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LIQUID -Star Chronicle- 最終決戦
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【サイドクエスト『邪神の呼び声』(2)】
いつ、どのようにリキッド大陸へ現れたのか。何者に、いかようにして封じられたのか。邪神について語るものは、資料にしろ伝聞にしろ、なにもありはしない。少なくともアオイも、縁深きルフレーヴさえも知らなかった。
生物として、いかにも異形だ。上半身は人を象りながらも、枯れ木の根のような下半身を蠢かせ、毒蜘蛛めいた顎から伸びる牙をがちりがちりと鳴らしながら這い寄るさまはまるで、この世の悪夢と表しても過言ではあるまい。
「邪神ね。あんた、どこから来たの? なんでここにいるの? 何千年、何万年、封印されてたの?」
アオイの問いに答えるそぶりもなく、倒れかかる朽ち木のように、大腕が振るわれる。敷きつめられた石のタイルなど岩盤もろともにたやすく砕き散らし、破壊はとびのいたアオイにすら衝撃の波を伝え吹き飛ばした。
「っく……!」
「アオイ!」
マーナのオートヒールは彼女らパーティの盤石な基盤でありながら、邪神のもたらす壊滅的な一撃にはその回復力も追いつきそうにない。
「邪神……まさに神話の中の生き物ってわけ」
アオイは踏み込み、渾身の突きを放つ。続けざまにシャローテがナイフで抉り、ルフレーヴの剣が薄く鋭く切り裂く。
斑点のような全身の口という口が開き、放射状に熱線を照射する。シャローテが貫かれ、アオイをかばったマーナが膝をつく。
「っ、ふたりとも!」
「大丈夫っ、アオイ! 前を見て!」
四本の大腕のうち二本を伸ばし、邪神はアオイを捕まえようと吠える。巨体がゆえにいくらか緩慢に見えるが、捕縛されれば抵抗することもできず握りつぶされてしまいそうだ。加えて、邪神が周囲に生み出す魔法陣からは、漆黒の炎がとめどなく放たれた。アオイとマーナがかつて復活を阻んだ暗黒魔法だ。
黒々とした炎弾がルフレーヴを打ち据え、彼は壁へ叩きつけられて床へ落下し、全身に残り火をくすぶらせながら動かなくなった。
「大丈夫、生きてる。アオイは前を見ていて!」
「……うん!」
邪神の熱線と暗黒魔法の波状攻撃は避けがたく、直撃から逃れようともじわじわと体力を削り取ってゆく。致命をもたらす攻撃の飛び交うさなかをくぐり抜け反転、アオイは蓄積したダメージを逆響波によって返す。邪神の巨躯がのけぞり咆哮を上げた。効果はある。小さくも効いてはいる、しかしどれだけこの綱渡りもかくやと際どい局面を切り抜けねばならないのだろう。
「<タワー・オブ・ソーマ>を知っていますか? アオイ、マーナ」
「えっ?」
ふいにシャローテが言った。思わず振り返りかけたアオイを制し、腕のひと薙ぎをクロスした短剣でいなしながら、彼女は荒い息で続けた。
「タワー・オブ・ソーマ。かつて大陸の古代人たちは、外の世界からやってきた者たちの苛烈な侵略へ、大いなる魔法の奇跡をもって抗ったそうですわ。彼らは作り出したのです……わたくしたちが神話と呼ぶ物語に語られるような、神なる生き物たちを。神獣や幻獣たちを。そうして侵略者、かの<月の民>を退けたのだとか」
なぜ今そんな話を? シャローテの真意に触れたくて、思わず振り返ると、彼女は額に汗粒を浮かばせながらにひとつ微笑み、やはりアオイへ邪神への注視をそらさぬよう促した。
「偉大なる冒険家、ハルコンの記した手記ですわ。父の書斎にはそうした書物が山とあり、わたくしはそれらに触れながら育ちましたから。その中に綴られた一節を、ふと思い出したのです。やがて役割を終えたかの獣たちは、次代へその力を託すべく、ソーマの塔で眠りについたのだそう……」
「そ、それがなんだってーの!? シャローテ!」
マーナの回復、防御魔法はフル回転しているが、邪神の猛攻をしのぎ切るには、人ひとりの力など木っ端にも等しい。なにしろ相手は封じられていた神なのだ。邪なる者であれ、神話に語られるような存在なのだ。
