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【月影塔】『第四階層』騒めく密林の東の賢者
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ラピス処刑まで、あと8時間を切った。各自、作戦を開始する。
まずは予定通り、風間のろっこんで潜入要員を変装させる。
自身も既にみすぼらしい汚れた農民になりすまし、王都『ジェム・リュ・ク』の警備兵の注意を惹き付ける役目を負う。
身体を張った体当たりの演技に、彼女は気合を入れてわざと木の上から転げ落ちた。
「うわああぁ!」
わざとらしく叫んで、片脚を抱えて苦悶の表情を浮かべる風間。迫真の演技だ。
「どうした!? 怪我をしているのか!?」
風間の悲鳴を聞きつけたのは、人のよさそうな警備兵の男性だった。
「お嬢さん、足が痛いのかい? それに泥だらけじゃないか。一体、何をしたらこんなことになるんだい?」
当惑する警備兵に、風間はしおらしく答えた。
「う、うう……あの森へ柴刈りに出かける途中に、崖から足を滑らせて落ちたんだ。私の家は貧しくて、借りた友の服も酷い有様でとても出歩けない。むしろ友の服を汚したと知られたら、継母になんて言われるか分からない……」
「なんてことだ……東の賢者様の庇護下にありながら、まだそのような狼藉を働く不届き者がいたとは!」
警備兵の憤慨ぶりから察するに、東の賢者の掟の中で『親子は仲睦まじくあれ』というような内容が存在するのだろう。
風間はそれを利用することにした。
「うう……そうなのです。ですがまずはこの服と脚の怪我をどうにかしなくては。あなたはとても敬虔な賢者様の信徒とお見受けする。よければ、私に数枚の服か手当の布を貸してくれないだろうか?」
「お安い御用だ。両方用意するから、衛兵詰所まで一緒に行こう。ああ、立てるかい? 肩を貸そうか?」
なんて疑うことを知らない真っ直ぐな目なのだろう、と風間は差し伸べた手の主の顔を見詰めてしまう。
「あ、ああ。ありがとう、肩を貸してくれると非常に助かる……ところで、衛兵詰所は何処にあるのだろうか? 私のような一介の農民が立ち入ってよいのだろうか?」
これに男はにこやかに告げた。
「ああ、神殿の中にあるのさ。大丈夫だ、賢者様の掟にもあるだろう? 『困っている相手に手を差し伸べる時、貴方は彼の者の貴賤や善悪を問うてはならない』ってね」
本当に人が良すぎる男である。これも東の賢者の掟に思考が押し固められているせいなのだろうか。
風間は薄ら気味悪い気分を覚えながらも、演技を続けた。
「へ、へぇ……賢者様の居宅に足を踏み入れるなんて、なんて畏れ多い! でも私、実は神殿の衛兵や関所の門番に憧れてるんだ、どうすればなれる? あなたと仲良くなれば将来なれるかな? この機会だし、畏れ多いけれども神殿内を見学できないか?」
風間が思いっきり踏み込んだ内容をぶっこんだ。流石に言い過ぎたか、と思えるくらいの沈黙がしばし続く。
「……うーん、さすがにそれは私の一存では無理かな。一応、軍事機密だからね。でも祭殿までなら一般人も参拝に来ることが出来るし、そこまでで良ければ私が案内するよ」
「ほ、本当かな? そうなら嬉しいなあ」
こうして、風間は警備兵の男から世間話ついでに一般参拝者が入れるギリギリの場所まで案内してもらえることになった。
勿論、汚した衣服は礼拝用の純白のローブに着替え、身体を洗い、ろっこんで偽装した傷口の手当てをしてもらった。
