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夜光照らす百花の先触れ
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夜のデートは一緒に居られる時間が短いし、庭園はライトアップされているとはいえ足下は暗い。
庭園を歩く
稲積 柚春
と
ウォルター・B
の二人は、迷子にならないためにもしっかりとお互いの手を握っていた。みんな照らされた梅に夢中だから、きっと誰も気づかない。
肌寒い如月の夜気の中、繋いだ手だけは春のように温い。
「当然と言えば当然なんだけど………ワットは梅の香りに違いがあるの、知ってた?」
梅の種類や紅白の違いなんかで違うんだよと続ければ、ウォルターは「そうなんだあ」と感心して耳を傾けた後、言われてみれば確かにと笑う。
「だけど、それを知ってるのはさすが柚春だねえ」
言われてみれば当然なことも、人は案外気付かないし、知らないものだ。ウォルターがそうだったように。
彼の言葉に、柚春はふふっと微笑んだ。
「甘さが強いのもあれば、爽やかさが勝つのもあるし……時間帯によって、芳香の強さも違うんだ。ワットが好きな香りはどんな梅かな?」
「そうだなあ」
ライトアップされた梅林に目を向けるウォルター。とはいえ、考えて即答えが出るものでもなく。
「まだわからないから、一緒に探してくれる?」
「もちろん。見つけてみるのも宝探しみたいで楽しそうだね!」
パッと笑みを浮かべる柚春。手をつないだまま梅林の奥へと歩んでいきながら、ふと梅を見上げるワットの横顔をスマホでパシャリ。
「いい感じに撮れたかも。ほらワット、見て?」
「おっ、これは素敵に撮ってもらったねえ」
手は繋いだまま、肩を寄せ合うようにたった今の写真を眺めるふたり。「そういえば」とワットが柚春のカバンに目を向ける。
「ворの写真は撮らなくていいの? ここなら、いいのがたくさん撮れそうだけど」
実際、いつもならぬい活写真に夢中になっているところだった。ライトアップされた梅林は、このうえなく映える背景だ。
「でも今日は、ワットとの写真もいっぱい撮りたくって」
夜のデートは短いから、その分たくさんワットとのことを写真に残しておきたかった。
ワットが微笑む。
「じゃあ、早速もう一枚撮る?」
「うん、もちろん!」
笑顔で応えて、今度はツーショットをパシャリ。その後にもう一枚、今度はワットにворを持ってもらってもう一枚。
梅林を照らす光以上に、写真は輝いて見えた。
◆
写真もたくさん撮りながら庭園をひと回りして、二人はミニカフェへ。
「夜はまだ少し冷えるね」
ウォルターにくっつくように座る柚春。触れた腕から伝わる温もりに幸せを感じて、自然と口元が緩んでしまう。
そんな彼女の様子に微笑ましそうにしながら、ウォルターは「何にする?」とメニューを示す。
「目移りしちゃうから、ワットと一口交換しちゃおうかな」
「いいよお。じゃあ、別々のものを頼まないとだねえ」
そうして注文を済ませた後、柚春はおもむろにカバンから一包みの封筒を取り出した。
それは? と目を瞬かせるウォルターに、柚春はその封筒を差し出した。
「デートが終わったあとも僕を感じてくれるように、手紙を書いたんだ」
嬉しそうに受け取るウォルター。
「ありがとう、帰ったら早速――」
「あっ、待って待って! 読むのは帰ってからじゃなくて、夜明けになってからだよ!」
え? と首を傾げたウォルターに、柚春は梅の香りを再現して便箋に移してあることを説明した。封筒を開ければ、開花が始まったみたいに香りが広がるというわけだ。
封筒とウォルターを交互に見やりながら、柚春ははにかむ。
「これなら、ふたりで朝の梅も楽しめるでしょ?」
それに香りは思い出と紐付くから、手紙を読めば、きっと今夜の綺麗な梅も思い出せる。
「そのとき一緒に、僕のことを想ってくれたら嬉しいな」
もちろんと頷いたウォルターは、少し耳を赤くして呟く。
――好きな梅の香りは、きっとこれで決まりだねえ。
じわりと目を見開く柚春と、そんな彼女を見つめるウォルター。
どちらからともなく浮かべた笑みは、幸せな気持ちが胸からあふれたみたいだった。
◆
そんな柚春とウォルターの幸せそうな様子が目に入って、ヴィーゼは小さく微笑む。忙しいけど、こうして幸せそうな人達を見られるのは嬉しいものだ。
そんなことを思いながら注文を伺いに向かったのは、初々しいぎこちなさでいっぱいの少年少女のテーブルだった。
「わ、わたしはホットチョコレートで! き、きみはどれだったっけ?」
「え、ええと、僕は……」
メニューを確認しようと伸ばした手が触れて、お互い顔を赤くして固まる。そんな様子に、ヴィーゼはくすっと微笑んだ。
「庭園はもう見てこられました?」
少年がぴーんと背筋を伸ばす。
「あ、はい! 一通りは!」
「そうなんですね。お気に入りの景色は見つかりました?」
「お気に入り……あ、八重橋はすごかったです! ね?」
少女もこくこくと頷いて、
「景色とは違いますけど、水琴窟も良かったです! すごく落ち着くっていうか」
「なら、後でまた行ってみる?」
話が弾み始めると、さっきまでのぎこちなさは次第に溶けてなくなっていく。
微笑ましく見守っていると、少年がハッとした様子でヴィーゼの方を見た。
「すみません、注文まだでしたよね!?」
「ふふっ、焦らなくても大丈夫ですよ」
こうやって、見て回った話を聞くのも楽しいし。
初々しいのもいいけれど、せっかくならお喋りにも華を咲かせて、素敵な夜を過ごしてほしいと思う。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年04月30日
参加申し込みの期限
2024年05月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年05月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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