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【バレンタイン】チョコレート・アンド・ファンタスティカ
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「この教室でいいのかなあ……」
未だ生徒が残る教室から、少し離れた校舎内。
空き教室がいくつか並ぶ廊下で立ち止まり、
万条 幸次
は呟いた。
お付き合いをしている
愛猫 萌々子
に呼び出されたのだ。
(わかってる。間違いなくチョコを準備してくれてる)
指定の教室のドアに手をかける。
ドクドクと心臓が鳴っていて、二人きりは初めてじゃないのに緊張していた。
しかしその頃、室内ではまた、萌々子も鼓動を跳ねさせていた。
(はぁ……ぴりりちゃん、教えてもらった委員の巡回予定と空き教室の情報、私的なことに使ってごめんなさい)
同室の友人に頭の中で謝罪して、萌々子は、両手で大切に持っているプレゼントに視線を落とした。
猫好きで優しい幸次は、絶対これを気に入ってくれるだろう。
それでも、緊張している。
萌々子はふうっと息を吐いた。
そのときだ。がらり開いたドアから、幸次が姿を見せたのは。
「えっと……おまたせ」
通学鞄を持った幸次は、萌々子を見るなりはにかんだ。
「いえ、大丈夫です!」
萌々子はぶんぶんと首を振った。
幸次は入り口で立ったまま。萌々子は乱れた髪を慌てて直しているという状況である。
もっと、たとえば「来てくださってありがとうございます」とか言えればよかったが、緊張した様子の幸次につられ、萌々子もまた、頭が熱くなってしまったのだった。
「大丈夫なら、よかった」
幸次も、この空気をどうしていいのかわからないのだろう。
まるで一歩一歩踏みしめるように、ゆっくり萌々子の方へとやって来る。
それを待つ間にも、萌々子の心臓はオーバーヒートしてしまいそうだった。
ゆえに、萌々子は待ちきれず、思い切り腕を伸ばして、持っていたチョコを差し出した。
「先輩、バレンタインのプレゼントです。こっちが猫型チョコレートセット。それとクリスマスに猫のぬいぐるみをもらってたので、私からも猫のぬいぐるみです」
「わぁっ!」
愛らしい贈り物に、幸次は目を輝かせた。
特にピンク色の猫のぬいぐるみは、緊張をほぐすには十分すぎるかわいらしさだ。
「ありがとう、とっても嬉しいよ!」
両手で受け取り、満面の笑みを萌々子に向ける。
猫とハートのチョコは美味しそうだし、猫型の箱もかわいくて、これは食べ終わってもとっておくこと確定だ。
(ぬいぐるみは……花遊のおもちゃにされないように、ケースにでも入れておこうかな)
大事な愛猫だが、せっかくの萌々子からのプレゼントだ。綺麗にとっておきたい。
幸次はもらったチョコを丁寧に机の上に置くと、今度は自分の鞄から、小さな黒い箱を取り出した。
赤いリボンがかかったそれは、隅に雪だるまとユニコーンのイラストが描かれている。
「もらって「ありがとう」で終わりなのも気になったから、一緒に食べようと思って、GODINYAのチョコを買ってみたんだ」
そう言えば、萌々子ははっと驚いた顔をした。
「先輩からも? これ、限定のやつですよね」
「うん。ファンタスティカ・チョコレートって言うらしいよ、高かったから三個入りなんだけど」
幸次は一瞬だけ苦笑した。
しかし萌々子はキラキラした目で「ありがとうございます!」と笑う。
「私はプレゼント用しか買っていなかったので食べられるなんて嬉しいです」
「そう言ってもらえて、俺も嬉しいよ」
お互いに顔を見あって、微笑み合って。
先に言葉を発したのは、幸次だった。
「せっかくだし一個食べてみてよ。はいあーん」
「あっ!? あーん……」
萌々子は驚きながらも、言われるままに口を開いた。
舌の上にころりと転がるチョコレートは、頭がとろけそうなほどに甘い。
「美味しいです!」
あーんの恥ずかしさと嬉しさもあいまって、思わず大きな声で言えば、幸次はにっこり。
「それはよかった。うん、よかったねえ」
おっとりうなずく幸次を、萌々子もまたあたたかな気持ちで見つめる。
しかし、その耳に。
『いいねーラブラブだねー』
「えっ!?」
萌々子は思わず目を見開いた。
幸次のものとは違う声。でも見回しても、教室には誰もいない。
いったいなにが!? と思いきや。
幸次の背後、幸次がチョコを置いた机の上で、萌々子が渡したピンクの猫のぬいぐるみが「どーも!」と手を上げ立ち上がっているではないか。
『チョコレートの妖精でーす。ちょっとこのぬいぐるみの体借りてるよー。それにしてもさ、もっとダイタンに行っちゃいなよー』
「だ、大胆って?」
幸次がいることを忘れ、萌々子はぬいぐるみに問いかけた。
聞きながら、ありえないくらい心臓がどきどきしている。
チョコを渡す前よりも、ずっとずっと激しいくらいだ。
と、ぬいぐるみはぱちんとウインクして一言。
『チョコ咥えてキスで口移し! ヒューヒュー』
(そ、そんなことできるわけないですっ!)
