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奇跡が起きた日
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野球は
響 蒼留人
と
マーガレット・ライカー
の出会いを演出し繋ぎ合わせたものだ。と、言えなくもない……いささか大仰に解釈するならばだが。つまり共通の友人が野球好きであったことがきっかけで、二人は顔見知りとなったのだった。
その友人の計らいで今日の小谷 幸平デーとでも言うべきめでたい日に街へ繰り出そうということになったが、当の本人は病欠。今日、小谷ロードを歩くのは蒼留人とマーガレットの二人きりだ。
「まぁたまにはこういうのもアリか。マガレと一緒に歩くのも楽しいだろうしな……おっ、来た来た」
「ごきげんよう、響君。今日は楽しみですね! さぁ行きましょう」
「おお、何だかやる気だな、マガレ」
はて彼女はそんなにも野球好きだっただろうか、首を捻りながらも歩き出す。
蒼留人はと言うと、野球の知識はほとんどない、というかちょっと歪に偏っている。
「響君は小谷 幸平さんについてご存じなんですか?」
「ああ、少しは知ってるぞ。二刀流だろ? 二刀流ってからにはバットを二本持って打ちまくるんだろ、すごいよな。剣道じゃ宮本武蔵ばりに木刀二本なんて持ったら反則になっちまうからな」
「野球でも反則ですよ」
そんな野球ちょっと見てみたい気もするが、ともかく蒼留人のトンデモベースボール知識をマーガレットが正しく矯正するというプロセスを踏みながらに、まずは寝子電スタジアムへ向かう。
お目当ては小谷 幸平の軌跡を描いたというショートフィルムだ。彼の学生時代からの逸話や高い志、日本プロ野球時代の豪快エピソード、そしてメニャーリーグへ……胸のすく小谷の活躍を大画面で眺めていると、何だか自分までも強くなったような気がしてくる。勇気をもらえた気がしてくる。不思議なことだが、それも小谷の魅力というものだろうか。自分だけでなく周囲までも影響を与え、引っ張ってゆく力強さやカリスマ性に誰しも心惹かれるのだろう。蒼留人も感銘を受け、そして自身の奇怪な野球観が是正されてゆく過程に若干のいたたまれなさを覚えつつも映像に見入った。
「うーむ、野球ってのも奥が深いもんだな。剣道と競技こそ違っても、小谷とはスポーツマンとして通ずるところが……あれ? マガレ?」
気が付くとマーガレットは小谷の軌跡ではなく、並行して行われている子ども野球教室を熱心に見つめ、スマホでびしばしと写真を撮りまくっていた。幼くも一生懸命に白球を追いかける少年たち。彼らはライバルでもあり、同時に辛い練習を手に手を取りあって乗り越えてゆく仲間たちでもあるのだろう。マーガレットの目は少年たちや指導するプロ選手たちの額ににじむ爽やかな汗へと向けられて、シャッターを切るのに夢中だ。
「マガレ、そんなにも野球好きだったのか……ハッ」
……野球に打ち込む少年たちの麗しき友愛、先輩後輩同士やライバル同士の指導に練習はいつしか熱が入り互いにぶつかり合う身体、弾ける汗、手取り足取り腰取りくんずほぐれつ濃厚なフレンドシップを確かめ合い……などというワードの数々が蒼留人の脳裏を舞い始めたもので、思わず彼女に尋ねてみた。
「ま、マガレ。お前、野球、好きなんだよな……?」
「えっ? いいえ、全く」
彼女が今日のイベントへ参加を決めた理由が確かなものとなり、蒼留人は真摯に野球へ打ち込む少年たちへ心の中で謝罪を述べた。俺の友達がすまない。本当にすまない、と。
参道商店街で、知人や家族へ土産を買っていくことにした。今日は寝子島のどこを見ても歩いても小谷小谷、幸平幸平とフィーバー模様甚だしいのだが、旧市街もまた例外ではない。
「まんじゅうに団子にせんべい。いろいろあるんだな」
「お土産にはおまんじゅうなんて良さそうですね。でも荷物になってしまいますから、先に喫茶店でティータイムにしましょう」
「そうだな、どこに入るか……おっ、コウヘイパフェ?」
「パフェ! いいですね~」
どちらも甘い物は好きだ。パフェに釣られて老舗の純喫茶へ入店した。
小谷も甘い物は好きであるらしいが、アスリートの常として日々節制には余念がないという。食欲との闘いを制するためには達成したい成果や目標を定め、そこへ向かっていかなる努力が必要かと具体的にイメージをするのが大切だ。身体が資本の野球選手として、食事は殊に優先すべきことであるのだと、いつぞやのインタビューにて彼が語る言葉にプロ意識の高さを垣間見た……まぁマーガレットはそこまでするつもりもなく、ただ目の前の甘味を楽しむだけだが。
