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雪帽子、目深にかぶって
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御巫 時子
は足取り弾む。エコバッグに満載の食材が手に食い込むが気にならない。理由は言わずもがな。時子を待っているだろう、
五十嵐 尚輝
の顔が目に浮かぶ。
旧市街は人出にごった返している。老舗だという和菓子屋の前を通ると行列ができていた。だんごが名物らしく土産にしようかと考えるも、これ以上荷物が増えるとへばってしまいそうだ。今度彼を誘って来てみようと考えつつ通り過ぎた。
人波の中にはカップルや夫婦も多い。というよりどうしても、目に付いてしまう。腕を絡めて一つのソフトクリームを頬張る恋人同士に、ゆったりと歩む熟年の夫妻は寡黙ながらも通じ合っていると感ずる。あの何気なくもベストタイミングなアイコンタクト。憧れる。自分たちもやがてそうあれたらと思わずにいられない。
人混みを抜けて彼のアパートへ到着。相変わらずのボロアパートだが近頃は妙な愛着も湧いてきた。まあ、彼に引っ越す意思があるならそれに越したことはないが。無精だから必要にかられるまではきっと変わらないだろう。
軽く手櫛で前髪を整えてからインターフォンを押し、待った。反応がなく、もう一度押し込むと扉の向こうでばたばたと慌ただしく音がした。
「はい。どちらさまで……ああ、いらっしゃい。御巫さん」
どうやら少々寝坊をしたらしい。彼の前髪は跳ねていた。
食材を冷蔵庫へ詰めこむと、まずは掃除へかかる。昨年も二人でこの部屋を掃除した。どこに何を収めれば良いか、どこを重点的に掃除するべきか、等々時子は家主よりも熟知している。
「すみません。一年でこんなに散らかしてしまって」
「いえ。聞いていたよりずっと、綺麗ですよ……?」
彼の話では大変な有様とのことだったが、前回と比較すれば片付いているほうだ。とはいえいくらか物が増えたらしく収納に収まりきらないあれこれが所々に散逸しているから、それらを所定の場所へ収めるところから始めた。
てきぱきと雑多な品々を拾い集めていると、気がついた。
「あら……これは」
「ああ、はい。挑戦は、してみたんですが」
かんたんおかずレシピ。旬の冬野菜などを主軸とした料理本らしい。そういえば、キッチンには多少の自炊を試みた痕跡も見られる。彼の口ぶりを見るに、あまり成果は芳しく無かったようだが。
「当たり前ですが、御巫さんのように上手には作れませんね」
「いえ……最初は誰でも、そうですから。今度、一緒に作りましょう……?」
彼が料理に目覚めると、時子がお弁当を用意する機会なども減ってしまうだろうか。いやいや彼と並びお揃いのエプロンなど身に着けて、共に料理を楽しむなんて素敵ではないか。夢が一つ増えた。
もう一つ気になった冊子は、美味しいコーヒーの淹れ方を科学的に考える。などという実に彼らしい一冊だ。ぱらりとページをめくってみると何やら複雑怪奇、数式やら化学式やらが並んでいたりする。いつものビーカーコーヒーもケミカルな反応を経て劇的に美味しくなったりするのだろうか。
「では、その成果は夕飯の後にでも」
「ふふ。楽しみにしてますね……」
そうして目に付いた品について都度会話も弾みつつ、二人で掃除に没頭した。
ある程度片付いたら切り上げ、買ってきた食材で夕食の準備にかかる。今日は鍋だ。
「今日は、お味噌のお鍋です……メインの具材は、これです」
「おやこれは、すごいですね」
牡蠣だ。北海道厚岸産。ごつごつとした殻のついた大振りな牡蠣は味噌仕立ての鍋の主役にぴったりだろう。
「食べるのが楽しみです」
「はい、一生懸命作りますね。あ、お手伝いをお願いできますか……?」
「僕にできることなら。あまりお役には立ちませんけど」
彼は恐縮しているが、夢への第一歩だ。頑張ってもらうとしよう。おっかなびっくりでたどたどしく長ネギを刻む様子に時子は微笑んだ。
鍋の出来上がりは上々で、牡蠣も野菜たちも、しめの雑炊まで二人ですっかり平らげてしまった。ほとんどが時子の手柄だが、彼も少しばかり手伝ってくれたことだし、共同作業と思えばお味にもプラス補正が働いた。
「今日は助かりました。ありがとうございます。掃除も、お鍋も」
「気にしないでください。好きで、やっていることですから……」
好きで、の主語は無かったし何気なく口にしたが、彼はどう受け取るだろうか。ほんのりと頬が赤いのは鍋であたたまったから?
「私にできることなら……いつでも。あ、でも、お掃除はこまめに……ですよ」
「はい、なるべく頑張ります」
くすりと笑い合う。
身体も温まり、その後はしばし歓談に耽ったが、疲れもあってか時子はそのうちに寝入ってしまった。目が覚める頃には窓の外に星が浮かんでおり、慌てて跳び起きる。急いで片づけを済ませると、同じく寝入っている彼の肩に毛布をかけてやり、一つ微笑んでから部屋を後にした。
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担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年11月16日
参加申し込みの期限
2023年11月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年11月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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