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光風霽月
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結局、図書室にも展示室にもヒントになりそうな物が見当たらないまま、ほどよく虹が観測できそうな時間が近づいてきた。
ラッセルの作業も区切りが付いたとのことで、満を持して4人は風車小屋のある丘へと向かうことにする。
その麓には、もうひとつの目的地であった太陽の湖があるから、願い事をするには間に合うはずだ。
「ねーねーラッセル、これ、桜?」
「にしては、なんか……ちょっと違うような」
林道に咲くピンク色の花は、桜に比べて少し大きい。それに花柄が短く枝に沿うように咲いていて、いわゆるサクランボのように花がぶら下がっていないのだ。
「甘いけど、ちょっと鼻をつくというか……特徴的な香りですね」
桜はもっと、淑やかな香りがする。だから違うのだろうということまではわかったが、立て札もないので何の花かまではわからない。
すると、待ってましたと言わんばかりに猟師の格好で銃を構えた千里と、毒林檎でも入っていそうな籠を持った黒いローブ姿の透破が茂みから現れた。
「お困りのお嬢さん方、猟師が助けにやって来たぞ☆」
「あー、これ。季節の開花状況って紙があったからさ」
ノリノリな千里に比べ、透破は用件だけ済ませたいと言うように、さっさと柚春に目的の物を手渡して――いや、渡すだけならず距離を縮めて何の花かを一緒に探している。
「3月の中旬に咲いていて、桜に似たような……いっぱいあるね」
「だろ? でもこのグラデーションとかさ、コイツに似てない?」
一緒に覗き込もうとする晴月の方には見向きもしないで、透破はもう1枚のプリントを晴月に手渡す。そしてまた、何事もなかったかのように再び柚春にかかりきりだ。
当然それを、徐々にデートムードも高まりつつあったウォルターが笑顔で許すはずもなく。
「へぇ、親切な物があったんだね。これなら道に咲く花々も楽しめるよぉ」
眉間に皺を寄せながらも、どうにか口元は笑みを浮かべて柚春の肩を抱く。この距離が許されてるのは誰なのかと、しっかり知らしめるようだ。
その余裕のなさを失笑で返し、透破は構わず柚春に本当の目的を告げる。
「……写真、撮ってやろうか?」
何にもなれない存在だけど、それくらいなら。
いつも花言葉などを気にする柚春だから、この木の前で撮ってやりたいと透破は強く思った。
「いいの? じゃあ、お願いしちゃおうかワット」
躊躇いなくスマホをカメラモードにして差し出す柚春は、透破を信頼している。でも透破の中では、その思いを裏切らないために何も明かしたくない気持ちと、真実を知っても傍に居させて欲しいという願いが交錯していた。
スマホを受け取り、彼女の見よう見まねで画面を調整して構えてみせる。圧倒的に撮られるほうが多かったけど、ウォルターに見せたい景色だからと写真を撮っている姿だって、何度も見てきたから操作は慣れたものだ。
彼女にとって最高の1枚となるように願ってシャッターを押す。
この木、アーモンドの花言葉は『真心の愛』だから、今の2人には少し早いかもしれない。恋は下に心と書くから下心から始まるけれど、時が経てば心は真ん中に来て愛となる、という話。
「撮れたぜ。これで良かったか?」
きっと柚春は、そういうことを気にする。花言葉だとか、恋か愛かとか、生徒と先生とか。
だからこそ透破は、いつでも愚痴を聞いて背中を押してやれる何かになりたいと、『希望』を込めて――もうひとつの花言葉にあやかって、この1枚を撮った。
「うん! ありがとう。えっと……お兄ちゃん」
そう呼んで良いかなと窺うような瞳に、全てを伏せているのが心苦しくなった透破は、ばつが悪そうに眉尻を下げる。
こんな不確かな存在でも兄と慕ってくれるのかと感謝して、何も言えないことを心の中で謝って。
「泣かされたら、いつでも頼れよ!」
「だ、大丈夫だよっ!」
まったくもうとウォルターと腕を組み、透破に撮って貰った写真を2人で確認する姿は幸せいっぱいだ。
――もうすぐ、終わるんだな。
彼女から拒絶をされる前に、役目を終えられる。きっと幸せな最期になると、確信できる。
……なのに足掻いてしまいたくなるのは、何故なんだろうか。
「ねー! 早く風車小屋にも行ってみようよ、みんなでっ!」
もう少しで着くというのに、時間がかかってしまい晴月は落ち着かないようだ。
結局この6人で行くのかとラッセルは頭を抱え、晴月は「着いたら自由行動だね」と笑う。そうして千里が、リードさせてどうするんだと猟銃をチラつかせ、そんな風景を柚春とウォルターは笑っていて。
「ほら、晴月さんたちが待ってるよ」
その輪の中に入っていいと、柚春が誘ってくれる。チラリとウォルターの方を見れば、彼も「置いてくよぉ」なんて笑っていた。
未来を考えていなかった透破には、まだ迷うこともあるけれど。彼女が笑顔を向けてくれる限り、幸せになった先も見守ってもいいんじゃないかと思えてきて。
透破はこんな日が続けばいいのになと、少しだけ自分の幸せも願えるようになっていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオSSS(600)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
2人
参加キャラクター数
2人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年10月16日
参加申し込みの期限
2024年10月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年10月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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