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少女は風の精
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丸石を踏む足音は、カスタネットを思わせる。
日差しがあっても冬は冬、さえぎるものなき河原は寒さもひとしおだ。
止まっていればなお寒い。なのでラッセルと晴月は肩を並べ河原を歩いているのだった。
邪魔したくなかったと晴月は言った。
「ラッセル、ジュケンが近い。私が邪魔したらジュケンベンキョウ、できないでしょ? それで」
「こっそり観察してたってわけか。まー気づいてたけどな」
「そうなの!? いつごろから?」
「朝、学校のあたりかなぁ」
「だったらずっとバレてたんだ!?」
「まあね」
はははとラッセルは笑ったのだが、晴月は顔を赤らめるばかりだ。
「べつに邪魔じゃねーから声かけてくれてよかったのに。話でもあるのかと気になんじゃん? かえって勉強すすまねーって」
「ごめん」
「いいってことよ。それに気にしなくていいから。受験勉強はちゃんとやってるし。今日は夜まで休憩だ」
俺なんか観察して楽しかったか? というラッセルの問いかけに、「うんっ」と晴月はうなずいた。
「私が知らないラッセルの顔、いっぱい見れたよ。まじめな顔、考え込む顔、学校の友達に見せる顔。眠そうな顔も」
けっこう見られたなぁ、ラッセルは驚いた。
「でも眠そうな顔はちょっとアレだな、間抜け面だったんじゃないかな」
「そんなことないよ。眠そうなラッセルもかわいかった」記憶を抱きしめるかのように、両手を自身の頬にあてて晴月は言うのだ。「寝ても起きてもハンサム顔! ハリウッド映画出てほしい」
「おいおいよせよ、そりゃ褒めすぎだろー」さすがに照れる。寝ても起きてもハンサム顔と来たか。「でもハリウッドは無理かなぁ、俺英語苦手なんだよな……」
ため息がこぼれた。受験勉強において、ラッセルはとくに英語に注力している。にもかかわらず成績の伸びはまだまだで、当落線のやや下方にあるようにあるというのが自分認識だ。総合力でカバーできればいいのだが。
声のかげりが伝わったか、晴月の表情も曇った。
「ラッセル、もし大学受験、失敗したら立ち直れなくなる……?」
「それだけはないな」
いつわらざる気持ちだ。ラッセルは胸を張った。
「大学は、勉強したいことを学べるチャンスだから行きたいと思ってる。友達や先輩の目指してる眼差しを見て、肩を並べて歩いてみたいって思えたから。一緒に行けたら励みになるし、身に付きそうだしさ。競争じゃないけど、刺激し合って伸ばし合うっていうかさ」
「知ってる、それ『切磋琢磨』って言うんだよね」
「そうそれ、そうやって進む道を決めてもいいかなってさ。でも大学進学がすべてじゃない。不合格だったとしても独り立ちする道もあるし、浪人して来年再挑戦もありだ。いくらか遠回りしたっていいんだ」
自分で言葉にしてみて、自分の思いが整理できたように思う。
「ライフ・ゴーズ・オンってやつだね」晴月が言った。「人生はつづく」
「それだ」ラッセルは声をはずませている。「言い得て妙。晴月、いいこと言うなぁ。もちろん俺だって達観できてるわけじゃないけど、いま晴月に教えてもらった気がする。サンキュな」
「どういたしましてー」
「人生、か。若いうちからそんな考え方できるのすごいよな」
「なんかね、最近、ちょくちょくそんなこと考えてた。私が生まれた意味ってなんだろう、とか」
「晴月、なんか成長したんじゃね?」
「いやあ、それほどでも」
文字通り晴月は空に浮き上がってしまう。
「マジそう思ったよ」
見上がる晴月の姿は、陽を背にしているからか神々しいほどだ。
美しいとラッセルは思う。
それに可愛いし、チャーミングだ。
セクシー、って言ったら恥ずかしがるかな? でも、ゾクッとする瞬間がときどきあるんだ。いまみたいに。
ペン画みたいに精緻だけど、水彩画みたいな透明感もある。髪はポスターカラーみたいにビビッドだし。
本当絵になるな、晴月って。何者なんだろう。
こうやって手の届く距離にいることが奇跡で、また会えなくなって夢だと思う日が来そうで……怖い。
「人生ってのはつまり、生まれたら歩む道だろ。特別なもんじゃない」刹那生じたざらりとした気分を吹き飛ばすようにラッセルは言う。「でも、特別にできるかどうかはその人次第だと俺は思うんだ。だってさ、悪いことしてもいいことしても人生は人生なんだから」
「そうだね。悪いことしても、いいことしても……」
イルカのように身を翻し、低い位置から晴月はラッセルに手をさしのべた。
「ところで私、行きたいところあるんだ。飛んでいかない?」
「オッケ、じゃあチョウゲンボウにでも変身するからちょっと集中させてくれ」
チョウゲンボウは小型の猛禽類でハヤブサの仲間とされる。鋭い視力と小回りのきく体躯をもち、たくみにホバリングして空中に静止することも可能だ。きりりと精悍な顔立ちながら目は丸く、小ぶりなこともあってマスコット的な愛嬌もある。風の精のお供にはぴったりだろう。
それもいいけど、と晴月は言った。
「変身しなくてもいけるよ。私と手をつないでいるかぎり」
さらに高度を下げて手を伸ばす。
「人間のままでも飛べるから」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオSSS(600)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年11月05日
参加申し込みの期限
2023年11月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年11月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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