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寝子島高校
あなたのそばに、いけるかな?
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数軒回って、妥協するところとしなくて済みそうなところを学べた綾花は、ぺこりとスタッフに頭を下げた。
「今日は突然のお願いに対応してくださってありがとうございました。持ち帰って考えさせて下さい」
「はい、もちろん! 大切なお部屋探しですからね。これから退室も増えるでしょうし、狙い目は……」
また気軽に相談に来て欲しいと言うスタッフの笑顔は営業っぽさもなく、綾花もこの人を担当にして大丈夫だろうという安心が生まれていた。
その顔を、珪は優しい顔をして見守っていた。純粋すぎる綾花が無理な契約を迫られるのではないかと心配していたけれど、無用の心配だったようだ。
(……3年前もとは比べものにならないな)
この春で綾花は卒業する。
長い時間を一緒に過ごしたようで、図書教諭として関わる時間は短かっただろう。そして校外で会うことも増え、きっとこれからも――。
「珪さん」
スタッフを見送ると、綾花は「どうでしたか?」とわくわくした顔で尋ねてきた。
きちんと必要なことは確認できていたかと、褒めて貰うのを待っている子供のような姿に、思わず苦笑する。
もう次の来店の際は、付き合わなくとも大丈夫だろう。だけど綾花には、なぜだかもっと付き添ってあげたいと思ってしまう。
「お疲れ様。綾辻さんもしっかりしてきたね」
だから珪は、嬉しさと寂しさが入り交じった気持ちを隠すように、綾花の頭を軽く撫でた。
「ありがとうございます。あの、もしまだ時間があれば……珪さんの部屋に行ってもいいですか?」
「え」
「メモもしっかりまとめ直したいし、珪さんに再確認をお願いしたくて。それからお部屋の工夫も聞きたいですし、あと……」
恐らく嘘ではないものの、もう少し長く一緒にいるための――部屋で過ごす口実を捻り出している。
そうだとわかっているけれど。もう十分に『先生』として付き合える範囲は超えてしまっているのだろうけれど。
「……もう暗くなるよ?」
そう困ったように笑うのに、珪は綾花が繋ぎやすいように手をぷらりと放り出す。
だから迷わず綾花はその手を捕らえ、彼が本気で嫌がっていないことを察して嬉しそうに微笑んだ。
「きちんと寮まで明るい道を通るので大丈夫です!」
立場からしても性格から考えても、彼は女子生徒を気軽に部屋へは上げないだろう。でもその相手が『ただの女子生徒』ではないからこそ、こうした隙を見せてくれているのだと思いたい。
(お母さんも、『恋人ができたら紹介してね』なんて言っていたけど……)
これは期待してもいいのだろうか。卒業したら、こうして手を繋いで歩くことが当たり前になるだろうか。
あと少し、もう少し。
桜の下で笑っていられるように、綾花は改めて彼の隣に立つちょっぴり大人びた自分を思い描いた。
そして、珪の部屋でひと息ついた頃。
綾花は浴室やトイレ、そして寝室まで収納アイディアなどを見ながら真剣に勉強し始めた。
「本以外は物を増やさないようにしているから、あまり参考にならないと思うけど」
特に料理が不得手な珪の部屋は、キッチン周りなど簡素な物だ。脱衣所に至っても、タオルと下着類を置くことで都度準備をしなくてもいいようにはしてあるが、新発見というほどの工夫は見られない。
「珪さんは背が高いので、空間を広く使えている気がします。私だと、この棚はちょっと届かないかも」
「ああ、どうしても自分の目線と動線に意識が向きがちだからね。綾辻さんならどうする?」
猫鳴館では、生活していく上での工夫は必須だった。
学食もないから食事作りも各自でになるし、共有スペースの掃除どころか修繕も当たり前。畑仕事や鳥の世話と、ちょっとした田舎暮らしなら出来そうなくらいの技量が身につくことだろう。
おかげで綾花も、一人暮らしについては『猫鳴館で3年間過ごせたから大丈夫』と謎の太鼓判を両親から押されている。
「私なら、この辺りが使いやすいので……ここで突っ張り棒で仕切って、上段を珪さんの物、下段を私の物にします。これなら2人で――」
そこまで言いかけて、珪がやや驚いていることに気付いた。
珪の私物を見ていたからか、つい彼と一緒に暮らすことを想定してしまったけど、聞かれているのはそうじゃないはず。あとから恥ずかしさが込み上げて、綾花はじわじわ顔を赤らめた。
「さすが寮暮らしだね。共有スペースのことを考えられるなんて」
「えっと……はい! でも今は、一人暮らしの勉強をしなくちゃいけませんよね」
まずは高校を卒業しなくてはならなくて、それから2人で緩やかに関係を深めていく時間だって必要で。
これからがある、その後がある。
だから今は、まだ今は――大人になるための準備期間だけど、いつかは。
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あとがき
担当マスター:
浅野 悠希
ファンレターはマスターページから!
大変お待たせして誠に申し訳ありませんでした。
綾辻さんにとっての大事なお部屋選び、あれこれと考えさせて頂き、
最近のリアクションも拝見させて頂きながらの執筆となりました。
このお部屋選びが、少しでも綾辻さんと早川先生の良い思い出になっていますように。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年12月10日
参加申し込みの期限
2023年12月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年12月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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