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ミッドナイト・フレンズ・ストーリー
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【あやかし温泉郷の忙しい夜】
「ちょっとそこの! あんた、ぼんやりしてないで手伝って!」
「い、いやだから……俺は従業員じゃねーっての!」
なんて、口では言いつつも、
桜井 ラッセル
、結局フル回転。人がイイのです。
もっともこの日ラッセルがゆらゆらゆらりと迷い込んでしまったところに、『ひと』らしき姿はどうにも見当たりませんでした。
「くそー、なんだよここ。『三と三尋の神隠し』的なやつ?」
夜空を見上げればあっちこっち、いくつも突き立つ煙突たち。短いのも長いのもいろいろで、数え切れないくらいたくさんで、いずれももくもく、淡い桃色の煙をせっせと吐きだしておりました。ラッセルが立っているのは白く雪の積もった石畳の庭園で、どうやら大きな日本家屋の中庭のようです。縁側の向こうの廊下には、和服を小粋に着こなす仲井さんたちが忙しく行き来していて、豪勢なお料理やお酒やらをひっきりなしに運んでいます。ラッセルは温泉旅館をイメージしましたけれど、どうやらそのとおりのようです。
ただ……この仲井さんたちがどうやら、人ではないようでして。先ほど「手伝って!」とラッセルへどなったお姉さんからして、いえ声が若い女性のものなのでお姉さんと呼びましたけれど、お顔は雀だし両腕は翼だし、なんといいましょうか。鳥の人なのでした。
「あんた、迷い込んだんだろ? わかるよ、たまーにいるんだそーいうの」
「あ、そうなんすか? それなら……」
「帰り道なんてありゃしないよ、しばらくしたら元いたところに戻る。そういうもんなんだよ。つまりあんたは予約して訪れた客じゃあない。あたしらがもてなしてやるいわれはない、むしろ滞在費がわりにちょいとあたしらを手伝うなんてのは、実に筋がとおった話だろう?」
まくしたてられてラッセルはたじたじ。ごもっともで、とうなずくほかありません。
雀のお姉さんはにかっ、と笑って、
「なあに、労働には対価が支払われるもんだ。ま、楽しみしといで。じゃ、あんたはこれ着て、宴会場にさっさと料理を運ぶ! 急いで!」
「ら、らじゃーッス!」
そんなわけでラッセルは赤いはっぴを着てしばし、謎の温泉旅館でバイトにいそしむこととなりました。
しかしまあ、これが案外悪い気はしません。仲井さんたちはひとではないけれど、そう、『ひとがいい』ようですし。料理やお酒を運ぶというなら、ラッセルには秘策というか、得意ワザもありました。
「すんませーん、センパイ! これ運べばいいんすよね? 宴会場ってどっちですか?」
「ああ臨時のお手伝いさん? 助かるわあ」
河童のおばさんに目的の場所を教わると、ラッセルは胸元に下げた金色の鍵をぎゅっと握りしめます。
大きなフクロウに変身!
「あら、人間さんにしては便利な特技持ってるわね。じゃ、そこのお酒を持っていってね」
ろっこんがあればひとっとびです。ラッセルフクロウは酒瓶1ダースの詰まったラックを足でつかみ、大きくはばたいで飛び立ちます。ちょっと重いけれど、大型猛禽類のパワーならなんとかなりそう。
旅館の建物をひょいと飛び越えたところで、
(うお……すげー)
思わずラッセルは、見惚れました。
あたりはどこまでも続く雲海。うずまく波のように形を変えながらたゆたう入道雲の群れ。広がる紺色の夜空にはまん丸の月がぽっかり浮かび、向こうに龍が一頭、身をくねらせながら飛んでいるのを見つけました。眼下の旅館はいくつもの棟が立ち並び、激しい起伏や複雑なつながりを見せ、そしてそれらの屋根は白く雪が積もっています。雲の上なのに。
永遠の雪景色、神さびる温泉郷。なんだか身の引き締まる思いがして、なりゆきにひと時忘れていたらしい寒さを思い出して、肩をひとつ震わせました。
はじめはそりゃあもう、おどろきました。おっかなびっくりです。
「ビールお持ちしました……うおっ」
「あら、ありがと♪」
「やだー、かわいい~。ここで働いてるのぉ?」
「食べちゃいた~い」
「ははは……」
やけにキャピキャピした、絡新婦のお姉さまがた。
「おう兄ちゃん、人間か? 出稼ぎたぁ精が出るのお」
「いやー、バイトっすよ。お酒、ここに置きますね」
「ありがとよ。まーがんばれや、がっはっは!」
と豪快、筋骨隆々な鬼のおじさんたち。
「おばけ船盛り、お持ちしました~!」
「おー、きたきた!」
「こりゃあ豪勢だねえ」
「それじゃ皆さん、今日は無礼講でいきましょう。思いきり飲んで食べて、日頃の疲れを癒してください。乾杯!」
「「「かんぱ~い!!」」」
社員旅行でやってきたらしい、幽霊ご一行さま。
つまりここ、霊界のどこかにある、あやかしのための温泉旅館であるようなのです。スタッフはあやかし、お客さんもあやかし。不思議な場所もあったものです。
けれど二度三度、四度と厨房から宴会場を行ったり来たりして、そのたび妖怪や幽霊や付喪神たちとふれあうたび、なんだか慣れてきてしまいました。どちらかといえば臆病なタチのラッセルですけれど、コトここにいたっては、せっかくなので楽しんでしまおう! という気分です。
それに、人間だろうとあやかしだろうと、頑張ったごほうびにいただく「ありがとう」のひと言の、なんて嬉しいことでしょう。
「こういうの、演劇部で裏方やってる時の感じを思い出してわくわくすんなー。俺、向いてるかも」
「へえ? そりゃけっこう、じゃこいつも早いとこ運んでおくれよね」
「う、うぃッス……!」
雀センパイにうながされ、中庭の東屋へ、小鉢に乗ったお菓子とお茶を届けます。これはフクロウに変身するまでもないでしょう。
「えーっと、さっきの庭だよな。東屋、東屋っと……あれ?」
庭園の片隅、こじんまりとした三角屋根の小屋に、ちょっとした木のベンチとテーブル。
そこに見知った顔があり、ラッセルは目をぱちくり。
「あっ! ラッセルだー! なんでいるの?」
「そりゃこっちのセリフだっつーの」
愛らしい桜色の着物に日本髪など結った、
風の精 晴月
のぱっちり笑顔がありました。
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担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
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グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
NPC交流
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年12月14日
参加申し込みの期限
2023年12月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年12月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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