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風邪、引いちゃった
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倉前 七瀬
はがっくりとうなだれた。大きく膨らんでいた気持ちが萎んでゆき、代わりに不安と気がかりが頭をもたげ胸を占めてゆく。
「風邪ですか。どんな具合ですか」
『まぁ、そこまでひどくはないんだけどねぇ』
電話の向こうで咳き込む
ウォルター・B
は弱みを見せまいとしてかいつもの調子で明るく言ったが、声はかすれていた。今は自室のベッドに寝ているという。彼の邸宅にはそれはもう優秀なメイドの
メアリ・エヴァンズ
がいるものだから、七瀬が何ら心配するところは無かろうが、それはそれとして親しい間柄の彼が寝込んでいるとなれば気にせずにはいられなかった。
気になる甘味の店を見つけた。それを彼と共有したかった。今まさに七瀬は店の前に立ち、ウォルターへと伝えたところだったのだ。しかし相手が風邪っぴきではどうしようもない。
『何て店? へぇ、何だか美味そうだねぇ。じゃ、次に出かけるときにでも……あれ? 七瀬?』
「……前に僕が風邪引いた時は、ウォルターさんが看病してくれましたよね」
『うん? ああ、そうだっけ。そんなこともあったっけねぇ』
「今度は僕が、ウォルターさんを看病します!」
言うが早いか、七瀬は駆け出していた。
『看病って、いやいや。風邪移しちゃ悪いしさぁ、うちにはメアリだっているし。気にしないでよぉ。おーい、七瀬?』
脇目もふらず駆けていた。眼前にあった甘味の店などすっぽり意識から抜け落ちて、七瀬の頭はただひたすらに彼でいっぱいとなっていた。
と、勢い任せに星ヶ丘の彼の邸宅前にてインターフォンを押さんとした瞬間に、はっと七瀬は我に返った。よくよく考えれば(あるいは考えるまでもなく)彼の家にはメイドさんがいるのだし、ウォルターだって風邪のひとつやふたつで気弱となる子供でもあるまい。七瀬があえて押しかけ看病してやる必要は全くもってないだろう。むしろ気を使わせてしまうことになるかもしれない……いや、いやいや。七瀬は首を振り、思い切ってインターフォンを押しこんだ。
自分とウォルターの間に、今さら気づかいなど必要あろうか。七瀬が彼を見舞いたいと思ったなら、彼だって拒むことはないだろう。何せウォルターとは……この名もなき関係性は、名もなきが故に自由だ。
「あら、いらっしゃいませ、倉前様。お見舞いに? それはそれは、ありがとうございます。きっと喜びますよ」
柔らかい笑顔で出迎えたメアリに入室を拒まれることもなく、今やフリーパスだ。
部屋へ通されると、ウォルターはベッドで半身を起こし何やらファイルに目を落としていた。清潔そうなシーツの上には幾つかの書類が広げられている。
「ウォルターさん。風邪引いてるのに、仕事ですか」
「おおっと。見られちゃったねぇ。ははは」
七瀬の姿を認めて苦笑いし、ウォルターはそれらをまとめて近くのデスクへ放った。
「そうやって無理ばかりしているから、風邪を引いたのでは……」
「うーん反論できない。けどねぇ、教師って案外事務仕事が多いんだよ。時々無茶をやらないと回らないくらいにはさ」
大変な仕事であろうとは七瀬も分かる。その上で、ウォルターはこう見えて真面目なところもあるものだから、完璧を求めすぎてしまうのだろう。そうして時折、このように体調を崩してしまうこともあるのだろう。
「何か……できることはなかとですか」
見舞いといっても、土産も無しに手ぶらで来てしまった。自身の至らなさに七瀬は眉を寄せて肩を落としたが、まぁウォルターはそんな些末事を気にするたちでもないだろう。
「気にしないでいいよぉ。こうやって顔を見られただけでもね、気分が晴れるよ。ありがとう、七瀬」
そう言って頭に手を乗せる彼にはまだ少しばかり生徒扱い、子供扱いをされている気がするが、今日のところは良しとする。
しばし他愛もない話で盛り上がった後、彼が安らかな顔をして寝入ってしまったので、七瀬は起こさないようそっと部屋を出た。
「お帰りですか、倉前様。ウォルター様の様子はいかがですか」
「今眠ったところです。あの、メアリさん、ちょっとお願いが」
「何でしょう? わたくしに出来ることでしたら何なりと」
怪訝そうに首を傾げたメアリへ、七瀬は言った。
「キッチン、少し使わせてもらえませんか?」
土産が無ければ、作ってしまえばいい。幸いメアリはこれも快く了承してくれた。
菓子作りは得意とするところだ。興味を持ったのはいつぞやのバレンタインだっただろうか。やはりウォルターへのプレゼントを自分の手で作りたいと思ったことがきっかけだったが、今ではすっかり趣味の一つとして定着している。
甘さは控えめのはちみつプリンを作り、メモを添えてメアリへと託すと邸宅を出た。それを目にした時の彼の顔を想像し、七瀬はくすりと笑んだ。
『今日行けなかった甘味処の代わりです。風邪を引いた時の栄養補給にいいと本に書いてありました。ウォルターさんの体調が良くなったら、もっと美味しいもの食べに行きましょうね。お大事にしてください。 七瀬』
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担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年10月18日
参加申し込みの期限
2024年10月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年10月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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