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雪帽子、目深にかぶって
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風の精も風邪を引いたりするのだろうか。ふわふわと浮かびながら氷像の並びを物珍しげに眺める
晴月
を
桜井 ラッセル
は、いささか複雑な面持ちで見つめた。
「お前も来てたのか。晴月」
「あっ。ラッセル! こおり、キレイだね!」
「そうだなぁ。今は人が少ないけど、あんまり浮かばないようにな。騒ぎになったら困るだろ?」
嗜めると晴月は素直にうなずいて、すとんと地面に降り立った。浮遊もそうだがこの寒空の下でいつもの白いワンピースが悪目立ちしそうだ。上着を脱いで着せてやると、あたたかさにほくほく顔で微笑んだ。
「こんなに細かくて、ピカピカしてて、キレイで、うーんと、キラキラしてて。すごいね」
「ああ、芸術家ってすげーよなぁ。氷からこんなの作っちまうんだから」
「あっ、あれなに? ラッセル、あれなに!?」
冷え込む冬にも元気な風の子と一緒に、星ヶ丘アイスストリートを見て回ることにした。
「うおお、鳳凰だ……こっちは龍か? 虎の氷像もすげー!」
「おおきい! キレイ!」
賛辞のボキャブラリーに乏しい晴月に苦笑いしつつ、ラッセルもイルミネーションに照らされた氷像へ見入る。圧倒されてしまう。人の手でこんなにも精密で複雑な造形を作り上げることができるとは。美術を志す者としてその作り手に敬意と憧れを抱く。自らの創作に活かせるものが無いかとついつい探してしまったりもする。
ラッセルが星ヶ丘を訪れたのは受験勉強のさなかだ。木天蓼大学の芸術学部を目指し気合十分で取り組んでいるのだが、さすがに根を詰めすぎたか机に向かうのに息苦しさを覚え、一時の逃避を敢行した。だから割り切ってこの場を楽しみ、あらためて勉学へ向かい合うための英気を養うのもいいだろう。
とはいえ、熱中しすぎて自分が風邪を引くようなことになってはかなわない。
「ラッセル、あれは? なにしてるの?」
「あー、氷像製作体験コーナーだな。俺もやってみたかったんだけどな……」
今回は涙を呑んで、参加は見送ることにした。氷像製作はきっと楽しいに決まっているし、きっと時を忘れてのめり込んでしまうだろうことは目に見えている。その間に身体を冷やし、風邪を引いてしまうなんてことも考えられるではないか。そのために受験に失敗したりしては目も当てられない。というような事情をとうとうと語って聞かせると、晴月は首を傾けた。あまり良く分かっていないらしい。
「やりたいなら、やればいいのに」
「そういうわけにもいかねーのさ」
風邪など縁遠そうな晴月を伴い、せめて氷像たちの美しい様を目に焼き付けておくことにする。
「ま、来年また挑戦すればいいよ。寝子島ならきっと同じようなイベント、どっかでやってるだろ」
「? うん、そうだね」
特設スケートリンクで滑るのも諦めて晴月とアイスストリートを楽しんでいると、一際目を惹く氷像を見つけた。繊細に形づくられた翼を広げる、天使の像だった。
「おおっ、これは……晴月、ちょっとここ、天使の横に浮いてくれ!」
「浮いていいの?」
「ああ、今なら誰も見てないから大丈夫」
一瞬強く吹いた風に乗り、晴月は翼抱く天使の隣へ浮かび上がる。何て神秘的。何て神々しいのだろう。創作意欲を刺激され、ラッセルは咄嗟に取り出したスマホで晴月と氷像のツーショットを撮影する。ラッセル自身の自撮りも何枚か残した。構図を参考にスケッチをしたり、一枚の絵としてキャンバスへ絵筆を乗せるのもいいだろう。
「……晴月!」
「なに、ラッセル?」
「お前って、サイコーだな!」
「? うん、サイコーだね? ??」
いつも湧き立つようなインスピレーションをもたらしてくれる、そんな存在が傍らにいてくれることに、ラッセルは感謝した。
写真の礼に、晴月へ甘味でもご馳走することにした。星ヶ丘から旧市街まで寝子電で移動する。先ほど嗜めたからかすまし顔で大人しく乗っている彼女が何だか可笑しくて、つい笑ってしまった。
参道商店街を行くと程なく目当ての店を見つけた。
「あったあった、ここだここ! ほら、『ねこだんご』」
「ねこのおだんご?」
「どんなんだろーな、気になってたんだ」
SNSなどでちょっと話題の和菓子屋だが、アイスストリートを堪能して夕方のいい時間だからか客足もちょうど途切れてきたところだったらしく、すんなりと入ることができた。さっそく名物のねこだんごとおしるこセットを注文する。
「晴月は食ったことある? おしるこ」
「ないかも? あまいのだよね?」
「そうそう、甘いの」
おしるこセットがやってくると、甘い香りに刺激されてか夢中で食べ始めた。
「!! らっせる、こえ、おいひいね!! あまい!!」
「あー、落ち着け! ゆっくり食べろって、な」
世間知らずな晴月を兄のような気分で見つめながら、口元にべったりとついたあんこを拭ってやった。彼女の笑顔はイルミネーションに美しく彩られた氷像たちに引けを取らず、輝いて見えた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年11月16日
参加申し込みの期限
2023年11月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年11月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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