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光風霽月
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ライトアップした園内を見られるようにと、閉園1時間前までは貸しボートも乗れることがわかった柚春は、早速ウォルターを誘って橋の裏側探索ツアーへと向かうことにした。
といっても、ボートでくぐれる橋ともなると限られるため、目的地へはほぼ一直線。それも味気ないだろうと言うことで、他のチームには悪いが舵取りをしているウォルターの権限で、柚春とゆっくり夜景が楽しめる場所へと漕ぎ出した。
ニャンドのように大きなお城は無いし、パレードなんかもない。だけど海外旅行をしているような景色を2人で眺められるのは、それに匹敵するくらい非日常感があるから、きっと彼女も喜んでくれているだろうと思っていたのだが――柚春が口にしたのは謝罪の言葉だった。
「……さっきね、風車小屋の前で困らせてごめんなさい。指輪を交換したときにも約束したのにね、そういうことがあるから『今は右』って」
「柚春が謝ることじゃないよ。守れる範疇に居て欲しいっていう、僕の我が儘なんだから」
「わがままなんてっ!」
立ち上がりかけ、すんでのところで柚春はきゅっと座席の縁を握った。
彼は待っててくれている。卒業や年齢を重ねることだけじゃない、柚春の未来を潰さないようにとしてくれているのに。
「わがままなのは、欲張りなのは僕だよ。寂しいって、愛情表現はしてほしいって思っちゃうから」
「そう思うのは、普通のことなんじゃないかなぁ」
ゆったりとボートを漕ぐウォルターは、ひとつめの橋を視界に捉えて柔らかく笑む。
「好きな子にそう思ってもらえないと、僕だって寂しいさ」
揶揄う様子もないことに驚かされ、柚春は真っ直ぐにウォルターを見ていた。折角の景色なのにと苦笑して、ウォルターは橋の下を潜る。
「さて、お目当ての物はあるかな?」
「え! えーっと……人魚姫のお話が描かれてる、のかな?」
光る石などどこにもなく、ぽつんと岩場に座って歌う人魚姫の絵が橋裏の片側に描かれているのみ。特別月夜を表現しているわけでもなさそうで、目的の橋とは違うように思った。
「じゃあ次の橋ね」
そうウォルターが漕ぎ出し、ようやく最初の目的を思い出した柚春は、ラッセル達からの連絡が無いか確認してみる。彼らにはボートでくぐれないような低い橋を確認してもらっているが、やはり月に見えそうな物は見つからなかったようで、有益な情報は無かった。
そしてふたつめの橋。その裏も、先程の人魚姫の話の続きだったが、今度は橋裏全面に描かれている。
「人魚姫は嵐に巻き込まれる話だし、月は関係ないよね? 何か光り物にあしらわれているとか……」
「まだ探すのぉ?」
この時間、明かりの少ない奥へは行けないように水門も閉じているため、人魚姫の物語を最後まで見ることは叶わない。だとすれば、やはり陸路で探す物だったのだろうか。
もしくは裏側ばかりに意識が向いていて、側面を見ていなかったから、そこに何か刻まれているのかもしれない。必死に考え込む柚春を見て、ウォルターはひとつめの橋へ戻るためにボートを漕ぎ出した。
「待って! もうちょっとだけ探したいところが」
「そういう、思い込んだら一直線なところは柚春の長所でもあるけど……今は、広い目で見てごらん?」
ウォルターに促され、柚春は橋を見比べた。ふたつめの橋に比べ、ひとつめの橋のほうが随分明るく豪奢にライトアップされているように見える。
なんでだろうと思っている間にひとつめの橋を潜り、そして気付いた。
「あ……っ!!」
橋の内側を照らす明かりが反射して水面に映り、水に浮かぶ三日月の上を渡っている。橋裏に描かれた人魚姫の絵ばかりを気にしていたが、その逆側は何も描かれておらず月の一部になっていたのだ。
「あのね、ワット……あいしてるよ」
そろりとボートの上を移動して、彼の頬にキスを贈る。そうして柚春は幸せそうに、ウォルターの腕の中に包まれる形で座り直した。
「……こぉら、危ないでしょ」
「さっきワットが素直だったのって、この月が見えてたからなんだね」
クスクス笑う柚春に知られ照れくさいのか、ウォルターは顔を背けようとする。「みんなも写真を撮りたいだろうしね」なんて言って、急いで移動するのが目的なように振る舞うけれど、やっぱり月の橋を眺める彼の頬は少し赤いようだ。
「さっきの言葉がワットの本心って思っていいんだよね?」
もたれ掛かる柚春が、あまりに幸せそうな顔で追い打ちをかけてくるものだから、ウォルターもつい悪戯心が芽生えてしまいそうになる。けれど、あの月の橋が見えている間は素直になってもいいかと、ボートを止めて柚春を抱きしめた。
「誰かと心を重ねるだなんて、思ってもみなかった……っていうのは言い訳だけど」
護り方を誤らないように、泥を被るのは自分だけであるようにと願って、柚春を傷つけては本末転倒だ。その後悔が、彼女を抱きしめる腕の力を強くしてしまう。
「大丈夫、わかってるよ。お互いがダメにならないように、ちゃんとブレーキをかけてくれてるんだよね」
幼子を寝かしつけるように優しくウォルターの腕を叩く柚春は、「だけど」と添えてこう続ける。
「やっぱり、学校の近くでは我慢している分……気にしなくていい場所では愛情表現、欲しいなぁ?」
「僕としては、めいいっぱい柚春へ気持ちを伝えているんだけどねぇ」
我慢に我慢を重ね、純愛でいられるところまで手加減して。なのに物足りないと言われたら、ウォルターには意地の悪い笑みを浮かべるしかない。
「――まあ、その手加減も『今だけ』だから……楽しみに待っててねぇ?」
少し意識した低めの声で、柚春の耳元に囁き口づける。何を想像したのか、彼女は真っ赤になって腕をポカポカ叩きだすので、ウォルターは笑って腕を解いた。
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ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオSSS(600)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
2人
参加キャラクター数
2人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年10月16日
参加申し込みの期限
2024年10月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年10月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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