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寝子島高校
あなたのそばに、いけるかな?
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年が明け、共通テストも終わった1月の末。
弾んだ
綾辻 綾花
の声に呼ばれ、
早川 珪
はキャットロードにある喫茶店へと向かった。
(相談したいってことだったけど)
電話越しで表情がわからないとはいえ、悩んでいるようには感じなかった。恐らく嘘ではないものの、休日に外で会う口実のひとつを捻り出してくれたのだろう。
まだ試験は残っているが、羽目を外しすぎて気を抜く綾花でもない。例えこれが、少しばかりの休息として誘われたのだとしても、何ら問題はないはずだ。
(……問題は、ないんだろうけど)
生徒と和やかなひとときを過ごすだけ。
それだけなのに、相手が綾花だと思うと酷く言い訳じみた思いが込み上げてくる気がする。
――『自立』・『自由』・『絆』
寝子島高等学校の教育理念から、自然と校風も緩やかになることが多い。
生徒から親しみやすい教師を学校側が率先して目指しているわけではないものの、同じ目線で語り合い、校内外で親しく過ごしていれば、教師と生徒の垣根を越えることだってあるのは当然だろう。
けれど、それを大きく咎められることはなかった。寧ろ、信頼関係を築く上で必要な時間だと認められることさえあるくらいだ。
もちろんそれは、友情にしろ愛情にしろ、双方が節度を保つことが前提なのは言うまでもない。
(……問題ないはずだ)
仮に特別な理由が無かろうとも、寝子高の価値観から見たって後ろめたく思う必要なんて無いではないか。
妙な緊張を振り払うようにして、店の扉に手を掛ける。やや重めの古びたドアを開くと、賑やかな通りとは雰囲気ががらりと変わった。
ダークブラウンを基調としたモダンな内装に、焼きたての菓子の甘い香り。静かなジャズが耳心地よく、客層も含め随分と落ち着いていて、ここだけ時間の流れが緩やかになったような気さえした。
客席の間隔もゆったり広めにとられている。これなら隣の席の会話が耳障りになることもなければ、こちらの話を誰かに聞かれるやもと心配する必要もないだろう。
しかし逆を言えば、ここまで配慮しなければいけない何かを話すつもり、とも考えられる。
(…………)
店員に待ち合わせであることを伝え、古びた少し急な階段を上る。キィっと音が鳴る度に、電話では気丈に振る舞っていた綾花が俯いていたらどうしようかと、駆け出せないことを歯痒く思った。
少しばかり年上なだけで、力になれないこともある。真っ直ぐな気持ちだって、正面から受け止めることが出来ずにいる。
(それでも僕は)
ひと息ついて、最後の段差を上りきる。綾花は探すまでもなく、耳をそばだてる兎のような顔をしてこちらを見ていた。軋む階段の音にそわそわと待っていたのだろうことが伺えて、思わず珪はふっと笑みを零す。
それに珪が気付いたのは、綾花が綻ぶように微笑んで見せたあとだ。
「珪さん、今日はよろしくお願いします」
どこか嬉しそうな彼女に釣られたつもりで、安堵を込めて。弧を描こうとしていた口元は既に慈しみが溢れていたから、ほんの少し気恥ずかしさを誤魔化すように咳払いをして話を切り出した。
「うん、ええと……相談がある、んだよね?」
2人には余るくらいの大きな円形テーブルにラウンジチェアが3つ。綾花が広げていたフリーペーパーを覗き込むような形で珪は隣に腰掛けた。
折り目をつけたり、マーカーでチェックをされたりと順調に見える部屋探しだが、よくよく見ればハテナマークも書き込まれている。
「実は、お部屋探しで困ったことがあって」
こうして間取りを見ても、わからない点があること。お店に入って聞いてみようにも、数ある不動産屋の中からどう選べば良いのかわからないし、気軽に質問ができるのかもわからないこと。
春には退寮する綾花にとって、重大なミッションではあるものの、そう慌ててはいないようだ。それを不思議に思って問おうとした珪は、幸せそうに笑む綾花に言葉を失ってしまう。
「でも珪さんが、
頼っていいって言ってくれた
から」
彼女の眼差しに込められたのは信頼か、それとも。
薄々気付くどころか珪は明確に――それも比喩ではなく、綾花の気持ちを『預かって』いる。彼女が純粋に先生として、一人暮らしの先輩として頼っているのではないことくらい察していなければおかしい。
(……しっかり、しないと)
受験真っ只中の大事な時期に、不安定な気持ちにさせることは本意ではないし、周囲から訝しく思われることも避けたかった。とはいえ、今のままではいけないと思っている。
人を想うことを恐れ、長く曖昧な距離感のまま過ごしたからこそ、綾花には示さなければ。
節度を保つことを言い訳に薄壁を作り続け、慎重な1歩を踏み出すための時間稼ぎばかりして。こんな情けない姿のままでは、いつ愛想を尽かされたっておかしくない。
「言ってくれましたよね?」
ずいっと顔を覗き込むように近づける綾花へ告げた言葉に嘘はない。
幼い頃から引っ越しが多かった珪は、現在も家事が不得手ながらに何とか一人暮らしをしている。
対して綾花は寮暮らしは経験したものの、一人暮らしは未経験。聞きたいことは色々とあるはずだ。
「僕で力になれることならね」
頼って欲しいと言ったことは、嘘ではない。
まだ勇気を持ち合わせていないと吐露したことも嘘ではない。
だけど。
――ただの生徒に言う『頼っていい』とは違うのだということも、今は言えない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年12月10日
参加申し込みの期限
2023年12月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年12月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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