しかしシャローテはそんな畏怖も笑い飛ばすかのように、言ってのけた。
「バリスタールもまた、そのように造られた生物のひとつに過ぎないとしたら? そうですわ。神などしょせん、人の造りしもの! 神獣にせよ邪神にせよ、越えられぬ存在では決してないはず。かの険しきソーマの塔とて、幾度となく踏破した者がいるのですから。わたくしたちが神殺しを成せぬ理由など、どこにありましょうか!」
叫び、ミリオンダラーを放ちながら突撃してゆく。強引な論法、不器用な激励ではあった。良家の子女でありながら家出娘で、一時は教団の暗殺者にも身を落としていた、奔放にしていささか粗野なところもあるお嬢さまだが、アオイやマーナへ力を湧き立たせようとする想いあってのことだろう。
「あはは、なるほどねー。そう言われると、やってやれないことはないかも? って気がしてきたわ!」
マーナはグレーターオートヒールに、最大限の生命力を費やし回復力を増強する。オラクルリンカーの真価は己を犠牲にして発揮されるが、今、託されたのはほかでもない。アオイだ。
「いって、アオイ! あなたの全力全開のパンチ、ぶちかましておやんなさいっ!」
「オッケー、まかせてっ!!」
シャローテのナイフが蜘蛛の瞳を潰した隙に距離を詰める。やみくもに放たれる熱線が肩なり胸なりを貫くも、マーナのオートヒールを信じて踏み込み、限界まで引き絞られた弓のように腕を振りかぶる。叫んだ。
「<鋭光……」
後先も考えない全身全霊を、ただ前のめりに、己の全てをかけて、
「乱舞>ーーーッ!!」
叩き込んだ。
──ルフレーヴは後に語った。それはまさに神話のごとき一幕であったと。
「あ。目が覚めた?」
「ああ……すまない。俺はとんだ役立たずだったな」
「そんなことないよー、ま、もう全部終わっちゃったけどね」
けろりとして言ったアオイを、彼はまぶしそうに見つめた。彼女の語る邪神の最後に、英雄譚もかくやと目を輝かせて聞き入った。
見れば坑道の入り口は崩れており、地下の神殿もまた砂と瓦礫のもくずと化しただろう。空には目の覚めるような青が広がっていた。
「なあ、アオイ。これからどうするんだ? 教団の目論見は潰え、拠り所であった邪神さえも下した」
「あなたは? どうするの?」
「解放区に戻るさ。俺を待っていてくれる連中がいるからな。全てを立て直さなきゃならない。しかし大変な仕事でね、なあアオイ、良かったら俺といっしょに……」
「やー、ごめん! 先約があるからさー」
ぺろりと舌を出し、アオイは駆け出した。苦笑いを浮かべ、手を振るルフレーヴにひとつ笑みを残し、あとは振り返ることもなく走り去った。
いても立ってもいられない。道の先には、彼女たちが待っている。大切な仲間で、大好きなふたりが。
「アオイ! さあ、次の冒険へ出発ですわよ!」
「それはいーけど、クエスト完走記念のオフ会の約束、忘れてないよねアオイ? あたしといっしょに、あんなコスやこんなコスまで着てもらっちゃうんだから! も~っ楽しみ☆」
「お、おてやわらかに……? さて、それじゃま、とりあえず」
三人ならんで、腕を組んで歩き出した。目の前には長い長い道が連なっている。
「次のクエスト、行ってみよっか!」
まだまだしばらく、この道が途切れることはなさそうだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
SF・ファンタジー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年05月06日
参加申し込みの期限
2024年05月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年05月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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