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夜光照らす百花の先触れ
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綾辻 綾花
と
早川 珪
の二人が、手をつないで梅林を歩いている。
夜のデートでドキドキしていた綾花の心は、柔らかな梅の香りに包まれているうちに落ち着きを取り戻していた。
けれどそれは、きっと梅の香りだけではなくて。
「素敵な光景ですね」
「そうだね。こんな庭園があったなんて、知らなかったな……」
ライトアップされた梅の花を眺める視線が、同時に珪の横顔を目に映す。
ライトアップの光は珪も照らしていて、丸っこい梅の花の可憐なソレとはまた違ったスマートな綺麗さを漂わせていた。
恋心とは不思議なものだ。同じ人と同じ時間を過ごすのに、ドキドキすることもあれば、心が落ち着くこともある。
今はどちらかと言えば、またドキドキしている。繋いだ手を、綾花は我知らずそっと握る。
「綾辻さん、どうかした?」
視線と手の感触に気づいて、珪が振りかえる。梅林の中を歩いているから、綾花の方を向いた珪は必然、花々と、それを照らす夜光とをバックに背負うような恰好になる。
「い、いえっ……!」
ただでさえ見惚れていたところにそれだから、そもそも照れ屋なところがある綾花にはてきめんに効いた。
ぼっと顔が熱くなるのを自覚した綾花は、「そういえば」とごまかすように、
「う、梅と言うと……紅梅は『優美』、白梅は『気品』、薄紅は『清らかさ』って花言葉もあるみたいですね」
「そうなんだ? この景色を見てると、どれもぴったりに思えてくるからすごいな」
そんな話をしながら歩いているうちに、照れの熱は引いていった。
そのまま庭園内の散策を続ける二人の足は、やがて見晴台へと向かう。
「わぁ……!」
「これは……絶景だね」
園内の小山に作られた見晴台からは、ライトアップされた梅の花が余すことなく一望できた。
照らし出された白、緋、薄紅の梅林は、2月の夜にまるで浮かび上がるかのよう。幻想的な美しさを見せるその景色に、二人はしばし見惚れていた。
ふと夜風が静かに吹いて、綾花の身体が冷たさにぶるっと震える。繋いだ手からそれを感じた珪が、「大丈夫?」と声をかける。
大丈夫ですと答えながら、綾花は少し間を詰めた。珪にぴったりと寄り添う恰好だ。触れた腕から、彼の体温が伝わってくる。
「綺麗ですね……」
ぎゅっ、と。手をつないだまま、綾花は珪の腕を抱き締めた。
抱き締めた腕から鼓動が伝わるんじゃないかと思うくらい、胸がドキドキする。さっき震えたのがうそみたいに、頬がじわりと熱を帯びる。
少し大胆な綾花の行動には、珪も思わず彼女の方を振り向いた。
「……」
「……」
二人の視線が交わる。そして珪を見つめたまま、綾花は花笑むように微笑んだ。
ドキドキするけど安心感があって、温かくて、心地いい。
身体が少し冷えてくるまで、二人はそのまま梅を眺めていた。
◆
このドリンクを届けたら、次はあっちのテーブル片付け。
次にすべきことを考えながら手も止めないヴィーゼの耳が、スタッフを呼ぶお客さんの声を拾い上げた。オーダー希望だ。
「は~い、少々お待ちくださ~い」
「あ、あっちのお客様僕行きますよー」
「倉前くん、ありがと!」
「いえいえ~」
折よく別卓のオーダーを運び終えて身軽になった
倉前 七瀬
が、ヴィーゼに変わって注文を取りに向かう。
何を買うにもお金は必要、そのための労働だとやる気充分な七瀬はヴィーゼに負けず劣らずの仕事ぶりだった。
「おだんごなら片手で食べられるので、梅鑑賞にもいいですよー。あ、でも広場からは持ちだせないので注意してくださいねー」
持ち前の記憶力でメニューの特徴もばっちりだから、迷っているお客様へのおススメの紹介もぬかりない。
そんな彼が次に注文を取りに向かったのは、温かいものを求めてミニカフェにやってきた綾花と珪のテーブルだった。
「ご注文お決まりですか?」
「えっと、私はほうじ茶ラテのホットをお願いします。珪さんは何にしますか?」
「そうだなあ」
メニューを見つめて少々考える素振りを見せた珪に、七瀬が「温かい梅の飲み物はどうでしょう」とおススメをご提案。
「じゃあ、僕はそれ……ホット梅ドリンクかな? をひとつ」
「かしこまりました。ご一緒に甘いものはいかがですか?」
「綾辻さん、梅タルトが気になるって言ってたよね?」
「はい。珪さんはどうします?」
「実は僕もそれ、気になってて。――梅タルトを二つで」
かしこまりましたと注文を復唱して、七瀬がテーブルを去った後、
「ホットのアルコールもありそうですけど……?」
メニューを眺めて綾花が問えば、珪は小さく苦笑した。
「綾辻さんと一緒なのに、自分だけ呑むのもね」
だからと続けて彼は言う。
「綾辻さんが、お酒を飲める年になった時。またやってたら、その時は少し吞もうかな」
「それって……」
と、そこへ注文の品がさっそく運ばれてきた。話はいったん、そこで途切れる。
ラテの温かさと梅タルトの甘酸っぱさを感じながら、綾花はさっきの言葉について想いを馳せる。
もうすぐ3月。
卒業したらもっと一緒の時間が増えたらと願う心に、未来の話題は一足早い春を運ぶ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
風雅宿
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年04月30日
参加申し込みの期限
2024年05月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年05月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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