「こういうところって、隠し通路があったりするのだろうか? 曲者が現れた時に壁からドアが現れたり?」
「ははは、そんなわけないじゃないか! まぁ、この間、祝祭を邪魔した『よそ者』達を追放して、その首謀者を地下牢に繋いでいるけれども、そう簡単に隠し迷路を使って脱出はできないよ。って、あ、これは内緒だから誰にも言わないでくれるかい?」
随分と風間と打ち解けた男は、こうしてポロっと幾度か機密情報を風間へ漏らすのだった。
(なるほどね。西の賢者の国へ行く関所は一箇所で、国を隔てる大河は急流かつ川幅がありすぎて誰も渡れない。道中に危険な動植物は存在せず、この神殿の何処かに近道の隠し迷路が存在する……)
情報を精査してブツブツと独り言を口にする風間。
「ん? どうしたんだい? やはり足が痛むのかな?」
男が心配そうに声をかけてくるので、風間な愛想笑いを浮かべて首肯した。
「ああ……まだ痛むんだ。それに、よそ者だって? なんでそんな事をしたのやら。私も見かけたらすぐに知らせるよ」
「そうだね、多分、あのラピスって奴を救出しに戻ってくるはずだ。私も警戒しておくとしよう」
……武道先輩、こっちの考え、読まれてますと風間は思わず天を仰いでしまうのだった。
こちらは『チーム動物さん』こと響と呉井と桜井のトリオ。
響がろっこんで猫になり、桜井はカナリアに変身する。呉井は自作の粘土動物達を響と桜井に託して、一時待機だ。
「にゃ~ん!(訳:それじゃ、言ってくるね☆)」
「ピヨピヨ!(訳:俺は先行している風間の様子を見てくる! その時にウー君2号を置いて、すぐに戻ってくるからな!)」
「頼んだよぅ、ふたりとも~!」
小動物になった響と桜井は、現地の人々に意識されることなくどんどん王都の中を突き進んでゆく。
「あっという間に神殿の目の前だね! それじゃ、ニャッタ君、よろしく☆」
神殿近くに生える高い木の枝に猫の粘土人形を置いた響は、そのままスルスルと身を屈めて警備兵の死角をすり抜けてゆく。
目指すは、ラピスが待つ地下牢だ。
(あれ? もしかして、あれは見回りの兵士さんかな?)
燭台の灯りのみの薄暗い廊下の中、響は地下へ降りてゆく兵士数人を見かけた。
「今日の夕方、生贄の儀式の執り直しだとさ」
「賢者様の厳命だし、今度こそ邪魔が入らないように警備はしっかりとだな!」
「つか、交代の時間、めんどくさ~! あの地下牢、ジメジメして居心地悪いんだよ……」
ボンヤリ三人組の後を、そろりそろりと響きは追跡してゆく……。
一方その頃、桜井は風間と警備兵の男の話を聞き耳を立てていた。
(詳細は風間にもう一度聞くとして……これは警備体制が厳重になりそうだな)
カナリアは2体目のウサギの粘土人形を神殿の一般人立ち入り禁止区画へ置いてゆくと、急いで武道達の元へ引き返していった。
そして呉井は3つの粘土細工のうち2つを神殿内部の監視役として、視覚情報を共有する。ろっこんで自在に動き回れるため、呉井は武道の傍にいながら神殿の様子を知ることが出来るのだ。
「ひとつは賢者が良そうな上層階の窓際、もうひとつは神殿内部を同時に探索だねぇ。流石に情報量が多くて目が回りそうだけど、慣れればなんてこともないねぇ」
猫の粘土細工は窓の外からあからさまに高貴な身分がいると思しき部屋を窓から覗く。
そして兎の粘土細工は人目を避けて駆け巡ると、不自然な切れ目がある壁を発見した。
「絵画でごまかしてるけど、小さい粘土人形からだと隙間が丸見えだよぅ」
隙間を覗き込むと、奥にかすかな光が見える。隠し通路だ!
と、その時だった、
絵画が飾られた壁の一部が畳返しめいてくるっと一回転!
