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R&R Journey:密林のルーインズ<前編>
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密林をゆく
一同は砂浜を出立し、島の大部分を占める森へ足を踏み入れる。
迷彩服の豪は、密な下草をかきわけ、あたりを伺いながら言う。
「森の遺跡に、魔女の伝承……十年前に消えたグデの母親と、梨香さん……」
これらは何か関連があるのだろうか……。
まだわからない。だがこの森にはかならずなにかがある。そんな確信に似た予感がひしひしとした。
「十年前、グデが無事だったというのは、狙われるのは女性だけなのか? なんにせよ、同行の女性たちはなんとしても守らなくちゃな」
その通りだ、と男性陣は同意した。そこで先頭をグデ、そのあとに戦闘向きなイツトリとサキリが続き、しんがりは豪とラッセルという隊列を組んだ。それ以外のメンバーは男性陣が女性陣を守るように間に挟んで歩くことにする。
しかし、女性だけが狙われる、というのもなにかしっくりこないところがある、と豪は思った。
「リンコさんが帰ってこれたというのは、何か条件があるのか、たくさんの人数は必要ないのか……生贄じゃねえといいが」
森はすぐに深くなった。さすが熱帯雨林というべきか、日々の雨はむっとするような湿気となってあたりに漂い、鬱蒼と茂る樹木は頭上を覆って、まるで洞窟のなかのような薄暗さである。異様な大きさのシダ植物が行く手の視界を遮ぎっており、掻き分けてみれば突然真っ赤な鳥がいて、ギィヤと啼いて森の奥へと飛び去ってゆく。かと思えば、サルかリスか梢を渡るけものの気配が、頭上の樹木を不気味に揺らしたりする。
「密林はいいのう! 故郷の南米ジャングルを思い出してテンション上がるぞ!」
イツトリはうきうきとして、グロい死体とか見つかれば更に良し、などと物騒なことを口にしている。
少女のあとをついてゆくサキリは、やれやれ、と肩を竦める。
「魔女の痕跡と坂内さん探しも真面目に頼むよ?」
「わかっておるわ」
そんななか、一同がもっとも盛り上がっていたのは――
「おおおっ!」
豪は、綾花が持ってきたテントを本に変えたのをみて、思わず叫んだ。
「ろっこん、マジで使えるのか!」
「そうですね……はい、使えています」
綾花はほかにも荷物を本に変えてみた。<読破>の進化能力は、問題なく使えている。こうして荷物を本に変えて、手軽に運んでしまおうという算段だ。
「珪さんがいても大丈夫そうですね……」
「うーん。ひとがいても使えるってとこは、前とちょっと違うのか」
豪が顎に手を当てて考え込むと、さゆるがしれっとした顔で言った。
「それだけここがフツウじゃない、ってことじゃないの? たしか前だって、まったく発動しないわけじゃなかったし、フツウを壊すような状況ではより強く発動することもあったはずよ」
それを聞き、うずうずした顔でラッセルは言った。
「こんなこと言ったら不謹慎かもしれないけどさ……ちょっと嬉しいよな、ろっこん使えんの」
「嬉しい?」
とさゆるが聞き返す。
「元もれいびならわかるだろ? 愛着持ってたろっこんが使えなくなって、家族がひとり減ったみたいな寂しい気持ち、あったじゃん。だから……綾辻がろっこん使えたの見て、オレ今、感動してんだよ。また空を飛べんのか!? って」
カナリアになって空を飛ぶろっこん<ピヨコ変化>を、ラッセルはとても愛していた。困っている人がいてこんな気持ちになってちゃダメだと思いながらも、また空を……とワクワクする気持ちを抑えることが難しい。
「そうなのね。あたしは……」
さゆるは頭上に広がる葉陰が黒く重なるのを、無表情に見みあげる。
「あたしのろっこんは、あたしのろくでもない過去の産物みたいなものだったから……」
