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ろっこんが消えた日
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喉の渇きを覚えた
椎井 莉鳥
は自宅の冷蔵庫を開けた。牛乳はあるが定番のスポーツ飲料が入っていなかった。
時計を見ると午後十時を回っていた。物憂げな表情で考え、大股で自室に引き返す。
無地のTシャツの上からパーカーを羽織り、財布をポケットに突っ込んだ。パンツルックはそのままで家を早々に飛び出した。
少し遠いコンビニエンスストアで飲み物を買った。興味を引かれたタンクトップを購入して家路を急ぐ。
その足が急に緩やかになった。足音を立てないように歩くと別の靴音が聞こえてきた。
歩きながら莉鳥は後ろを振り返る。街灯の明かりに照らされた男の顔に見覚えはなかった。細い目は冷ややかで片方の口角を吊り上げる。その嫌らしい笑みに自ずと足が速くなった。
十字路が見えてきた。遠回りを覚悟して真逆の右へ曲がる。そこに大柄な男が待ち構えるように立っていた。横を走り抜けようとして肩を掴まれた。振り払おうとした動作は半ばで止まる。
脇腹にナイフの尖端が当てられ、来い、と太い声で言われた。
身体が自由に動かない。ぎこちない動作で路上に停められたワンボックスカーに押し込まれた。
莉鳥は後部座席で二人の男に挟まれた。遅れてきた男は助手席に座ると後ろを振り返る。
細い目の男は嫌らしい笑みを浮かべたまま全身を舐めるように見た。
「俺を見て逃げるなんて酷いよなぁ。これから酷い目に遭っても仕方がないよね」
莉鳥は黙って男を睨んだ。ナイフを突きつけた大柄な男は無造作に胸を掴んだ。
「貧乳と思ったが、割とあるじゃないか」
「おい、勝手なことをするな」
もう一人の男が手首を掴み、抵抗するように払った。
「俺がどうしようと勝手だろ」
「お前、埋めるぞ」
静かな怒声に大柄な男は折り畳みナイフの刃を起こした。
「刺し殺すぞ」
「面白い。眉間に穴が開いた状態でやってみろ」
男は無表情で言った。大柄な男は僅かに俯く莉鳥を見た。首の後ろから伸びた左手に小型の拳銃が握られていた。銃口は大柄な男の眉間を狙う。
「なんだよ、それ」
「改造銃だ。試してみるか?」
「そんなことで命は賭けられねぇよ」
大柄な男はナイフをポケットに収めた。それに合わせて伸びた左手は男のジャケットのポケットに突っ込まれた。
助手席と運転席から安堵の溜息が漏れた。
一部始終を見ていた莉鳥は怯えを見せず、淡々と運命を受け入れているように見えた。
九夜山の裾野に近いところでワンボックスカーは停まった。行き止まりで周囲は木々に覆われていた。
運転手の男が独り言のように言った。
「ここなら誰の邪魔も入らない。近くに民家はないから叫んでも無駄だ」
「つーかさ、最初から抵抗するつもりはないらしいよ」
助手席の男は瞼を閉じた莉鳥を見て言った。
揶揄を含んだ声に構わず、人差し指を立てた。意識を集中させて『スタンハンド』のろっこんで電撃を食らわす。
その予定が崩れた。
「え!?」
初めて莉鳥に動揺が走る。ろっこんが発動しない。
その中、大柄な男にTシャツを引き裂かれた。ブラジャーの一部が覗き、一層、危機感を募らせた。
怒号に近い叫び声を上げながら莉鳥は暴れた。陸上部で鍛えられた肉体から繰り出される手足は二人の男を怯ませた。ドアを開けて外へ逃れ、そこを突破口に莉鳥は車外へ飛び出した。
暗い雑木林の中を全力で走る。下草に足を取られ、伸びる枝に身体を強かに叩かれても止まらない。
後ろから、逃がすな、と聞こえてきた。身体の震えまで止まらなくなった。
振り返ることもできず、がむしゃらに手足を動かして転んだ。木の根につまずいたようだった。
起き上がろうとしたところに男が覆い被さる。片方の頬を平手で打たれ、仰向けになったところを他の男達が追い付き、完全に動きを封じられた。
「ここまでさせたんだ。明け方まで付き合って貰うぜ」
「尻は俺な」
運転席の男は急いでズボンを脱ぎ始める。他の男達も同様の動きを見せた。
莉鳥の望みは絶たれた。見たくないと瞼を閉じ、最後に両手の指を意識して全力の電撃を思い浮かべた。
打たれた男達は白目を剥き、例外なく昏倒する。口から血の泡を吹いて痙攣する姿がありありと脳裏に浮かぶ。
その時、耳をつんざくような叫び声を聞いた。
驚いた莉鳥が上体を起こすと男達は想像通りの姿に変わり果てていた。日付が変わり、ろっこんが最大出力で発動した。
「自業自得ね」
冷ややかに言うと落ちていたスマートフォンを拾い、速やかに警察に通報した。
莉鳥は男達を放置したままワンボックスカーに戻り、床に落ちていたビニール袋からタンクトップを取り出して着替えた。引き裂かれたTシャツはビニール袋に入れて持ち帰る。
後日、連続暴行犯の容疑で逮捕されたと地方新聞の片隅に載るのだった。
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あとがき
担当マスター:
黒羽カラス
ファンレターはマスターページから!
ろっこんが消えた日を知らないPCさんは一様に驚きました。
知恵と勇気を振り絞って、この難題に取り組みました。
その異変に全く気付かず、のんびりと一日を楽しんだPCさんもいました。
日常に潜む悪意に晒され、絶体絶命のピンチに陥ったPCさんもいました。今回のシナリオの内容を存分に活かし、
自力で脱出しました。その展開には無理がなく、私も緊張感に包まれて執筆しました。
PBWの醍醐味と言えますね。本当に楽しく最後まで書けました。
最後に本シナリオにご参加、ありがとうございました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年08月06日
参加申し込みの期限
2024年08月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年08月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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