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倉前 七瀬
は泳いでいた。それはそれは見事な泳ぎだ。クロール背泳ぎ平泳ぎと順に披露し、感心するカエルにサムズアップで応えた。友は言わずもがな泳ぎの名手だが七瀬とて引けを取るまい。縦横無尽、星海は彼らの海、彼らのこじんまりとしたプールだ。
爽快に泳いでいたら、惑星のリングの向こうからやってきたクジラが声をかけた。さらにその向こうの銀河の中心からは輝く彗星が飛んできて彼らの周りを嬉しそうにくるくると巡った。新たな友だ。七瀬はもちろん快く迎え入れ、三つの太陽を囲む惑星の並びを縫うように泳いだ。
カエルの巧みなテクニックにはみなが驚き、クジラの響かせる見事な歌にはしっとりと聞き入った。彗星は太陽に負けじと虹色に輝きみなを楽しませた。甘い星屑のプールに浸かりながら、七瀬が先日読んだ本のあらすじを語って聞かせると友らは興味深く耳を傾けた。
カエルが指を差す。銀河の先からやってきた流星群が眼前を流れ、視界が激しく明滅する。七瀬はきらめきのショウへ見入りながら願った。次は彼と一緒に見られますように。
といったところで目が覚めると、まさしく目の前に彼がいた。
「あれ……ウォルターさん?」
「やぁ。気持ち良さそうに寝てたねぇ」
ウォルター・B
は向かいの席へ悠然と腰かけ七瀬の寝顔を眺めていたらしい。
「お。おはようございます……?」
「おはよう。ま、夜だけどねぇ」
がたごとと足元から響く震動に、窓の外を覗く。七瀬は電車に揺られていた。寝子電だろうか? そうではないような気もするが、いずれにしろ乗り込んだ覚えはなかった。
「あのう。僕はいつ、この列車に」
「さてねぇ。僕にもよく分からないんだけどねぇ」
「はぁ」
まだ寝ぼけているのだろうか。夜空にカエルやクジラが泳いでいるような気がしてくる。輝く尾を引く彗星も。彼らは今頃どのあたりの宇宙を漂っているだろうか。友よ、と七瀬は胸の内に問いかけた。
すっかり夜だ。寝入ってしまう前はいくらか空も赤かった気がしたが、いつの間にやら暮れている。深い青が目に染みて、星々の瞬きがきらきらとまぶしい。
「どこを走ってるんでしょうか」
「寝子島なのか、それとも違うのか。あるいは別世界? なんてねぇ」
「まぁ、どこでもよかですけど」
「そうそう。どこだっていいさぁ」
危険は感じないし、心地良いリズムに揺られながら夜空を眺めるのも悪くはない。それに何より、彼がいた。ウォルターと行く列車旅なら、現在地も行き先もそう気になりはしなかった。
「ふふっ」
「ん? 何だい、何だか楽しそうだねぇ」
それはもう。
列車は緩やかに停車した。周囲に駅などは見えず、草原のど真ん中といったところだ。星の明かりに照らされた草木がぬるい風に吹かれて揺れていた。
「止まっちゃいましたね」
「車両点検のための緊急停車、だそうだから。きっとすぐに動き出すんじゃないかな」
車内は静かだ。七瀬ら以外に乗客の姿はなく、しかし時折ひそひそと話し声のみが届く。車掌がやってきて切符の提示を求められるようなこともなく、先ほど運転士からしばしの停車を告げるアナウンスがあったくらいのものだ。
ふと窓の外を見上げると、月が上っている。
「うわぁ、月があんな近くに! 星も良く見えて綺麗ですよ、ウォルターさん」
「どれどれ。おっ、本当だねぇ」
夜空はさながら、湖面の凪に映り込む夜景のよう。星の並びや巡りは七瀬の知るものとそう違いはないようで、ちょうど先日読んだ本にて紹介されていた星々がいくつも見られた。
「そうだ。ウォルターさん、せっかくなので天体観測しませんか」
「いいねぇ。周りに背の高いビルもないし、星が良く見える」
「はい! 僕、この間星についての本を読んだばかりやけん、結構詳しいですよ!」
ガラスに張りつくように覗き込み、ブルーに散りばめられた宝石めいてきらめく光を二人見上げた。
「あの赤い星、見えますか? あれがさそりの火とかさそりの心臓とか呼ばれてる、アンタレスです。長い尻尾と、反対側に扇形の広がりがあるのが分かりますか」
「ふむふむ。あれかなぁ? ああなるほど、さそりね」
「その右上あたりがてんびん座。少し暗い星なので見つけづらいですけど、さそり座から線を伸ばすように見ればα星とβ星が見つかります」
「ほほー。あの四角いやつがそうかなぁ」
「そうです! さそり座から左のほうへずずいといくと、わし座のアルタイルがあります。これとこと座のベガ、はくちょう座のデネブを結んでできるのが、有名な夏の大三角形で……」
一冊本を読んだだけの知識だったが、彼と時を共にするのには大いに役立ったようだ。
しばらく後走り出した列車に一定のリズムで揺られるうち、七瀬の意識は再び星海の真っ只中へと戻っていた。どうやら寝入ってしまったらしい。ウォルターがいるのに眠ってしまうとは申し訳ないなと思っていたら、カエルとクジラ、彗星の隣に他ならぬ彼の姿があった。
星のプールは瞬いて、渦巻くマーブル模様のガス惑星の上で彼らは、疲れ果てるまで泳いで遊んだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
NPC交流
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年04月15日
参加申し込みの期限
2025年04月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年04月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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