<Stella cadente>――さゆるのろっこんは、悪意と敵意を込めた攻撃を受けた際に発動し、戦闘時に必要な反応速度が著しく強化されるというものだ。もっとも多感な十代前半に、悪意と敵意にあまりに晒されてきてしまったから、身体が勝手に反応してしまうのだろう。そんなふうにさゆるは感じていた。
「そうは言っても、何があるか分からない状況なら使えるに越したことはないわね。あたしのは戦闘向きじゃない……というか補助というかんじだけれど」
さゆるは腰に、現地の土産物屋で入手した装飾の多いナイフを佩いている。敵が出たらこれで対抗するつもりだが……と、サキリとイツトリを見遣る。とても彼らのようには戦えないだろう。町役場勤めの朝衣とシェフの遥人も、戦闘能力はない、と言うし、じゅんだってただの一般人だ。
「戦いは出来るだけ避けていきたいな」と、豪が言った。「さて、遺跡もグデさんのお母さんも気になるが、まずは梨香さんだ。ラッセル、偵察を頼めるか?」
「もちろん。ていうか、この時を待ってた!」
ラッセルは首から下げた金の鍵を握ると、黄色いカナリアに変身して飛んでゆく。
小鳥は嬉しそうにニ三度みなの頭上を旋廻していたが、あっというまに鬱蒼と茂った木々のなかに消えた。
見送って、豪は大きめのメモ帳を取り出した。
「頼んだぞ。マッピングは任せてくれ」
しばらくして、ラッセルが戻ってきた。
「だめだ! 木が茂りすぎてて何があるかとかぜんぜんわかんねえ」
人はおろか、遺跡のようなものすら見つけられなかったとラッセルは報告した。
「そういえば……」と綾花は記憶をたどる。「インドネシアには千年以上ジャングルに隠れて誰も知らなかった遺跡があったって旅行ガイドブックに載っていました」
「世界遺産、ボロブドゥール遺跡か!」と豪が言った。「八世紀の巨大な石造遺跡が、火山灰と密林のなかに人知れず埋もれていたそうだ」
ラッセルは、それを聞いて納得したようにうなずいた。
「見つからなかったのもわかるわ。密林、スケールでけえよ」
ラッセルはカナリアの目で見た上空からの眺めに興奮冷めやらぬ様子だ。
そんなラッセルを羨ましく思いつつ、豪は、ううん、と顎をさする。
「しかし参ったな。結局どっちに進めばいいんだ?」
豪の問いに、案内役のグデすらも首を横に振る。
どう進めばよいかわかっていたら、彼はもっと早く遺跡や母を見つけていたかもしれない。
だが実際には――今日まで、どちらも謎のままである。
「道しるべや石碑のようなものはありませんか。文字や記号なら私のろっこんで読めるかも……」
綾花がそう口にする。
そこで一同は、今いる場所を基点として各自周囲を探査することにした。
それから十分ほど経ったころだろうか。さゆるが皆を呼びにきた。
「じゅんがなにか見つけたみたい」
皆が、じゅんがしゃがみ込んでいる場所に駆けつけてみると、下草を掻き分けた地面には古びた石板が埋まっていた。石板は円形で、中心にはレリーフが、周縁にそって文字のようなものが刻まれている。
「みてよこれ。このライオンみたいな獣と戦ってるの、魔女っぽくない?」
じゅんはレリーフ部分を指差して言う。
レリーフは、白と黒の勾玉が組み合わさった太陰太極図にも似ていて、黒い魔女と白い獅子のような動物が絡み合って戦っているように見えた。
綾花が周縁部に指を這わせ、<読破>で文字を読んだ。
「魔女の側に書かれているのは『悪、魔、穢れ、暗闇、死』……獅子の側に書かれているのは『善、聖、清、太陽、病を癒す者』ですね」
それを聞き、グデが言った。
「それ、ランダとバロン」
「ランダは魔女だよな。バロンは?」と豪が首をかしげる。
パン、と手を打ったのはラッセルだった。
「聖獣だ! 聖獣バロン。魔女ランダの宿敵みたいなやつだろ?」
彼は梨香もR&Rのことも知らなかったので、念のためここに来る前に地元の人に聞き込みをしていたのだ。
ラッセルは、地元の人から聞いた、魔女ランダと聖獣バロンの伝説について話した。