驚きすぎて、動揺しすぎて、顔が熱い。
しかし幸次は、きょとんとした表情で――。
「何か独り言言ってるみたいだけど……どうかした?」
「……いえなんでもないです」
萌々子は幸次からぱっと目をそらした。
どうやら彼には、ぬいぐるみの声は聞こえていないらしい。
妖精は、猫の顔でにやにやしながら萌々子を見ている。
もちろん、いくら付き合っているとはいえ、幸次と今、そんなことをするつもりはなかった。
(でも言われてしまうとやってみたくなる……!)
チョコを渡す前の緊張以上の緊張が、萌々子の心によみがえる。
どくんどくんと打つ鼓動。さっきよりももっと速くて、心臓が壊れそうだ。
(でもここは勇気をだして!)
「じゃあ私からもこのファンタスティカチョコを先輩にあげるので……」
そう言いながら、萌々子は幸次がくれたチョコをひとつ、指でつまんだ。
それを「あーん」と幸次の唇の前に差し出すと、幸次は素直に口を開けてくれる。
幸次としては、言われるままにそうしただけだ。
自分も萌々子に「あーん」をしたから、同じように「あーん」を受け取っただけ。
だからまさか、チョコの代わりに唇がやってくるなんて、考えていなかった。
「んんっ!?」
(唇!?)
手にしたチョコを素早く口にくわえた萌々子からの、突然のキス。
触れたのは一瞬。
かすめる感じだったけれど、奮発したチョコの味がわからなくなるほどには動揺した。
(ああ……せっかくのチョコが……結構高かったのに)
なんて考えてしまうほどに。
チョコよりも、キスの方が圧倒的に大事なのに!
「……ビックリしました?」
悪戯成功! というように萌々子は笑う。
でもきっと、余裕なんてないのだ。
だって萌々子の顔は、贈った猫のぬいぐるみと同じくらい、ピンク色になっている。
(すごくかわいい……!)
だけど、先輩としては余裕を見せたいところ。
「バレンタインだからって、結構大胆にきたねえ」
驚きを隠しきれないまま、幸次は萌々子にそう告げた
しかし、だ。
二人の会話以外に
『ヒューヒュー!』
とはやし立てる声が聞こえるのは何事だろう。
「なにっ!?」
幸次は慌てて周囲を見まわした。
と、さっき萌々子にもらったピンクの猫のぬいぐるみが、腕振り腰振り、机の上で、きゃぴきゃぴ踊っているではないか。
『見せつけてくれるねえ!』
「待って、プレゼントのぬいぐるみが喋ってるんだけど」
「先輩が独り言がどうとか言ったときから、私、聞こえてます」
二人の言葉に、ぬいぐるみは
『いえーい!』
とご機嫌の声を上げた。
『やっと聞こえたか! 熱いねおふたりさん!』
萌々子が少々めんどくさそうに、ぬいぐるみを見る。
そして、幸次のほうはあからさまに嫌そうに。
「うるさいな、いいところなんだから邪魔しないでよ」
そう言って、ぬいぐるみをそのへんにあった箱に押し込んだ。
『見ちゃいけないようなことするのか、お二人さん!』
とからかう気満々の声は無視をして、幸次は萌々子を見つめる。
「も……萌々子、さっきのもう一度いいかな? 今度はチョコ無しで」
「あっ……」
さきほどあれほど大胆なことをしたにも関わらず、萌々子はぱっと頬を赤らめて、顔を寄せてくる幸次を、うなずきひとつで待ったのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬田一稀
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1000人
参加キャラクター数
18人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年02月14日
参加申し込みの期限
2024年02月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年02月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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