そこからなんと、猫になった響が飛び出してきたのだった。
警備兵といまだ共にいる風間を神殿に残し、響と桜井が情報収集から帰還。
響は、地下牢で起きたありのままの出来事を武道に話したのだった。
ボンヤリ三人組が地下牢で先番と交代すると、彼らはなんとサボって眠りこけてしまったのだった。
もともと仕事に意欲的ではなかったのだろう。ジメジメする地下牢は誰も邪魔されずに昼寝が出来るとあって、堂々と職務を放棄したのだった。
「どうせ、その牢屋は星の力を封じる金属で出来てるから、誰も脱獄できないもんな」
「鍵は囚人の手の届かない場所に保管してあるから、誰も脱獄できやしないな」
「つまり、俺達の仕事、終了ってことで。ふぁ……少し寝るかぁ」
「「ZZZ……」」
鮮やかすぎる自己弁護に、響は思わず獣人の姿になっても大丈夫だと即断した。
「おお! タルト! 来てくれたか!」
「しーっ! ラピスちゃん、声が大きい! あの3人が起きちゃうよ!」
「す、すまぬ……しかし、助けが来ると信じていたぞ……!」
安堵するラピスに、響は溜息を吐いた。
「イヴァンさんと連絡とるのは階層が違うから無理かなあ……ラピスちゃんの事が大好きなら駆け付けてくれそうだし、代替のボディくらい用意してそうなんだけどね。あ、どうしても生贄がいるなら使えるじゃない?」
「うーむ、それが実は使者として妾の竜牙兵を送ったのだが、どうやら東の賢者が妨害しているようでな? これは最初から、妾を狙っているとしか思えぬ……」
ラピスの言葉に、響はまさかと口走った。
「まさか、これってラピスちゃんを捉えて殺そうとする陰謀ってこと?」
「東の賢者……数百年前にも生贄の儀式こそあったが、それは家畜で行われていたのだ。豚を一頭潰して、丸焼きにしてくれてな。あれは美味かった……」
「でもこのままじゃ、ラピスちゃんが丸焼きになっちゃうよ?」
「それだ! なぜ、東の賢者が人間を供物にし始めたのか? 妾の考えが正しければ、恐らくブリュンヒルデの息が掛かっているのであろう。なにせ、ここへ来る途中に戦ったあの蛇竜は、この森に住まう霊獣の一種なのだ。あれを見た時はよもやとは思ったが……情報が確定できぬ故、皆に話さなかったのだ」
なるほど、そうなると辻褄が遭いそうだ。
武道から来た話では、影剛石は星影塔内で採掘される希少な鉱石らしく、そう簡単に入手できないらしい。ラピスが発見して実用化させた星の力を増幅させる願いの石の生成にまつわるあれこれは、現在、黒幕であるブリュンヒルデの手に握られている。
つまり、ブリュンヒルデは今でも純度の高い黒剛石を入手できるというのだ。
「もとより、この第四階層には影剛石の採掘場の跡地があってだな。今やもう鉱脈が尽きた故に、掘っても何も出ないが……ブリュンヒルデのことだ、あの採掘場と同じ条件の場所を上層階で探していてもおかしくはない」
「それと、東の賢者がどう関わるの?」
響の疑問にラピスは答えた。
「単刀直入に言おう。東の賢者は自分のご先祖様と同じ時代に生きたアステリズムと邂逅し、屈服したのだ。願いを叶える影剛石欲しさにな。大方、西の賢者に負けたくないとかのくだらぬ理由で手を出したのだろう。愚かな事だ……」
響はまたブリュンヒルデかぁと、うんざりするのであった。
「ところで、あの三馬鹿が寝ている間に、鍵を探してくれないだろうか? 妾が鍵を預かり、機を窺って自力で脱出しよう」
「オッケー! それじゃ、鍵をパパッと見つけて、武道先輩にこのことを知らせてくる!」
こうして、ラピスは脱出の準備を整え、響は地かで迷っていたところを隠し通路から神殿内へ飛び出してきたのだった。
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15人
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7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年05月27日
参加申し込みの期限
2024年06月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年06月03日 11時00分
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