「魔女ランダは、邪悪な『左手の魔法』を使う魔女だそうだ。レヤックという悪霊を手下に使って、人々に災いをもたらす悪の存在らしい。反対に善を象徴する獅子みたいな神獣ってのもいて――」
「それがバロン――森の王です」
グデが言う。
「そうそう。その神獣バロンてのは、ランダと真逆で災いを防ぐ力があるそうだ」
「神獣……森の王……バロン、ですか。そのバロンはこの森にはいないのでしょうか……」
綾花がレリーフを眺めながらそう独り言ちていたときだった。
珪がなにかキラキラしたものを拾い上げて言った。
「なんだろうこれ……金色の、鱗?」
「……」
グデは金の鱗を何か思わし気に見ていたので、綾花はどうしたのかと聞いてみた。
「いえ……似ているナ、と思って」
「似ている?」
「ハイ。村に悪いコト起こると、悪霊払いの儀式しマス。そのときバロンの仮面を被って、神獣を人におろすのですガ……そのバロンはふさふさした白い毛におおわれ、こういった金の鱗で飾られているのデス」
「その鱗がどうしてここに……あ、ほかにもありますね」
レリーフより北の方角のほうへ、その金の鱗は点々と落ちている。
豪も鱗を拾い上げて、それから森の奥を見た。
「行ってみるか、あっちへ」
そうして、森の中を歩くこと一時間あまり。
休憩を挟みながらだったが、ずいぶん歩いてきた気がする。
しかしどこまで行っても森。また森だ。
「変わり映えしない景色が続くわね……同じところをぐるぐる回ってない?」
さゆるは汗を拭ってうんざりと言った。
「そんなことはないはずだ」
と豪が言う。鱗は途中から見当たらなくなってしまったが、豪は地図も描いていたし、時折小枝を折って、通った場所には目印をつけて歩いていた。
「確実に進んではいる」
「そう……はぁ、梨香はどこにいるのかしら? せめて何色の服を着ていたかくらい聞いてくればよかった。あなたみたいな迷彩服を着てたら見つける自信ないわ」
豪とさゆるのやりとりを聞いていたラッセルが、そういえば、と、口を開いた。
「坂内梨香は赤いコートとブーツ姿だったそうだぜ」
ラッセルは梨香についても聞き込みしていた。地元の人によると、梨香とリンコはバリ島でのんびり観光していたそうだ。長い黒髪でつば広帽子を被った女と、赤いコートのジャパニーズガールという組み合わせは、それなりに目立っていたようである。かさばらず日持ちしそうな食料品などを購入していたそうだから、おそらく魔女の島探索の準備だったのだろう。
「二人にとくに変わったところはなかったって――」
ラッセルの報告を遮ったのは朝衣だった。
「ねえ、ちょっとこれ……」
戦闘向きじゃないと自覚していた彼女は道中、遺留品などの捜索と発見に努めていたのである。
朝衣が指差した木の枝には、小さな赤い布切れが引っかかっていた。
「桜井君さっき、『坂内梨香は赤っぽいコート姿だった』って言ってたわね。これ、もしかして……」
見せてクダサイ、と言ったのは、梨香を最後に見たグデだ。
「間違いナイ、これ、リカのコートの切れ端」
「ということは、探している相手はここを通った、ということね」
ようやく見つけた手掛かりに、朝衣が遥人と顔を見合わせ微笑みあったそのときだった。
「――構えよ!」
鋭く叫んだのイツトリだった。
サキリはすでにマチェットを、左右の手に構えている。
「敵さんのお出ましみたいだね……!」
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
6人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年03月20日
参加申し込みの期限
2025年03月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年03月27日 11時00分
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