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雨のつづき・3
なんてこと!
「まだ未完なんだけどね。つまりこの作品は、主人公が人生の苦境にいかに抗うかというきっかけを模索する話で、なにか希望を見い出すような話にできればと……まいったなあ。なんだか恥ずかしいや、自分の書いたものを解説するなんて」
「いえ。素敵です……」
思わずぽうっと、見つめてしまいます。高校生の珪さん。自分とそう歳も変わらない、若い彼が隣にいて、彼自身の書き綴った作品について語ってくれるのです。
なんだか、夢みたい。
(夢……なのかな?)
ふわふわとして現実感にとぼしいのはたしかですけれど、夢まぼろしであるからなのか、あるいは学ラン姿の彼に他ならぬ綾花がときめいてぼうっとしているからなのか。自分でもわかりませんでした。
「君はさ」
「え、あ、はいっ?」
思わずじっと見つめていたら、ぱちり。目が合いました。少年は微笑み、綾花を真っすぐに見返します。
「読み専? それとも、書くの?」
「えっと。読み専……です。いまのところは」
「そっか。それもいいね。ただ、自分で文章を綴ってみて、はじめて気づくこともあったりするよ。たとえば」
「たとえば……?」
その瞳のかがやきに、吸い込まれそう。なんだかくらくらします、まぶしすぎて。
「気持ち。とかね、登場人物のさ。あの時のあの表情には、こんな意味がこもってたんだな。あの時すでに、きっと彼女は彼に恋をしてたんだな……ってね。作者が行間に込めた感情や意図がなんとなく、伝わってくる気がするんだよ」
なんとなくだけどね、と浮かべた彼の柔和な笑みは、綾花の知るそれとそう変わりません。それでいて綾花にはなんとなく、彼の表情に少しばかり、ほんのちょっぴりの陰りがあるように思います。
許されない恋をして、傷ついた。恋心を見失い、遠ざけるようになった。
それから何年後? 少なくともこの時、彼の心はまだ途上であったはずです。成長期にして癒えてゆくさなかにあったはずです。仲間ができて、少しずつ余裕が生まれて。それでも解けない問いを抱き続けて……その答えにいたったのは実に十余年後。綾花が彼の探し求めた本を見つけてからのことなのです。
「あの。珪……早川、さん」
「うん?」
「今、楽しいですか?」
思わずたずねました。
「今? この部が、ってこと?」
「あ、はい。そんな感じです」
「うん、楽しいよ」
クールと呼ぶにはまだ少しあどけない、年相応の朗らかな笑顔に、綾花の胸はとくん。弾みます。
「共通の趣味とか好みをいっしょに楽しんで、語り合ってさ。おたがい書いた作品を批評し合ったり。すごく刺激的だし、楽しいよ」
「刺激的……」
「そう。ひとりじゃ味わえない感覚だよ。だから本好きなら、この部はおすすめ」
なんて言って、にっこり。ここでは初対面のはずの綾花に、なんとも素敵な微笑みを贈ってくれるものですから、『学生時代はモテた』にも納得です。
「へいへーい、戦友アンドニューフレンド! 茶ア買ってきたッスよ茶ー。ティータイムといきましょー」
綾花が知っているよりもいささかノリの軽いつるぎは、珪さんとの関係性を戦友とか盟友とか、そんな言葉で表すことがよくありました。当時からあまり恋愛ごとには興味がなく、彼とはあくまで友人関係と言っていましたし、綾花の恋を応援して後押ししてくれる態度もウソには見えませんでしたから、心配はなさそうです。なにがと言われればもちろん、この文芸部内や高校生活で巻き起こる恋愛模様です。なにしろたいそう、おモテになったそうですから。
(……昔の珪さんに嫉妬するのは、ヘンかな?)
学生時代にそういったことは無かったと、少なくともつるぎはそう断じておりましたけれど。それでもやっぱり、気になってしまいます。
「ほんで、なんのハナシしてたんッスか?」
「うん? ああ、そうそう。文芸部の楽しさについて、ね」
きっと今は誰にでも、そしていつかは綾花へも向けられるだろう慈愛のこもったスマイルで、にっこり。言いました。
「いつか、君の書いた物語を読ませてくれたらうれしいな」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
桂木京介
阿瀬春
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
50人
参加キャラクター数
26人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年11月04日
参加申し込みの期限
2024年11月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年11月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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