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竜に乗ってどこまでも! 新春☆初夢フェア2024 ~茄子編~
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聞くのは一時の恥、聞かぬは一生の恥。
世の中には自分の知らぬことなどたくさんあるのだから、積極的に聞いてみるほうがいいこともある。
でも、聞いてしまうと後戻りが出来なくなって、聞かなければ良かったと思うことも……まあ、ないとは言い切れないけれど、聞いてみなければ判別しようがない。
そう自身を言い聞かせる
恵御納 夏朝
は、更衣室の中でかれこれ数十分は悩み倒していた。
遡ること1時間ほど前。
紅白のねじり紐でめかし込んだ茶トラの猫が、小さな風呂敷を咥えて夏朝の元へやってきた。
それだけならば、「どこかの飼い猫かな?」と思いながらそっと顔を覗き込んだだろうし、「近所でお祭りでもあるのかな?」と思いながら猫のお使いを見届けようと、あとをついていったかもしれない。
なぜなら猫はかわいいからだ。異論は認めない。少なくとも猫がいる前では絶対だ。
長毛種も短毛種も、小型も大型もっ、元気な子も控えめな子も。猫であるだけで素晴らしい!
(みんな違って、みんないいよねぇ……この子は、撫でられるの大丈夫かな)
驚かせないように、左手のパペット人形をひと撫でしながら、こちらに敵意はないことを伝える。
すると猫は、何かを掴むように後ろ脚で立って、前脚をパシパシっとはたいた。
♪ねこねこにゃん、ねこねこにゃんっ!ฅ^•ω•^ฅ ねこもこねこも、ねこねこにゃんっ♪(*ฅ́˘ฅ̀*)
軽快なユーロビート……だろうか? 見た目にそぐわずアップテンポな音楽が流れ始め、不思議な現象に慣れつつある夏朝も驚いて周囲を確認する。
しかし、普通の人には何も聞こえていないのか、足を止める人どころか怪訝な顔をする人すらいない。
「ええと、猫さん? これは一体……」
新手のお祭りのお誘いだろうか。それとも、幻覚にでも惑わされているのだろうか。リズムに合わせて踊っていることから、この茶トラの猫が引き起こしている事態なのは間違いない、はずだけど。
♪ねっこねこにゃんにゃん、ねこにゃんにゃん!ฅ(`•ᆺ•´)ฅ ねっこのここねこは、みゃんにゃーにゃー♪ฅ^ơωơ^ฅ
聞いていいものだろうか。訊ねてしまえば、きっと巻き込まれることは避けられない。
聞いてはいけないものだろうか。猫に罪はないのだが、なんとなーく嫌な予感もする。
(うう、どうしよう)
踊っている猫は可愛いし、ねじり紐だって似合ってる。これがお祭りへの誘いなら喜んで参加するし、助けを求めての仕草ならなおのこと、協力したいとだって思っている。
……なのに何故だろう。特に偏見があるほうではないはずなのに、いわゆるパリピだとか陽キャと呼ばれる人種に絡まれたときのような、ドッと疲れる感じに襲われている気がしてならない。
ここに、双子の姉がいてくれたなら冷静に止めてくれたかもしれないが……生憎と、今は夏朝1人だ。
しいていうなら、左手にはかけがえのないパペット人形が居てくれている。けれども、彼は夏朝のぐるぐるとした思考を知ってか知らずか、いつにも増してつぶらな瞳が愛くるしく見つめるばかりで。
(ええい、猫さんのお誘いだっ!)
その視線に背中を押されるように、夏朝は覚悟を決めた。
この先に何が起ころうとも、猫がこんなにアピールしているのだ。無視をするなんて心が痛むことはできっこないし、異変に巻き込まれたって楽しいに決まっている。
――猫に誘われるなら、悪いことは起こり得ない!
そう強く信じ、夏朝は猫に呼びかけたことを、後悔はしていない。
必ずしも言葉が通じるとは限らなかったけれど、猫の感情は仕草に表れる。だから誠意をもって接すれば、悪いようにはされないと信じて、「お願い事があるなら協力する」と自ら申し出たのだ。
けれども、さすがに内容を聞かずにそんなことを言うなんて……早まったかもしれない。
「僕で力になれることなら協力する、とは言ったけど……」
今、夏朝の目の前にはいくつかの衣装がある。
ミニスカートのメイド服、袴をキュロット風にアレンジした巫女装束、それからモコモコ素材の水着に着ぐるみパジャマなどなど。趣向を凝らした衣装たちは、全て猫耳と尻尾付きだ。
猫から風呂敷を手渡され、ぐるりとカーテンに囲まれた異空間に放り込まれた時には何事かと思ったが、これに着替えろということらしい。でないと外には出られないらしく、いくらカーテンをたくし上げても外が見えなかった。
「どれでもいいのかな?」
せめて、なんで着替える必要があるのか教えてほしい。状況がわからなければ水着は論外だし、1人で着るメイド服もちょっと勇気が要る。
露出面で言えば、着ぐるみパジャマが無難だろうか。しかし、これを着て何かをするなら、少々動きづらい気もする。
あーでもない、こーでもない。熟考に熟考を重ね、夏朝の出した答えは巫女装束だった。
「うん。露出や動きやすさで考えても、これが1番かな……って、わああ!? 色違いもあるの?」
これと衣装を決めたのに、今度は猫の毛色を表現した様々なカラバリが風呂敷から飛び出してくる。あっちは三毛猫、こっちは白黒のカギ尻尾。これだけ種類があるのであれば、仲の良い人たちで揃って着られれば良かったのに。
