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竜に乗ってどこまでも! 新春☆初夢フェア2024 ~富士編~
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いつもの通学路、見慣れた道のり。夏の気配がただようも、まだ風は若葉の色だ。
自分の記憶ではまだ一月だったはずだから、またたく間に四ないし五ヶ月が経過したものらしい。
あんまり覚えてないのも当然だよと彰尋は思った。
冬の時期は来年からの大学生活にそなえて、やたらバタバタしてたからなあ。
思えば遠い日々の話だ。まさか大学進学が二年延びるとは。ただ、合格の記録は取り消しにならないので、このまま五年生終了まできちんとすごせば進学できるという、なんとも便利な、意地悪に言えば都合のいい状態になっているようだ。
三年生後半は本当に忙しかった。それがあと二年、ゆったりしたボーナスタイムが訪れたわけだ。高校生としての。
どうやってすごそう。三年間ではできなかった挑戦や読めなかった本、観賞できなかった舞台など、取り戻すには十分な時間ではないか。
高校五年制、もっと早く実現したらよかったのに。
それでも自分たちは滑りこみセーフだったわけだから、去年の卒業生には申し訳ないところだ。学校制度初の対象となったのだから、貴重な時期を後悔せずに送りたい。
でも俺たちって。
ふと考える。いま彰尋の考える『俺たち』とは彰尋自身とあおいの話に限定される。
一気に数ヶ月時間が進んだのであれば、そのあいだに俺たちの状況は変化しているかもしれない。
単刀直入にいえば彰尋は、あおいとの仲がどうなっているのかが気になった。
「あおいさん、えっと」
「どうしたの?」
「俺、ちょっとうっかりしてて……冬からのあいだに、なんか大きな変化とかあった? 学校制度以外で」
ストレートには訊ねづらいので微妙に言葉を濁す。
「変化? そうだねえ。うーん、まゆちゃん先生が結婚したことかな」
「えっ!?」
初耳だ。
「聞いてなかったっけ? 先生、寝子高のOBと結婚したんだよ、お相手は私たちの一つ上の先輩。学生時代から猛アタックを受けてたんだけど、とうとう相思相愛になったみたい。ロマンティックだよね」
「知らなかった。いや、そういえば相原先生は彼氏ができたとか、冬ごろにそんな噂を聞いた気がする」
なんともおめでたいサプライズではないか。
相原 まゆ
のこれからに幸多かれと祈りたい。なおまゆは、現在は四年生の担任ということだ。
「あと、音楽の樋口先生は学校を辞めてアイルランドに移住したよ」
「えっ!?」
「交際相手がいるって噂だったんだけど結局別れたんだったかなー。いや彼氏と一緒に決めたんだったかなー。あっちで音楽活動してるよ。この前ののちゃんの部屋でMewTubeで先生の動画配信ライブ観たんだ。けっこう人気みたい。カッコよかったー」
人生なにが起るかわからないものだ。彰尋はあまり
樋口 弥生
とは接点がなかったが、彼女が音楽教師のかたわらバンド活動もがんばっていたことは記憶している。やはり今後を応援したいと思う。
「そういえば、ののこさんは?」
野々ののこの話が出たついでなので彰尋は訊ねた。深い意図はなかった。だがあおいは言いにくそうに、
「ののちゃん?」としばらく考えたのち、「……えと、話題変えない?」苦笑いしたのである。
何かあったんだろうか。
でも無理強いはしたくない。それに、気になっていることを訊くならこのタイミングだろう。
「間抜けなことを質問するみたいなんだけど」
「どしたの?」
「あおいさん、確認しておきたいんだ」
「うん」
俺たち――と彰尋が言うことはかなわなかった。
突然空から青白い稲光が降り、彰尋と青いのあいだに突き立ったからだ。
「
ポンポコ大魔王!
