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返信はなかった。
もう寝てしまったのかもしれない。だがウォルターのことだ。ひょっとしたら先回りして展望台で七瀬を待っており、「悪い子だ」と言ってニヤリとするつもりかもしれない。
ところが期待外れというのか、九夜山展望台は無人だった。スマホにも着信や着メッセージはなしだ。
うーむ。
展望台を上って見晴らしのいい場所に立つ。月がよく見えた。都会で眺めるのよりずっと近く、ずっとあざやかに。
おかしい。
でも特に変わったことは起きなかった。狼男にトランスフォームしたり、吸血鬼だのマタドール(闘牛士)だのに変身してしまうという劇的な展開だって当然ない。
気のせいだったかな?
それにしては妙だ。
そわそわとする心がまだつづいているのだ。すごく。
でもずっとここにいて月を眺め朝を待っていても仕方なかろう。座禅でも組む以外にすることもなさそうだし。
「帰りましょうか、ウォルターさん」
そう言ってハッとする。
七瀬は周囲を見回した。
どうしたんだろう。ウォルターさんの姿が見えない。
それどころか元々ここには誰もいなかったかのように、自分以外の人の気配がまるでないではないか。ウォルターは隠れているのか。夜中のかくれんぼ、いい年をしたふたりがやるにはチャイルディッシュすぎる遊戯だ。
アレ……?
七瀬は両手を顔に当てた。
僕、ひとりで来たんだっけ?
ウォルターと来たと思いこんでいた。道中、まったくロマンスの要素のない日常会話を交わしたはずだ。あんな本を読んだこんな映画を見たレコードを聴いた。ああだこうだ、色々と。
でも。
何を話したっけ。
もちろん雑談であり時間つぶしが主目的なので、深淵な会話や衝撃の告白があったわけではない。だからといって忘れすぎではないか。一言半句も覚えていないのだ。
本当にウォルターさんとは来なかったんだっけ? 僕ひとりで山登りしたんだっけ?
たしかに彼がいた記憶があるのに。
でも彼がいたという詳細な記憶はない。
七瀬はスマートフォンを取り出した。最初に送ったNYAINの返答を見ればいい。ウォルターがそもそもいなかったのだとすれば、メッセージの回答はないはずだから。
『九夜山にお月見に行きませんか?』
あった。僕が送ったメッセージ。
でもそれだけ。ウォルターさんからのレスはついてない。
既読すらついていないじゃないか。
「ああやっぱり、僕がかんちがいしていただけだった……」
膝を折りそうになった七瀬だったが、
「何を?」
起死回生! ロケットよろしく跳躍したのである。垂直に。
「ウォルターさん!?」
目の前に
ウォルター・B
が立っている。レザージャケット姿、ソフトジーンズで。
「どうしてここに!?」
「倉前が僕を誘ったんじゃないかぁ? お月見に行きませんか、ってNYAINをくれてさ。残業終わってヘトヘトで帰宅した社会人を、道楽に引っ張り出すとは実にけしからん学生だ……なあんてね!」
ウォルターは破顔する。
「むしろ待ってましたって言いたいよ。僕もちょうどそんな気分だったから、これはいい話とばかりにホイホイ出てきたってわけでさ。まあメアリには『なんですかこんな時間に』ってあきれられたけどねぇ。倉前とは登山口で合流してここまで一緒に登ったろ」
安堵のあまり溶け流れそうな気持ちで「ですよねえ」と七瀬は言った。
そのはずだ。一緒に来た記憶はまちがいじゃなかった。
「でもどんな話しながら登りましたっけ?」
「えー、たいした話してないよ。ヴァインランズのこととか」
「でした……よね」言われてみればそんな気がする。
「倉前が、最近読んだ本の話もしてくれたっけなぁ」
「した気がします。どの本でしたっけ」
本の話はたしかにした。だがどの本までかは覚えていない。
「自分で話しといてそりゃないよ。ほら狼男とか」
「はい」
「吸血鬼と、あと闘牛士」
「そうでしたそうでした。って、ええっ!?」
うっかり応じてしまったがおかしい。最近そんな本は読んでいない。ぜんぶ月を眺めているときに、ぼんやり考えたとりとめもない話だ。
「そんな本は」
言いかけて七瀬は凍り付いた。
目の前にウォルターがいない。
「え……あ……」
言葉が言語を形作らなかった。うめき声と呼ぶのがせいぜいだろう。
額に汗が浮かんだ。だが逆に肌からは、血の気が引いていくのがわかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
ホラー
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年06月13日
参加申し込みの期限
2024年06月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年06月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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