this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
LIQUID -Star Chronicle- 最終決戦
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
…
15
つぎへ >>
【ストーリークエスト『最終決戦』(3)】
遠い。勝利へいたる道筋のなんと遠いことか。闇夜を照らす月のごとく、燭台はあれほどにまばゆく輝いているというのに。
「<ライトバリア>……!!」
デュアルガーディアンは光と闇の双属性を操る。エイジの携える盾は刀身に闇をたたえる剣と一対で、光の防御魔法を増強する。展開する光盾は堅固にして広範囲に効力を及ぼし、後ろに控えるオサムやソフィア、マオメイを包み込むように守る。
しかしその防御も盤石と呼ぶにはいたらない。
「く……ううっ」
「こらえてくれ、エイジ。お前が要だ……!」
オサムの声も、嵐にまぎれ消えてゆく。嵐は群れで、風は刃のように鋭く襲い来る。狂魚は希水に生まれた濁流のように押し寄せ、途方もない衝撃をともない激突する。そのたびエイジは押され、弾かれそうになりながら耐えに耐える。ウェポンマイスターであった頃から磨き上げてきた<セルフヒーリング>でどうにか耐え凌ぐ。
が、絶対に防ぎ切れない攻撃もある。見極めて回避行動へ移らねばならない。
「来るわよ、エイジ!」
半ば悲鳴のようなソフィアの叫びにライトバリアを解除し、横っ飛び。
「うわわっ!?」
身をかわしたエイジが刹那の前に立っていた空間ごと、魚影がえぐり取ってゆく。牙を剥く凶相の、あの鮫のような狂魚だ。周囲を悠々と旋回しながら様子を見るようなそぶりを見せつつ、微塵の隙でもさらそうものなら即座に食らい付いてくる。
そして朔の巨人が繰り出すいかなる攻撃も冒険者ひとりの抗いなど、舞い散る木の葉のような無情を抱かずにいられない。
「に、逃げてみんな!!」
巨腕の一撃にライトバリアの光盾はあっさりと砕け、エイジは床へ弾むほどの衝撃に叩き伏せられた。
「エイジ!!」
常人ならば戦闘不能にまで追い込まれようほどのダメージだ。しかし彼は踏み止まり、再び盾を構える。タンカーとしての礎、セルフヒーリングが首の皮一枚をつなげていた。
「まだ、いける……っ。大丈夫、まだいける!」
とはいえ、盾役がひとりきりでは長くは持ちこたえられまい。オサムの振るう魔剣が狂魚をひと払いにしながらに、
「アオイ、エイジのサポートを頼む!」
「うん、まかせて!」
堅護回復をアオイとエイジに付与し、体勢を立て直す。
オサムは七色の魔法を操る。彼の戦闘の本質は<魔法創造><魔法召喚>のふたつに集約されるが、それらは既知の魔法をさまざまな形で柔軟に調整し、発動することができた。平時に見せるのは炎弾の射出と索敵魔法くらいのものだが、実質的に扱える攻撃・防御・回復手段は実に多岐に渡った。
とはいえ冒険のさなかにリアルタイムで手管を組み替えるのは難しい。今回のクエストにあたってオサムが選定したのが、前衛を強力に支える堅護回復の魔法。それに、
「<空隙創造>!」
空間を操る、セレスティアルロードの大魔法のひとつだった。生み出した真空を刃として射出し、狂魚の群れを両断し分断する。真空は形状を指定して発生させることができ、小回りの利く小刃として連続的に放ったり、大刃を成して一閃することもできた。
「しかし、魔力を大量に消耗するのがこいつの難点だな……」
魔力回復のポーションをがぶ飲みする間に、堅護回復とエイジの光盾を頼りにアオイが突撃する。
「たああああっ!!」
アオイもまたここにいたり、デュアルガーディアンへと装いも新たに変わっている。白く輝く光のスタイルで<シャインナックル>を繰り出し間合いを詰めながらにダメージを与え、黒い衣の闇スタイルへチェンジ。攻防一体の大技<レイジング・ストーム>を放ち、反撃を拒みつつ距離を取る。巧みな戦いは、常にオサムの隣で、彼の援護を得て過酷なバトルにおいてものびのびと、着実に経験を積んできたからに他ならない。
「アオイ、無理はしないでくれよ。少しずつ敵の数を減らしつつも、生存が最優先だ」
「もちろん! オサムくんは私が守るよ♪」
拳の一撃で狂魚を撃破する彼女の、なんと頼もしいことか。
事ほど左様に仲間たちの士気は高いが、マオメイを守りつつ戦いの行方を見つめるソフィアの胸には、言いようのない不安が影を落としている。
「あれに勝てるの? 私たちは……」
そうと呼ぶにははばかられる形状ながら、朔の巨人がただ在るだけで感じさせる圧倒的な威圧に、気圧されていないとは言えない。
「っ、氷刃嵐!!」
怜悧な刃で巨人の大剣が描く軌道をわずかにそらし、マオメイを抱いて身をかわす。ビルが倒れ込んでくるような衝撃だ。希水を吹き飛ばすほどの突風が吹き荒れ、ソフィアらも数メートルを弾かれる。
「く……っ」
「痛った! す、すまないねソフィア、大丈夫かね」
「ええ、なんとか」
