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風邪、引いちゃった
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体温計の液晶が示す値は無情の38度2分。発熱、せき、喉の痛みに頭痛、倦怠感といった諸々の症状から察するに、風邪だろう。
綾辻 綾花
はベッドの中で気だるげに身じろぎし、深くため息をこぼした。
「楽しみにしてたのになぁ……」
早川 珪
とのデートは諦めざるを得まい。二人であれこれと構想していたプランが胸中にて音を立て瓦解してゆく。期間限定グルメに期間限定イベント。今日これから彼と楽しむはずだったイメージが、苛む熱によって蒸散していった。額に張ったひんやりとする冷却シートの効果も今一つのようだ。
「あ……珪さんに、連絡しなきゃ……」
二人は恋人同士である。もう生徒と教師の関係性ではない。共に並び立ち歩んでゆくパートナーである。誰はばかることなくデートするしイチャイチャするのである。そんなめくるめく日々のまだほんの始まりであるものだから、綾花の気落ちは思いのほか激しかった。
身体がだるい。咳も止まらない。止めどなく熱が上昇してゆく気がしてならない。ぼんやりする頭と震える指でスマホの中彼の連絡先を探り当て、どうにかタップすると程なく耳に馴染んだ声が聞こえた。
『えっ、風邪? それは大変だね。心配だな……病院には?』
「今日一日は、薬を飲んで様子見しようかなって……なので、すみません。今日のデートは、中止ということで……ごめんなさい。期間限定のスイーツ、食べられませんでしたね……」
『気にしないで、綾辻さんの身体のほうが大事だよ。今日はゆっくり休んで。お大事にね』
もちろん彼は綾花へ無理を言ったりしないし、恨みがましく、あるいは愚痴っぽく言下に責めたりもしない。あくまで綾花を心配してくれるのみだ。おかげで申し訳ない思いをいくらか、嬉しさが上回った。
通話を切るとベッドに深く潜りこみ、すぐにやってきた眠気にとらわれた。
それからどのくらいの時間が経ったか定かではないが、綾花の目を覚まさせたのは、インターフォンの音だ。控えめに何度か鳴ったところで気が付き、倦怠感に耐えながら起き出して扉を開いた。
「はーい。どちらさまで……あれ?」
「やぁ。やっぱり心配でね。お見舞いに来たよ」
熱で呆けた頭に、彼の笑顔が滑り込む。確かに会いたいと願っていたが、これは夢? 幻? それとも現実だろうか。
「あ……」
「おっと。大丈夫かい?」
何にせよ彼が眼前にいることには変わりない。夢でも良かった。そんな風に思ったら途端に気が抜けて、全身が弛緩してしまった。抱きとめる腕のぬくもりには、少なくとも現実感がある。
「本物、ですか? 夢とかじゃ……」
「大丈夫、ちゃんといるよ。急に来てすまないね。まずはベッドへ行こうか」
支えられるままにベッドへ戻り、丁寧な所作でシーツをかけられた。そこでようやくにして、彼がどうやら実在伴う本物であろうと思い至った。確信が持てない程に、綾花の意識はぼやけていたので。
「ごめんなさい。迷惑かけて……でも、来てくれて嬉しいです」
「いいんだよ。元々今日は、君と過ごす予定だったしね」
彼も寂しかったのだろうか。そうであれば嬉しく思う。
「食事はどうだい? 何か食べれるかな。おかゆとかプリンとか、消化に良さそうなものをいくつか買ってきたけど。してほしいことがあれば、何でも言ってくれていいよ」
「あ、それじゃあ……」
せっかくの申し出だから、甘えることにする。
「汗をかいてきたから、タオルで拭いて着替えたいです。背中を拭いてくれませんか?」
「えっ?」
「前は、自分で拭けますから……よいしょっと」
これは後から綾花が思い至ることだが、恋人同士となったとはいえもう少しばかり配慮すべきだっただろうか。脈絡なく綾花がパジャマの上を脱ぎ去ったので、彼は頬を赤くして顔をそむけてしまった。
「? えっと、お願いしていいですか……?」
「あ、ああ。うん。そうだね、拭くよ。拭こうか……背中」
熱のせいか肌は上気し、綾花の漂わせる色気ときたら。とはいえ綾花自身は頭が回らず、ただ汗濡れて気持ちの悪い現状をどうにかしたいという思いばかりが先走り、彼の赤面に気づくことはなかった。あ、ブラつけてなかった、まぁいっかと思ったくらいだ。
珪の苦労はいざ知らず、ともかく全身すっきりとして着替え終わると、いくぶん気分も晴れてきた。
「ふふ。珪さんに触れていると、気持ちがいいです」
手を伸ばせば届くところに、彼がいる。風邪を引いて弱っている時、誰かが側にいてくれること程頼もしく安心できることはない。それが恋人であればなおのことだ。
彼の温めてくれたおかゆを食べ、プリンもぺろりと平らげたところで再び、眠気がやってきた。
「珪さん」
「うん。何だい」
「来てくれて、ありが……」
言葉半ばで寝入ってしまった綾花の頬へ、彼がそっと唇を寄せたのははたして夢か、幻か。
おかげで翌日にはすっかり快復した綾花だったが、頭が茹るような昨日の記憶が再び熱を帯び、頬を紅潮させた。
「珪さんにお礼と……謝らなきゃいけないですね」
ずいぶんとだらしないところを見せてしまった。しかしそう悪い気もしなかった。恋人なのだからと思えば、そう恥じることもあるまい。
今度もし彼が風邪に伏せるようなことがあれば、自分が看病してあげよう。弱った彼の姿を想像し、綾花はくすりと笑みをこぼした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年10月18日
参加申し込みの期限
2024年10月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年10月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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