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Dating? Serious relationship?
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迷い悩み、柚春は体育館と武道場の間へとやってきた。
ここにある自販機には、願掛けにもってこいな仕掛けがあるという噂を聞いたのだが。
「普通の自動販売機……だよね?」
あたり付きでもなければ、電子クーポンが使えたりタッチパネルだったりする最新鋭でもない。
品揃えも平々凡々。新商品がいち早く並んでいることもなければ、誰も買わないような変わり種ばかりが並んでいるというわけでもない。
ではなぜ、この自販機が生徒たちの間で話題になっているかというと、秘密は2列並んだコーンポタージュのボタンにある。
「あった! これを同時に押すんだっけ」
小銭を入れ、深呼吸をひとつ。覚悟を決めて、柚春は2つのボタンを同時に押した。
どちらも同じ商品なのだから、同時に押したところで出てくる物は決まっているはず。けれども何故か、ここの自販機のコンポタだけは違うらしい。
(恋愛運が上がりますように、ワットと会えますように……!)
柏手を打って祈りを捧げる様子は、まるで神頼みでもしているかのよう。しかし、相手は自販機である。
「……何してるの?」
状況がまったく理解できないウォルターからしてみれば、柚春の行動は謎に包まれていた。
「え、えぇっ!? せっ、先生こそ、なんで」
「いや、僕は息抜きがてらに遠い自販機に来ただけ」
それを聞いて、柚春は少しばかりホッとした。
もしウォルターが、この自販機の噂を知っていたら……何を願うつもりだったのか、今は聞けそうにもない。
「えっとね、違う商品が出てくることがあるらしくって。欲しいのが出るといいな~ってお祈りを」
嘘ではない。
端的に言えば、誤った商品が入っていることの多い自販機なだけなのだが――生徒たちは『何が出てくるかで運勢を占える』なんて面白おかしく受け取って楽しんでいる。
例えば、お汁粉が出れば学業運、味噌汁が出れば健康運、コンポタが出れば金運といった具合だ。
「それで結果は?」
「えーっと……やった、ココアだ!」
目当ての恋愛運が良いと言われるココアを手に入れ、両手を温めるようにして包み込む。
そんなに飲みたかったのなら、他の自販機かコンビニで買えばいいのにと言いかけて、ウォルターは何かを思い出したように自販機を改めて眺めた。
「もしかしてここ? みんながおみくじ代わりに買ってる自販機って」
あまり騒ぎになるようであれば、きちんと業者に対応をお願いするところだったが、今のところは大きな問題にはなっていない。だから教師陣の間でも、生徒たちが楽しんでいるならと様子見の姿勢でいたのだけれど。
実に面白い物を見つけたと言わんばかりの顔で、ウォルターは自販機と柚春を見比べてニヤリと笑う。
「ココアの運勢は?」
「……恋愛運が、いいんだって」
じぃっとウォルターを見つめる柚春の瞳が、期待に満ちあふれていくのがわかる。ここで鉢合わせたのは偶然だけれど、同じく偶然出たココアが引き合わせてくれたのだと思いたくもなるだろう。
担当している学年でもない上、最近は忙しく学校ではあまり話せていなかった。いくら休みの日には顔を合わせているとはいえ、学生と社会人とでは時間の感覚が違うのだから、寂しい思いをさせていたはずだ。
「僕も挑戦してみようかなぁ」
けれども、ここは学校。
仕事を失うつもりもなければ、彼女の足枷になるつもりもないのだから、気を引き締めなければいけない。
この場所で、彼女だけに甘い顔をすることは許されないのだから。
「ウォルター先生は、何運が良かったら嬉しい?」
占い方を説明しながら問う柚春は、どことなく緊張していた。
同じように恋愛運を願ってほしいけれど、学校だからという遠慮……にしては、諦めに近いような気がする。
考える素振りで耳を澄ませても、誰かが近寄ってくる声も足音もしないから、ウォルターは何でもないことのようにサラリと呟いた。
「そうだなぁ、デートに誘いたい子がいるんだよね」
「えっ」
願いを込めてウォルターが2つのボタンを押す。ガコンと大きな音を立てて出てきたのは、ココアだった。
先生だけれど、それだけではない。なんて、手にした飲料より甘いだろうか。
「じゃ、日曜日。迎えに行くよ」
カチンと缶をぶつけ合うために近寄ったフリをして、小さな声で伝える。
そして何事もなかったかのように、ウォルターはひらひらと手を振って校舎の中に戻っていった。
(信じて、いいんだよね……?)
残された柚春は、ココアの缶を見つめながら、耳に落とされた言葉を反芻する。
彼が今の関係をどう思っているかはわからないけれど、少なくとも……休日に一緒に過ごしたいとは思ってくれているのは嘘じゃない。
柚春は、あの日の彼の返事が軽いものではなかったと信じて、心を決める。
(Datingなんて、他にお試しの子なんていないよね)
――もう一度思いを伝え、彼の本音を聞いてみるのだと。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年04月11日
参加申し込みの期限
2024年04月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年04月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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