「しかしまあ、なんたる出鱈目だ。歪に過ぎる人型、やはりただの器物が生命を理解しようなどと、おこがましいというものだ。まったく」
憮然と吐き捨てるマオメイの表するとおり、巨人は月の杯がもっとも戦闘に効率的な形態を模索し模倣しようと試みたあげく、歪んだ形で生まれたものと言えよう。人としてまったく機能してはいないがそれでも、冒険者らをひと薙ぎにし、握り潰すには十分な役割を果たすだろう。
巨人の黒き鎧をあばき、隠されている杯を見つけ出し、砕かねばならない。ソフィア自身の手で、太陽の鎚を振り下ろして。ソフィアは懐に収めた鎚の冷たさを感じ、その重みにいささか萎縮せずにいられない。重みは無論、責任の重大でもあろう。
四方の燭台はいまだ炎を失わず、輝き続けている。仲間たちはいずれあれを破壊するだろうか。そのためにどれほどの時がかかるだろうか。
持ちこたえられるのか。ソフィアの口の端から意図せず、にじみ出た。
「……遠い……」
遊撃的に動くポラリスと凛風。
ポラリスの広げるオーロラとそれにともない出現する氷柱の結界は、多様な特殊効果を発揮する。侵入する敵には常に凍結を与える可能性を付与し、味方の追撃によっても凍結率は加速する。杖から放つ氷礫を命中させるごとに生成される氷盾による防御、自律行動し付き従う銀精の剣による護衛も頼もしい。万能の結界だが引き換えに、それを維持するのは困難をきわめる。集中力をひとたびも切らすことはできず、その上で絶えずやってくる狂魚たちの襲撃の全てを払わねばならない。
「ポラリスは僕のものでね。君たちにひとかじりだってさせやしないさ」
ピーキーな魔法を補う愛しのパートナー、凛風の存在あってこそのポラリスだ。
「おっと。惜しいね」
凛風の胸元を狂魚の刃がかすめるも、計算の内。間一髪の回避を演出するたび<斬影の加護>が発動し、凛風の能力を向上させ、それらは累積されていく。上限へ達する頃にはもはや、彼女をとらえられる者はないだろう。
その能力の全てを、凛風はポラリスがために費やす。
「やっとで最初の燭台だね。さすがにこの数をさばくのは骨が折れる。さっさと破壊して……」
燭台が燃え上がる。あらたに白瞳と化した希水魚たちがいっせいにふたりを睨み、押し寄せる。
「……そう簡単にはやらせてもらえないか」
「凛風! あれ!」
感化されるのは魚類ばかりではなかったらしい。海老か蟹か、あるいはそれ以外のなにかか、ともかく長大な足を伸ばす山ほども大きい甲殻類が緩慢に姿をあらわし、ふたりを見下ろした。
凛風は剣閃を射出し牽制、ポラリスも礫を放つも甲殻に弾かれ、裏拳よろしく振るわれた鋏の殴打の直撃を凛風は浴び、気を取られたポラリスへ狂魚たちが殺到する。
「く……ううっ」
氷盾を砕かれ、銀精が集る狂魚を切り払い一時的に退けるも、ポラリスは満身創痍となっていた。
「凛風っ。凛風は!?」
伏した凛風は、しばしぴくりとも動かなかった。凄絶な一撃に限界を越え、屠られたかのように思われた。ポラリスの背に冷たい悪寒が這いのぼるが、やがて彼女は、ゆらりと立ち上がる。
「凛、っ」
「……!! はは。まいったな、ここでこれを使うことになるとはね」
<神・桜花爛漫>。桜の精霊たる凛風の正体をさらし、著しく能力を跳ね上げる。取り巻く神気を花弁となし、剣に盾にと変幻自在に操る、まさしく彼女の切り札だった。
剣をひと振り、風を払う。
「ああ、僕のポラリス。こんなにも傷ついて。かわいそうに」
「だ、大丈夫……凛風は?」
「平気さ」
恋人の頬をひとつ撫でて、凛風は群れ成す狂魚へ、その向こうに壁のごとくそびえる甲殻の絶望的な堅牢へ視線を戻す。
「ゆこう、ポラリス。ふたりなら、倒せない敵などこの世にいないさ」
「うん。うん……!」
己を奮い立たせ、立ち向かう。冒険者らの瞳はまだ、強くこうこうと光を宿していた。
しかし……遠い。遠いのだ。
燭台は希水の中猛火を上げ、狂魚に白瞳を灯し続ける。朔の巨人のただそこに在るだけで肌のひりつくような圧を受け続けているのに、振るう腕も巨剣も、月の水の奔流も、繰り出す全てが致命傷へ追い立てる。
もはやベルモットを模してはいない、半ば崩れた巨大な頭部が顎を開き、言葉にもならぬ、震動をともなう悪声を発する。震動は波を生み、希水の海嘯となって冒険者らを呑み込み押し流した。
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
…
15
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
LIQUID -Star Chronicle- 最終決戦
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年05月06日
参加申し込みの期限
2024年05月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年05月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!