「う~ん、美味しい♪ フルーツたっぷりの絶品パフェですね」
「さすが小谷って感じだな。うん、美味い」
「まぁこれはお名前を借りているだけで、小谷さんのお好みを再現したとかではないと思いますけど」
「いいんだよ、おかげで俺たちもこうしてお祝いムードに浸れるんだからさ」
ごもっともである。素直に味わい堪能することにしよう。スプーンでクリームとイチゴをすくい頬張ると、マーガレットの頬は緩み笑顔がこぼれた。
「ふふ、今日は素敵な一日ですね。島中お祭り騒ぎで楽しいですし、エモい写真がたくさん撮れましたし」
「写真って……さっきスタジアムで撮ってたやつか?」
「ええ、見ますか? とっても素敵ですよ」
スマホの画面へ映し出される写真に切り取られたいくつものシーン。ボールを追って夢中になるあまり、うっかりぶつかってしまう少年たち。転んだ相手を気遣い手を差し伸べ、助け起こす優しさ。芽生える友情、互いに高め合うライバル心。それはいつしか劣情の火となり、炎となって燃え上がり、そう汗臭さのこもる体育倉庫などがいいでしょう、二人きりとなり高まる鼓動、もはや己を止める術もなく彼らは求め合い、弾ける汗、手取り足取り腰取りくんずほぐれつ。濃厚な……。
「っていう場面の参考になるかと思いまして」
「おまっ、子供の写真をそんな風に言うのは何か犯罪っぽくないか!? 大丈夫!?」
「大丈夫ですよ、プロ選手の方々の写真も撮ってますから。ほらこれなんて仲が良さそうに肩を組み合って、裏ではきっと手取り足取り腰」
「や、やめろーーー!!」
こんなに素敵な写真なのに。これらはいずれ、マーガレットの描くBでLな物語のモチーフとなったりならなかったりするのだろう。同人仲間である蒼留人の姉にも共有せねばと、マーガレットは微笑んだ。
夕刻が近くなっても小谷フィーバーは終らない。二人は土産の幸平まんじゅうと幸平せんべいを買い込み、帰途へと着く。
「すごいな、小谷の人気は。まぁそれだけの力があって、人柄も魅力的っていうんだから当然か。明日もホームラン打つかな」
「打つかもしれませんね。一体どこまで記録を伸ばすのか、気になります」
「マガレは……そこまで野球好きではないんだよな? それでも小谷の動向はやっぱり、気になるのか」
「そうですね。私はイギリス人ですから、響君や日本人の方とは少し、感じ方が違うかもしれませんけど」
「えっ、それはBL的な意味で……?」
「そういう意味ではなかったですけど、なるほど、そう言われると気になりますね。ヌーキー・キャッツとフレミィ・フリーニャンの間に挟まれて小谷は一体どのような」
「すまん、やめようこの話は」
ともあれ、野球にさしたる思い入れの無かった二人をも惹きつけ、興味を湧かせてくれるのが小谷 幸平である。おかげで今日は楽しめたし、蒼留人とマーガレット、共通の話題も持つことができた。今後も彼がホームラン一本を打つたび、盗塁を一つ決めるたび話が弾むだろう。
「ま、小谷に感謝。ってとこだな」
「そうですね。これからも一緒に応援しましょうね、響君!」
「おう!」
……そして現在、これを記している間にも彼はバカスカ打ちまくり、塁を盗みまくり、今まさに頂点を決する大舞台へ進まんとしている。
海を渡り、遠く広き大地で己を試す、恐れ知らずの彼のような者をしてまさしく侍と呼ぶべきではなかろうか。彼の積み上げてきた功績に敬意を表し称えつつ、これからの更なる飛躍を祈りたい。
頑張れ、小谷 幸平!
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あとがき
担当マスター:
網 透介
ファンレターはマスターページから!
網です。
かの人の大記録達成に触発され、思わず出したお話でした。
私も野球にあまり詳しくはありませんが、彼がホームランを打ったりチームの勝利に貢献するたびに、何となく嬉しくなります。応援したくなります。
次はいよいよワールドシリーズですね。どんな結果になるにせよ、最後まで応援したいと思います。
それでは、また次回に。
網でした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年09月22日
参加申し込みの期限
2024年09月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年09月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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