」
あおいが鋭い声を上げた。
「ポンポコ!?」
彰尋が言葉の意味を考えるまもなく、
「うーはーはーはー!」
狼のようなかぶり物をした野々ののこが、ふたりの前に立ちはだかっていたのだった。
「いかにも、我が輩がポンポコ大魔王である!」
ののことは思えない野太い声だ。
「ののこさん、それなんのコスプレ?」
彰尋としては当然の疑問を口にしたつもりだったが、あおいの反応はことなっていた。
「ののちゃんの身に、天界を追放された邪神が宿ったの」
「邪神、って」
「私も、何かの冗談だって笑えたらどんなによかったか。ポンポコ大魔王は面白い名前だけど本物。ののちゃんは、その……なんていうか、神を降ろしやすい体質だから」
「じゃああれは……」
「本物。しかも寝子島を海に沈めようとしてる。その後はたぶん、地球全部を」
「少年。我が輩の実力が気になるのなら、その目で確認してみるか?」
ののこ、もといポンポコ大魔王が告げた。見た目はかわいいままだが、口調には『実現可能』という凄(すご)みがあった。
「それであおいよ、心は決めたか」魔王が言った。勝ち誇るような口ぶりだ。「寝子島いや世界の運命をゆだねる決心は?」
「ごめんなんの話!?」
彰尋は狼狽するほかないが、あおいは落ち着いている。
「うん。決めた」
「何を……決めたの」彰尋の問いかけに、
「消滅するの。私がね」
「消滅!?」
「我が輩がこたえてやろう。この娘が先導役を務めるのであれば、我が輩、ポンポコ大魔王は天に還るであろう。すなわち、地上は水没をまぬがれることになる」
「私がね、大魔王の依代(よりしろ)――つまりののちゃんの親友だったから選ばれたみたい。身も心も清らかな乙女でないとポンポコ大魔王を空に返す役割は果たせないんだって」
ふふっ、とあおいは哀しげに笑った。
「自分で自分のこと清らかなんて言っちゃって。おかしいね」
「その代償として、『七夜あおい』の存在はこの世から消滅する。存在すらしていなかったことになる。すべての人間があおいのことを忘れるであろう」
「寝子高の生徒総数がひとり減るってこと。弟のソラからも、口うるさいねーちゃんがいなくなるね」
あおいは落ち着いたものだ。だが彰尋には、急な話すぎて受け止めきれるものではない。
「待ってよ。あおいさんが世界を救うために犠牲になるってこと!? そんなのおかしいよ」
理不尽すぎるではないか。なのになぜか、彰尋はこの話が事実であると認識していた。
「いいって。もう決めてたから。まさかそれがこんなに早く訪れるとは思ってなかったけど」
行こう、とあおいは大魔王に手を差し伸べた。
「後に引きずらないほうがいいもんね。私が消えるだけで世界はそのまま、それ以上のことはないよ」
「待ってあおいさん!」彰尋はののこの腕をつかんだ。「少なくとも俺にとっては、あおいさんが消えてしまった世界なんて『そのまま』じゃない!」
「大丈夫」あおいは首を振った。「まもなく忘れてしまうから。全部ね」
「忘れられるはずないよ! 俺は」
しかしあおいの背には翼が生え、ふわっと浮き上がっている。つかんでいたはずの手がはなれ、彰尋は地上に残された。
「俺は、あおいさんのことが好きだから!」
「ありがとう」
あおいは微笑している。
「じゃあ彰尋くん。彰尋くんだけは忘れないでいて。私を、忘れないでいてね」
あおいは天に昇っていく。
昇っていく。
点のようになって、姿が見えなくなる。
「誰かが忘れないでいてくれたら、私、きっと――」
戻ってこれる、ってことだよな。
俺は絶対に忘れない。
忘れない。
気がついたとき、彰尋は勿忘草の鉢の前でしゃがんでいた。
「
あおいさん!
」
口に出す。ほっとする。
忘れてない。
額の汗をぬぐった。
俺はあおいさんのこと、忘れていない。
ポンポコ大魔王の力がどれほどのものかはわからないけど、俺、乗り越えたんだ。
「どうしたの急に大きな声出して?」
彰尋の目の前に、ひょいと身をかがめた姿があった。
「あおい……さん……」胸が詰まって言葉が出てこない。
「おはよー。勿忘草、きれいに咲いたね」
まちがいなくあおいだった。
猫の目シーグラスのイヤリングと、
ほおずきの組紐ブレスレットをして、
鞄を千草色の石をつけたキーホルダーで飾り、
アクアカラーの花飾りつきの白いミサンガに、
白縹の気配を帯びた影とともに。
もちろんスカートの色は、目にあざやかなセレストブルーだった。
「……えと、いまから学校、だっけ。高校……?」
自信なさげに彰尋は言うも、あおいはしっかりと回答する。
「だよ。今日はちょっと早めに行かなきゃ。一時間目、体育だったよね? 着替えの時間もあるし」
考えてみればここは彰尋の自宅の前だ。
「まさか迎えに来てくれるなんて」
「四年生になってからずっとそうじゃない。だって私――」
勿忘草(フォゲットミーノット)の色をした瞳で、あおいはこう言ったのだ。
「彰尋くんのカノジョなんだもん、おかしくないでしょ?」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年01月01日
参加申し込みの期限
2024年01月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年01月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
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