ちょっぴり寂しく思いながら、夏朝は再び真剣に悩み始めた。好きな猫の柄を選ぼうと思ったら決められないけれど、自分に似合う色でなら決められるはずだ。
(モノトーンより暖色系かな。それから、やっぱりトラ柄で)
いつも左手に居てくれる誰かにそっくりな色合いを選ぶと、夏朝はふふりと笑って袖を通した。
対になる寒色の衣装は、いつかお願いしてみようかなと思ったり。左手のパペットには小さな法被を着せようか、それとも揃えで何か和飾りを用意しようかと考えてみたり。
何が起こるかわからないけど、この始まりはワクワクする。きゅっと紐を整えて、夏朝はカーテンの向こう側に叫んだ。
「着替え終わったよ!」
選ばれなかった衣装がしゅわしゅわと消え始め、祭り囃子が聞こえてくる。ああ、この衣装を選んで正解だったなという思いが半分、これを選んだからお祭りに連れてきて貰えたのかという気持ちも半分。
あんなに分厚かったカーテンの向こう側に、提灯の明かりが透けて見え、香しいソースや甘い綿飴やシロップの香りが漂ってきたから、夏朝は思わずカーテンを開けた。
「にゃあ!? 出番はまだだよぅ~」
「えっ?」
どこからともなく複数のスポットライトを浴びせられ、夏朝は眩しさを和らげるように顔を腕で隠した。周囲からは「大変だ大変だ」「隠せ隠せ」と大慌ての猫たちであろう声が聞こえて、カーテンの内側に戻ろうとしたのだけれど。
(でも、十分お祭りっぽい雰囲気だったけど……何がダメなんだろう?)
もしかしたら、巫女服に合わせた神事のような舞台を用意してくれるつもりだったのだろうか。それもそれで似合うだろうが、神楽を舞ったり琴の演奏ができたりといった特技が夏朝にあるかと言うと――猫の期待もあると思うので、明言は控えておこう。
「猫さん、お祭りも巫女服に合うと思うんだけど、一体何が」
興味心に負けて、夏朝はそっと薄目を開いた。
どうやらここは、やぐら下。盆踊りのように輪っかに並んだ猫たちが、何やら周囲に指示を飛ばしているようなのだけれど。
「……ん?」
あっちに運べと大きく振るう腕には、複数の目映い棒。そして背中には大きく派手な団扇。そういえば、衣装も法被や浴衣なんかじゃなくて、いわゆるライブTと呼ばれるシャツを揃えで着ている気がする。
(お祭りの運営スタッフの猫さんかな?)
眩しさに慣れてきた頃、夏朝はぱちぱちと瞬きながらもう一度周囲をよぉく見ながら一歩踏み出した。
祭り囃子だと思っていた太鼓はテンポを上げて、荘厳だった笛の音は囃し立てる口笛に変わる。わぁっと上がる歓声に合わせて揺れる提灯は、いやにカラフルな明かりを放っていて、夏朝の知っている祭りとは空気が違った。
それもそのはず。
どうやら夏朝が紛れ込んだのは、猫たちの野外ライブ会場であったらしい。
「うぉおおおお!」
夏朝の登場に、地響きのような声援が会場を駆け抜けた。
あまりの声量にびくりと身体を震わせるが、このまま何もしないというわけにもいかないだろう。
間違えましたと舞台裏に引っ込めば観客は興ざめだろうし、たくさんの猫たちを悲しませるというのは、夏朝にとっても避けたいところだ。
(で、でも……僕は猫さんに流行ってる曲やダンスなんて知らないよ!?)
スタッフと打ち合わせだってしていない中、何が用意されているかもわからない。
どうしようかと左手のパペット人形を見つめてみるけれど、やはり彼は期待に瞳を輝かせるかのように、きゅるるんと見つめ返してくるばかり。
あとは、同じように巻き込まれた人がいればと思ってみたけれど、生憎と舞台は夏朝1人のようだ。
(僕にできること、僕にできること、僕に……)
突発的に無茶難題をふっかけられて、対応を余儀なくされることは何度とある。しかし、度胸がつくのと自信が付くのとは別の話だし、良い判断ができるかというのも、また違ってくる。
「ね……、ねっこねこにゃあん」
記憶の中の猫フォルダを急いで漁って、夏朝はここに来る羽目になった猫の存在を思い出した。
あれが流行っているのかはわからないが、少なくとも夏朝の中で猫の最新ダンスであり、あれを真似すれば少なからずお茶を濁すくらいはできると思った。
(場が固まっちゃったら、愛想笑いをしながら袖に戻るってことで……いけるよね!)
手の仕草はこうだったかなと覚束なくポーズを決めれば、会場は再び大きな声援に包まれる。
これで合っていたのかとホッとしていいのか、逃げられなくなったと覚悟を決めなければいけないのかはわからないが、これで猫たちと大盛り上がりをすることができる。
♪ねこねこにゃん、ねこねこにゃんっ! ねこもこねこも、ねこねこにゃんっ♪
♪ねっこねこにゃんにゃん、ねこにゃんにゃん! ねっこのここねこは、みゃんにゃーにゃー♪
夏朝は恥ずかしそうに笑いながら、思いつくままに猫たちと歌い踊り明かした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年01月03日
参加申し込みの期限
2024年01月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年01月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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