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真紅の月
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昨夜の月は本当に美しかった。
紅くて、潤んでいるようでいて、まるで、まるで――。
まるで、なんだろう。
うまいたとえが思いつかない。
けれど昨夜、不意に訪れた紅い月を、
市橋 誉
は独(ひと)りで眺めるのが本当に惜しいと思ったものだ。
詠寛美、彼女と見たいと願った。
この場合の『彼女』とは、単なる人称代名詞ではなく恋人、言いかえれば『大切なひと』という意味になる。
まだ薄暗い早朝だ。部屋の中も薄青い。目覚めて、けれどまだベッドから出る気になれなくて、誉は目を閉じて寝返りを打った。
もうじき卒業、必然的に星ヶ丘寮からも出ることになる。三年間寝起きしたこの部屋ともお別れだ。終わりかけの砂時計だが勢いは衰えることはなく、先を争うようにして、わずかな粒がすべり落ちていく。
今夜も紅い月との予報だったな。
――だったら、何を迷う必要がある?
跳ね起きて身支度をととのえると、誉は靴箱に手を伸ばした。ランニングシューズ、日課のジョギングだが今朝は、多少遠出することになるだろう。
寛美と連絡を取るのは簡単ではない。彼女は携帯電話を持っていないどころか、自宅アパートに電話回線すら引いていないのだ。「俺に連絡つけたかったら狼煙(のろし)でも焚いてくれ」とよく言っていたが、冗談と笑い飛ばせないものがあった。
高校生の自分が高校生の彼女と、一緒に月を眺める機会はもうないだろう。
寛美の居場所なら見当がつく。
「おはよう、寛美」
息を弾ませつつ誉が呼びかけると、
詠 寛美
のポニーテールが揺れた。
予想通り、寛美は朝のトレーニングの最中だったようだ。使い込まれた稽古着の、袖からのぞく肌はよく日に焼けていて、なのに清潔感と、何より健康的な熱を蒸散している。早春とはいえまだこの季節、早朝ともなれば冷えるのだが、寛美は寒さなんて感じていないだろう。なぜってここまで走ってきた誉も、むしろ暑いくらいだったから。
「誉? どしたこんな朝っぱらから」
「会いたくなったから」
妙な理由付けはいらない。寛美に対しては、いつも率直でいたいと誉は思っている。
「こっ、こっ恥ずかしいこと言うなよな急にっ」
率直なのは寛美も同じだ。みるみる紅潮してじたばたする。なんとなくだが、泳ぐ猫のような動きに見えた。
「でも」と目線をそらせつつ彼女は言った。「ちょっと、嬉しかったりすんだよな。そーいうこと言われるのさ」
へへへと照れ笑いする。
「それで、なんで会いたくなったんだよオイ」
「昨夜、月がやけに紅かっただろ」
「あー、そういやそうだった気もする」
「今夜もきれいに見えるそうなんだ。紅い月が」
「だったら季節外れの月見でもするか?」
以心伝心だ。話が早くて助かる。
「うん。月が美しくハッキリと見える夜。寛美と同じ景色を共有したいと思ってる」
「よし、なら夜だな」
それなんだがと誉は言った。「もう少し早く、準備から一緒にしたい」
「おうわかった。夕方ってことで」
「時間と待ち合わせ場所、決めておかないか」
「うーん」だが今度はふたつ返事とはいかなかった。「決まったら連絡してもらうってことでいいか?」
連絡? と問い返す誉の顔の前に、寛美が突きつけたものがある。
スマートフォン。飾りっ気のないケース入りの。
「買ったのか!?」
そんなに驚くこともなかろうとは我ながら思ったが、やっぱり誉は驚いてしまった。
「俺も来月から社会人っつーやつだからなぁ。ていうか、ねーと榛耶(はりや)道場との連絡にも不自由するし」
「言ってくれればよかったのに」
「契約したの昨日だから。知らねー番号から急に電話きたら誉も困惑すっだろ? あと、実物見せて驚かそうと思ってな」
「そっか」
寛美らしいなと誉は頬をゆるめた。
「ちなみにまだ一度も使ってない。誉の番号なら登録してるからな。いまからかけるぞ。初電話だ」
「いまから? 目の前にいるんだけど」
「だからいいんじゃねーか……ってか、電話まともに使うの久々だからな。失敗したら、恥ずい」
「大丈夫だよ。俺が見守る」
「頼んだぞ」
電話についての会話とは思えないやりとりだ。
誉は笑い出しそうになったが、寛美は大真面目なので神妙な表情をつくった。
「……もしもし」
「もしもし。聞こえてるよ」
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
ホラー
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年06月13日
参加申し込みの期限
2024年06月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年06月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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