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真紅の月
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絢の気持ちはごく近い未来へとむかった。
来月から私は、木天蓼大学に進む。
芸術学部演劇学科だ。多数の卒業生はもちろん、現役生として複数の芸能人(有名なグラビアアイドルもいる)をかかえるマタ大である。芸能活動にも寛容なので、絢の女優活動はますます活発になるだろう。
平坦な道ではないことは覚悟している。学業と並行して女優やモデルの仕事もおこなうとなれば、結構大変だとは思う。
でもきっと大丈夫。だって私のことを見守ってくれる──そして愛してくれる人がかたわらにいるから。
大学の在学期間は最低でも四年ある。
つまり、真優理さんとの同居生活があと四年つづくってことだよね。
仕事への不安がないわけではないが、それよりもずっと期待のほうが大きい。
絢の情熱が伝わったのだろうか。
「……絢ちゃん?」
真優理の声がした。
ひょっとしたら寝言かもしれない。だとしたら話しかけて起すのはよくないだろう。
「真優理さん、起きた?」
遠慮がちに、それこそささやくように声をかけた。すぐに絢はほっとした。
「うん」
水中花が浮かび上がったような口調で真優理が返答したからだ。目もあいている。それにしても、と真優理は言った。
「……本当に紅いよね、今夜の月」
「そうだね」
熱も音もないとはいえ、外は火事なのかと錯覚しそうになる。いや、火事ならばもっと色味が薄いだろうか。
「ねえ真優理さん」絢は手をついた。真優理の手の上に。やさしく握って告げる。「なんだか妖しい気持ちになってこない?」
この子、目で誘ってる。
真優理は気がついた。絢は十八歳とはいえまだ子どもと思っていた。真優理の場合、幼い日の姿を知っているだけになおさらだ。だがいまの絢の艶(つや)やかさたるやどうだ。魅力的、ではあるがその一言だけでは表現しきれそうもない。月の紅さがよく似合う。引きこまれそうではないか。
「絢ちゃん……いつの間にそんなセリフ言えるようになったの?」
何がと問い返されるかと思いきや、さにあらず絢は微笑した。
「私は女優よ。忘れたの?」
まさしく女優の笑みだった。
降参ねと真優理は思う。絢の成長の早さには驚かされるばかりだ。暮らしはじめたころの絢と現在の絢、重ねた年月はけっして長くはないのに、絢はたくさんのものを吸収し育っていた。内気で、何かと引っ込み思案だったかつての絢とは天地の差ではないか。自分が絢くらいの年のころ、これほど急成長したとはどうしても思えなかった。
「わかってるよ」つぶやいたとき、真優理の睫(まつげ)には影がさしていた。「だから……不安なの」
「どうして」
絢の語尾が上がった。水谷真優理という人に、不安という言葉は似つかわしくない。
真優理は枕を抱くようにする。絢とは目が合わせられなかった。
「いまでも信じられない思いなの。絢ちゃんが私を選んでくれたってことが」
年の差がある。十三歳も。絢にはこれから輝かしい未来が待っているが、自分はただ年輪を増やして沈んでいくだけ――はっきり絢にそう告げたことはないが、絢と結ばれて以来、ずっと真優理にくすぶっている思いだった。未来が約束されている若い身空を、老いゆく者が縛っていいものだろうか。
私なんてと言いそうになる真優理を、止めるように絢は言う。
「真優理さん」
息を吸って間を置いて、握った手に絢は力をこめた。
「それを言うなら私だって、同じ。同じだから」
「どう同じだって言うの?」
「いまも不安な気持ちはある。それが同じってこと」
真優理さん、否定しないで。
同じじゃないなんて言わないで。
だって真優理さんは、あの真優理さんなんでしょう? 超一流のコンシェルジュ、いつだって格好よくて立派で私の理想、なのに私には、もっと雑なところ、言いかえれば懐の広さを見せてくれる真優理さん。
真優理さんには小さなことで悩まないでほしい。
だってそれは私の役割なんだから。
指と指がからまる。真優理は口をひらきかけたが、それより絢が、どう締めくくるのか知りたくなった。
私はもうあなたの保護者じゃない。恋人だもの。
いまの絢ちゃんの言葉、つつしんで聞くよ。聞かなきゃ。
真優理は絢にむきなおった。横臥のまま見上げて、絢の言葉を待つ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
ホラー
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年06月13日
参加申し込みの期限
2024年06月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年06月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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