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もしもの未来の話をしよう
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「お久しぶりです、白沢先生」
「あらあら、すごい車が来たと思ったら、吉住さんと卵城さん。こんにちは」
おっとり笑う絢子に、
吉住 志桜里
と
卵城 秘月
は笑顔を返した。
四人乗りの高級オープンカーは、志桜里の愛車だ。
今日はこれで、コンテンポラリー・ジャズのような排気音を奏でながら、いろいろな場所を巡ってきた。
その最終地点が、絢子のカフェである。
「先生がお元気そうで何よりです」
絢子手製の焼きプリンは甘く、エスプレッソによく合う。
舌鼓をうつ元生徒たちに、絢子が「あなたたちも」と返した。
「吉住さんはずいぶんご活躍のようね。この前来た子たちが話していたわよ。『先生、先輩がすごいんです』って」
「それはすごい。人気者じゃないか、志桜里君」
秘月が志桜里を見る。
志桜里は秘月を一瞥してから「まあ……」と話し始めた。
「アーティストとしては上々ですね、日々の暮らしだけなら印税で。売り上げは貯めつつ、あの車を買うくらいには浪費癖も残っていますが。道場の師範代と秘月のお世話も相変わらずで何だかんだ騒がしくて、毎度ありといったところで……先生に教わった家庭科が一番役立ってますね♪」
滑らかなプリンの効果か。志桜里は饒舌だ。
隣で、秘月が苦笑する。
「志桜里君は本当にいつの間にかアーティストとして有名になったんで驚いたんですよね、知人が急に変わってしまったみたいなさすがにもう慣れましたけど」
秘月がこんなふうに思っていたとは初耳だ。
「そんなに変わったかなあ?」と、志桜里は首を傾げた。
と、秘月は「変わってないところもあるよ」と言う。
「たとえば志桜里君が作る食事はすごく美味しい。先生のおかげです」
絢子が「そんなことないわ」と首を振る。
「卵城さんに美味しいものを食べてほしいっていう吉住さんの想いのおかげよ」
志桜里と秘月、二人が顔を見合わせる。
絢子はそんな二人を見守るふう。その温かさは、ガラスから差し込む陽射しによく似ている。
「そういえば白沢先生。今私、マッサージについて色々勉強してるんです。簡単なマッサージぐらいなら施術できるので、もし何かあったら相談してください」
焼き菓子の最後の一口を飲み込んで、秘月が言った。
「お気遣いありがとう。お菓子作りは体力を使うから嬉しいわ」
絢子が返す。しかしその目線は志桜里の上。
「でも、私よりも吉住さんにしてあげたほうがいいんじゃないかしら」
「えっ、私ですか? 全然平気ですよ。体も痛い所とかないですし」
志桜里はあっけらかんと笑った。
「秘月の衣食住からお弁当、送り迎えまでやっていますが、苦にはしていません。元より門下生の面倒を見てきていますし」
そこまで一気に言った後、ふと。
「ただ、秘月。貴女最近派手な遊びの匂いがするわね」
過ぎた火遊びへのお仕置きも手慣れているのだけど? と、笑わぬ目元に口角だけを上げた志桜里に、秘月はぶんぶんと首を振った。
「いやいや前も言ったけど、いろんな人に話しかけてはいるけど、見識を深めたりマッサージの練習にって感じだったよね!?」
「それにしては『いろんな人』がずいぶん多い気がするんだけどなあ」
勉強も遊びも忙しいのが学生だと、志桜里はわかっている。
その世界は、アーティストとして働く志桜里とは違っていることも。
ただ、こうして一日二人で休日を過ごしていると、思うのだ。
自由な秘月が羨ましい、秘月とともにいられる彼女の友人たちが羨ましい、と。
(バカげたこと、なんだけどね)
志桜里はエスプレッソが入ったカップに口をつけた。ごくりと一口飲みこせば、濃厚な苦みが喉を通っていく。
「本当に、あの人たちとはなんでもないんだからね?」
秘月はテーブルの上に手を置いて、志桜里の横顔を覗き込んでいる。
当初は志桜里が誤解していると思った。だが、もしかして――。
(志桜里君、拗ねてる?)
若い二人のやりとりは、絢子にとって眩しくもあり、愛おしくもあるものだった。
苦労はしてほしくないけれど、悩み迷って得る答えは、確実に二人を成長させるだろう。
(そんなふうに思ってしまうあたり、教師だった頃の感覚が抜けていないのね)
でも、年を重ねたからこそ思うのだ。
この子たちに幸せになってほしい。いつまでも、笑っていてほしいと。
「今度志桜里君にもマッサージをしよう。血行が良くなれば心身ますます健康になるし、より活躍できるよ」
「別に今でも十分健康だけど、しかたない。練習台になってあげるよ」
困ったような、あるいは照れくさそうな顔で見つめあう二人に、絢子は「ふふふ」と笑みをこぼした。
と、二人の視線が同時にぱっと絢子を向く。
「あっ、すみません、先生。私たち、先生の前でこんなことっ……」
「見苦しいものをお見せして……」
「気にしないで頂戴。私は元気なあなたたちに会えただけで十分。本当に、来てくれてありがとう」
絢子が穏やかに言った、ちょうどそのタイミングで、壁掛け時計がかわいらしい曲を奏で始めた。
そろそろ夕刻。お店が込み始める時間である。
店外に客らしき人物も見えた。そのことに気付いた二人が、立ち上がる。
「長居しちゃってすみません。私たち、そろそろ帰りますね」
「お菓子とエスプレッソ、美味しかったです」
支払いを済ませ、店の出入口に立った二人は、絢子を振り返った。
「ま……また来ますけど誤解しないでくださいね!? さっきの話……」
「誤解もなにも、私はあなたたちがとても仲がいいってことしかわからなかったわよ?」
絢子ののんびりした声に、二人の頬がさっと染まる。
それを隠すように、二人は小さく頭を下げた。
「御馳走様でしたっ。これからまた通いますね♪」
「今日はありがとうございました」
「こちらこそ。吉住さん、卵城さん、ご活躍を楽しみにしているわ」
――活躍以上に、あなたたちの幸せを。
去っていく元生徒に、絢子はいつまでも手を振り続けた。
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あとがき
担当マスター:
瀬田一稀
ファンレターはマスターページから!
ご参加の皆様の未来のお話。
文章にするお手伝いをさせていただきましたが、いかがだったでしょうか。
道はそれぞれですが皆様幸せそうで、私としては、書いていてとても楽しかったです。
数年後の未来。
らっかみ!登場キャラのみならず、PL様も幸福でありますように。
ご参加ありがとうございました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬田一稀
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年11月06日
参加申し込みの期限
2023年11月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年11月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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