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本好きでよかった。自身のビブリオマニアぶりに感謝する
倉前 七瀬
である。つまり多少なりとも野球のルールについて把握できており、小谷 幸平の打ち立てる記録の一つ一つ、その凄みを肌で実感できる程度に詳しくなったのは、雑多に読み込む無数の書籍たちの中にルールブックも含まれていたからだ。
「メニャーで誰も達成したことのない記録を、小谷選手が遂に……!」
かといって特段野球に詳しいわけでもなく、言ってみればにわかファンというやつなのだが、七瀬はさして気にしなかった。
「にわか上等! このお祭り騒ぎやめでたい雰囲気を楽しむことにしましょう」
『いいねぇ』
電話口に聞く
ウォルター・B
の声は弾んでおり、七瀬は小谷が近年特に感情をあらわにし己や仲間たちを鼓舞するかのようなガッツポーズを決め、少しばかり跳ねた。
シーサイドタウンのキャットロードへ赴くと、見慣れた光景は一変していた。というか通りの名前さえ変わっている、今日ばかりはキャットロード改め小谷 幸平ロードだ。
「いやぁ、すごい盛り上がりだねぇ」
「あ、ウォルターさん。おはようございますー」
「おはよう、お誘いありがとう七瀬」
おや、とウォルターの頭を眺めて七瀬は笑んだ。彼はさっそくそこらで購入したらしい、ロサンゼルス・ロジャースのシンボルである深いブルーのキャップをかぶっていた。
「似合いますね。意外にも」
「うん、自分でも意外」
ウォルターに野球好きのイメージは無かったし実際詳しいわけでもなく、七瀬と同じ程度のにわかファンであるらしいが、ロジャーブルーは彼の瞳の青と相まってなかなかにしっくりと彼の金髪の上へ収まっていた。
まずはキャット、いや小谷ロードの書店へ向かう。七瀬も行きつけの店だが、今日は野球・小谷関連書籍を充実させているそうである。
「おお。野球の本がこんなにも」
棚の一面がずらりと野球本へすげ変わっていた。小谷 幸平関連の書籍も多く並び、七瀬はそのうちの一冊を手に取り開いてみた。それをウォルターが肩口から覗き込む。
「えーなに、小谷は学生の時分から己の意識改革に余念がなかった。壁に戦国武将の格言を張り付け……」
「高校生の頃の語録もなかなかすごいです。しっかりした子どもだったんですねー」
幾つか開いて吟味した後、文字数の多い物を見繕って買うことにした。ついでに選手名鑑も併せて購入する。これからはメニャーの中継も少し広い視野を持って楽しめるだろう。
旧市街へも足を伸ばす。参道商店街がまたとてつもない盛り上がりで、見るもの全てに小谷か幸平の文字が踊る光景は旧市街の雅な風景と奇妙なマッチングを演出していた。
老舗和菓子屋ののぼりには幸平まんじゅう、幸平だんごに幸平せんべいといった文字が並び、七瀬もウォルターも興味を惹きつけられた。
「幸平まんじゅうって、どういうものなんでしょうね? 以前にウォルターさんと作ったチョコどらやきみたいに、小谷選手の顔が描いてあるのかな」
「ああ。あれは美味かったよねぇ」
いつぞやの味覚を反芻するようなウォルターに苦笑いしつつ店舗を覗いてみると、なるほどまんじゅうにはデフォルメされた小谷の顔が香ばしく焼き付けられている。そればかりでなく、彼の背番号や野球ボールの図柄であったり、あるいは愛犬デコポンの顔であったりした。
「か……かわいい」
めくるめく衝動のままに一通り購入し、その場でいただくことにする。野球ボール型の幸平まんじゅうを半分に割り、彼と一緒に頬張った。
「うん、美味い!」
「美味しくって、見た目も楽しいですねー。こっちのはデコポン柄ですよ」
「うん、可愛い。そうそう、この前のニュースの映像見たかい? デコポンが賢くってねぇ」
と、スマホで動画を見せてくれるウォルターの顔は緩んでデレデレなのだが、七瀬も同じくらいに緩んでいたりした。小谷へ駆け寄り鼻先を舐めるデコポンの愛らしさに癒され、それを見つめるウォルターにも癒される。何とも贅沢ではないか。
「こういうお菓子、僕も作ってみたいなぁ。作ってみようかな……チョークの形をしたウォルターようかん、なんてどうですか? なんちゃって」
「ははは、面白いけどちょっと食べづらそうだねぇ」
冗談めかしていったが、割と本気だったりする。今度挑戦してみよう、と心の中決意する七瀬だった。
「これで少しくらい、小谷君の奇跡にあやかれるかねぇ」
「何だかいいことがありそうな気はします。根拠はないですけど」
「確かにそんな気がしてくるね、根拠はないけど」
道を歩きながらに顔を見合わせ、軽やかに笑い合う。こうして日常を楽しみ共有することを重ねてきたが、寝子島を賑わすニュースが時にそのきっかけとなったりすることも多い。今回は小谷 幸平が彼との軽妙な一時を演出してくれた。
「小谷選手に感謝ですね……」
「うん? そうだねぇ、まんじゅうも美味かったし」
満ち足りてそんなことを言い腹を撫でたウォルターの仕草に、七瀬はたまらず噴き出した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年09月22日
参加申し込みの期限
2024年09月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年09月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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