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寝子島のシーサイドタウンには、様々な店が並ぶ。
どちらかと言えば若者向きのこの地区は、リーズナブルであったり流行だけを追っているように見られがちな面もあるけれど、決してそれだけではないと
城山 水樹
は知っていた。
仕事で都内に出ることも多いし、鎌倉や横浜などの繁華街に足を伸ばすこともある水樹にとって、生まれ育ったという贔屓目だけで甘い判断は下せない。
それでも水樹は、自分の目と感覚を信じて、このシーサイドタウンのヘアサロンを利用していた。
店の立地やネームバリューが自分の箔になると勘違いしている若者は、こぞって有名店に向かうのだろう。
買い物のついでというのであれば、原宿や表参道あたりなどに向かえば間違いないし、仕事仲間からも良く話題に上がるので、水樹も行ったことがないわけでもない。
でも、良い店も悪い店も見聞きしてきた上で、水樹はオフの時間を使ってまで行く価値は、その店にはないと思っているようだ。
店の雰囲気、滞在時間、美容師の腕に価格。それらをひっくるめて考えたとき、軍配があがるのは居住地よりほど近いシーサイドタウンの店だった。
「今日も、ありがとうございました」
セットが終わり、理想の指通りになっていることを確認して、水樹は満足げに会計を済ませて店を出た。
もしここが、近くて安いだけの店ならば、例え親の代から付き合いがあろうとも利用なんてしない。こうしてきちんと期待に応えてくれるから、オシャレな街にある『だけ』の店には食指が動かないのだ。
つい触り心地の良くなった髪を指先で遊ばせながら、水樹は古着屋へと向かう。特別、これを買おうと決めているわけでもなくて、何かいい物があったらいいなとウィンドウショッピングをするつもりでいたのだけれど。
そこには、予想だにしなかった出逢いが待ち受けていた。
買い物を終えた水樹は、ちらりと様子を窺うように隣を見る。
まさかここで、恋人である
ヒュー・ヒューバート
と鉢合わせるだなんて思っていなかったから、この後の計画なんてまるでない。
「この後、私は特に用事は無いんだけど……ヒューは?」
少し前なら……あの、ひな祭りの日に勇気を出さなければ、きっと会話も弾まず居たたまれなくなって、ここで解散となっていただろう。
でも今は、そんな気まずさはない。今日の休みを知らせなかったのも、互いに仕事か、そうでなくても忙しいだろうと思っていたからで……避けるためじゃないと知っているから。
「僕も同じ。今日は少しゆっくりしてから、買い物に来ただけだからね」
つまり、お互いに時間がある――それだけ確認すると、どちらからともなく手を繋ぎ、潮風に誘われるようにして寝子ヶ浜海岸へとゆったり歩き出した。
さっき買った服と手持ちの服とのコーディネートを考えたり、仕事場で人気のお菓子や話題のスポットなどを話したり。ゆっくり歩きながら話しても、会話が尽きる前に浜辺が見通せる場所までやってきた。
春めいてきたとはいえ、やはり日が沈む頃の海辺は風も強く冷たく感じる。自然と寄り添い合うようにしながら、夕陽が海に溶けそうなほど海面を照らす様子を眺め、2人でまったりと過ごす。
春からの専業モデルとしての期待と不安とか。
卒業、入学のシーズンで記念写真に追われるカメラマンが多いだとか。
自分のことも関係ないこともひっくるめて、とりとめなく話すのは居心地が良かった。
……別に、すれ違った時間を埋めようという焦りでもない。ただ好きな人の隣に居て、好きな声音に耳を傾ける。たったそれだけのことに充足感を覚えて、帰る時間も忘れてしまいそうだ。
次第と夕陽は、足先を海面に付け始める。じわりじわりと夜の空が広がってきて、水樹のスマートフォンが震えた。
「あ、ごめん……家族からだ。『今日の夕飯はどうする?』だって」
今日はデートと言って出てきていないから、念のため確認のニャインが入ったのだろう。折角の良い気分が冷めてきてしまって、水樹は申し訳なさそうにヒューを見た。
帰らなくてはいけない。でも、大学も卒業した今、まとまった休みを取れるチャンスでもある。かといって突然……彼を巻き込み予定を大変更するだなんて、多方面に迷惑がかかるのではないか。
「水樹?」
「あの、ね」
こんなことをお願いするなんて、という羞恥と、初めてでもあるまいにという呆れと。どうしようもない気持ちでヒューを見つめたまま固まっていると、彼は優しく微笑んだ。
ゆっくりでいいよと落ち着かせるように頭を撫で、待っていてくれる。いつだってこの暖かさに甘え、時にそれを踏みにじってしまって……それでも、変わらずに傍にいてくれた大切な人。
愛おしい気持ちで胸がいっぱいになって、何を言おうとしたのかも忘れてしまいそうだ。それをヒューは、帰りがたく思っているのだろう。頭を撫でていた手は頬を撫で――どちらともなく唇を寄せていた。
静かな波音だけが2人を包み、砂浜には重なり合う2人の影が長く伸びる。触れあうだけの口づけが物足りなくなってきて、指を絡めて……外だという僅かな理性を持って、そっと窺うように瞳を開いた。
「今日、泊っていっていいかな?」
こんなに長い、溢れるような想いを伝えたいキスは久しぶりで、互いに昂揚しているとは思う。だけどヒューから見れば、水樹の表情はキスをする前とした後で大きく変わった様子はなく、あの口ごもって何かを伝えようとしていた内容はこれなのだと確信があった。
「もちろん。……ああ、でも」
ふと、彼女と話した内容を振り返り、ヒューは少し考える素振りを見せる。何か条件があるのかと緊張して待つ水樹は、すっと耳を出すように髪をかき上げられて、思わず肩を跳ねさせた。
「今日だけで、いいの?」
大学も卒業し、暫くはまとまった休暇がある。そう話していた水樹と、家族だって団らんの時間を過ごしたいだろうが、ヒューだって独占したいわけで。
考えといてねといたずらに笑って手を差し出すと、水樹はおずおずとその手を取った。
こうして一緒に帰るのも悪くない。
だけど――家に帰って水樹が出迎えてくれたなら、もっと嬉しいに違いない。
……なんて、少し気が早いかと考えながらも、ヒューはいつかの計画を立てながら水樹と帰路を歩いた。
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担当ゲームマスター
浅野 悠希
焼きスルメ
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年07月13日
参加申し込みの期限
2024年07月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年07月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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