冗談みたいに黄色い月だった。窓の外に流れゆくインディゴブルーの空一面にのっぺりとして浮かび、
千歳飴 楓子を見下ろしていた。
「何だか不思議だなぁ」
「でも、綺麗ですねぇ」
小型のワゴン車のような、いわゆる乗り合いタクシーだ。いつのまにやら楓子は乗車していた。思わず漏れ出したのだろう言葉は楓子の隣の座席に腰かけた少女と、助手席に座るスーツ姿の男性のものだ。
平坦な道がどこまでも続く。つるりとして何もない空間を車はゆるやかに走る。
道の遠い向こうには街の光が見えていた。月の明かりと同じく鮮烈な黄色をして、ぼんやりと夜の中に浮かんでいた。
ドアの窓枠に肘をついた楓子の口からも思わずぽろり、言葉がこぼれ落ちた。
「なるほど。綺麗だ」
「そうでしょう?」
ふと運転手がこちらを振り返り、口元を緩めた。運転手は目深にかぶった制帽の下、輝く黄色の瞳で楓子を見つめ、乗り合わせた客たちへ視線を巡らせた。
「さて、どこへお連れしましょうか。街にはどんな店だってありますよ。ここらは観光スポットにも事欠きませんし、ちょっと珍しいものが見られると思いますよ」
「私はブティックでジュエリーが見たいわ」
「腹減ったから、何か食いてえな。居酒屋とかでイイんだけど」
「観光スポット、気になるなー。どんなとこ? 寺? 神社?」
運転手が楓子を促す。どうやらリクエストを聞いてくれるらしい。
ふむと考えながらに窓の外を覗く。「どこへいこうか?」落ちてきそうな満月へ向かって問いかけた。
網です。よろしくお願いします。
時の流れは自由です。
夜のドライブを楽しむお話です。
自分で運転したり、誰かの運転する車に乗って夜の寝子島を走ったり。
車両であれば何でもOKです。自転車でもいいですし、終電間際の寝子電でもいいです。
夜風に吹かれながら街を疾走したり、ゆるゆる走りながら夜景を眺めたり、自由にお過ごしください。
★ムーンライツ・ムーンドライブ
月明かりに照らされた不思議な街を不思議な乗り合いタクシーでゆく、不思議な夜のドライブ。
アパレルショップ、飲食店、パワースポットなどいろいろありますが、
いずれも奇妙な店員が出迎えたり、見たことも無い品物だったり、奇妙な風景を目にしたり、
この世のものではない生き物と邂逅したりします。
ちょっとした非日常と巡り合ってみたい方はどうぞ。
どんな非日常と出会うかは、指定しても、マスターにおまかせでも構いません。
概ねほっこり系になると思います。
特定のマスターさんが扱うキャラクターを除き、NPCも登場可能です。
また、Xイラストのキャラクターも描写することができます。
口調などのキャラクター設定は、アクションに記載してください。
Xキャラ図鑑に書き込まれている内容は、そのURLだけ書いてもらえれば大丈夫です。
ガイドのように、Xキャラが影響を受け、影響の無いPCさんを追い回す、といったアクションも可能です。
Xイラストのキャラクターを描写する場合、
PCとXキャラの2人あわせて「1人分」の描写なので、無関係の行動などはお控えください。
Xキャラだけで1人分の描写とすることも可能です。
その場合は、PCさん自身は描写がなく、Xキャラだけが描写されます。
Xキャラのみの描写をご希望である旨を、アクションにわかるようにご記入ください。
それでは、ご参加お待ちしています。