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二月の魔法は春を呼ぶ
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「こうすれば、雨に打たれずにすむ」ナターシャは陽太の肩をつかみ、やや強引に傘のうちに引き込んだ。「誤解するなよ。妙な気持ちでやってるわけじゃあない」
彼女の体温が伝わるほどの距離だ。しかし陽太が気にしていたのはそんなことではなかった。見上げて言う。
「ナターシャさんは、近くだけど別の場所にいるはずじゃ……!?」
「わかっている。だが一瞬、引っ張られるような感覚を味わって、気がついたらここにいた。私は、私に戻ったわけだ」
奇妙な言い回しだなとナターシャは皮肉な口調で告げたが、笑ってはいなかった。
彼女がナターシャであることは認めるほかないだろう。
「クリスさんは」
「あいつは私の中に戻ったよ。消えたわけじゃない。いまは引っ込んでるだけだ。『陽太さんに合わせる顔がない』、だとさ」
確証は何もない。けれど陽太は、ナターシャの言葉は真実だと思った。
「これまでとちがって、あの女……妹の記憶も私の中には残っている。一方的に乗っ取るのではなく、いわばルームシェアすることになったようだな」
「つまり」
「『別居』は解消というわけだ。クリスは私の足りないところを補っているが、私もあいつの足りないところを補っている。場面に応じて交互でやっていくさ。われわれは生きていくのが下手でな、バラバラではうまくいかん。だからこうやってやっていくのが一番という結論になったんだろう」
陽太は彼女、ナターシャにも言うべきことがあった。
「ナターシャさん、オレ……オレの気持ちは……」
「それ以上はよせ。陽太に二度も辛い思いをさせたくない。それに」ナターシャは一瞬視線を足元に落とした。「……私だって傷つくんだからな。人並みには」
どこに捨てたんだ、とすぐにナターシャは言った。
「え?」
「お前の傘だ。拾いに戻るぞ」
「すみません」
「いちいち謝るな」
来た道を引き返す。歩き方ひとつとってもナターシャはクリスとはちがっていた。ややもすると置いかれそうなほど早い。
「こんなつもりじゃなかったとは言いません。こうなってしまった原因はオレにあるのはまちがいないから」
「お前が原因じゃない。一時的にわれわれが別れたのはこの島の、謎めいた磁場だか霊力だかの影響だろう。いくらか迷走したが落ち着くべきところに落ち着いたと考えたい」
ナターシャはどこか、憑き物が落ちたような顔をしていた。
「こうなるのが一番だったんだ。結局はな」
ナターシャさんとクリスさん、ふたりは、ひとつの体に戻った。
よかったんだろうか。
胸の奥がずっと痛い。別の未来があったんじゃないか、って悔やまれる。
でもまっすぐ現実に向きあおう。目をそらすのは無しだ。
これがベストなのかはわからない。だが少なくともナターシャさんは受け入れているようだ。クリスさんの気持ちを知ることはできないけれど、きっと反対はしていないと思う。
そう思いたい。
陽太の傘は風に吹かれて転がり、海際のフェンスに突き当たっていた。風が吹くたびカツンカツンと音を立てフェンスにぶつかる。しかし乗り越えて海に落ちることはない。
ナターシャはおもむろに傘を拾い上げ、陽太に握らせた。
「ありがとうございます」
「それは私の言葉だ。ありがとう陽太。感謝している」
「ナターシャさん……」
「あいつもそう言ってるよ」
じゃあなと告げてナターシャは歩き出した。
「ナターシャさん、待って、最後に」
彼女の背中に陽太は呼びかけた。
ナターシャは振り向かない。足だけ止めた。
「オレ、また会いたいです。クリスさんにも」
「……伝えておく」
彼女(たち)の背が見えなくなるまで、陽太はその場に立ちつくした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年03月17日
参加申し込みの期限
2024年03月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年03月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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