんまげを結った浴衣姿の男だ。手にはおちょこをふたつ持っていた。
「ほらこれ。お代はいらないから」
「えっ、酒? いや、俺たちは未成年で……」
「神酒は悪酔いしないから! オハシラ様のご機嫌を損ねたら事だから!」
そう言って押しつけられ、修とあおいが顔を見合わせたところで、某様が杯を振り上げ満面の笑みのまま叫んだ。
「乾杯!!」
「「「かんぱい!!」」」
周囲の浴衣の人々が一斉に神酒とやらをあおる。修もあおいも、慌てておちょこの中身を飲み干した。
「あっ。美味しいね、フルーティでジュースみたい!」
「そうだな。酔う程の度数も無いようだし。うん、美味かった」
「お祭りかぁ、他にも美味しいものあるかな? ちょっと覗いてみようよ、修君♪」
ぎゅうと腕を絡めたあおいと修を、山と巨きな神様が満足げに見下ろし、高らかに笑った。
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担当ゲームマスター
網 透介
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2人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
NPC交流
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年04月15日
参加申し込みの期限
2025年04月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年04月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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