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よくあること、ではないけれど。
どこかのタイミングで、人生の転機と呼べるような経験を、誰もがするのではないだろうか。
それは必ずしも目の覚めるような感動体験ではなく、例えば鼻っ柱を折られるような衝撃や絶望からくるものだってある。
ウォルター・B
にしたって、今でこそ教職を選んだことに後悔はなくても、最初に彼を突き動かしたのは『そうしなければならない』という義務感からだった。
中傷が飛び交うテレビや雑誌、親友を喪い、庇われるように生き残ってしまった罪悪感。
――ひとの役に立つ仕事がしたい。
たとえば教師、たとえば警察官。そんな優しさ溢れる勇敢な男こそが、生きるべきだったのに。
家族が中傷に耳を貸さなくて良いと言ったって優しさが受け入れられず、支えようと手を伸ばしてくれた人達を拒み続けた永い夜。
独り泣いていた16歳のウォルターを抱きしめたのは、
稲積 柚春
だった。
彼女とは一回り以上離れているから、苦しんでいたその時に傍にいてくれたわけじゃない。振り返るのも嫌で蓋をしようとした過去を一緒に追体験することになって、見せることになってしまった悪夢の中の話。
変えられない過去だけど、確かに今の自分を作ることになった切っ掛け。認められなくて線を引き、自ら孤独の中を彷徨っていたというのに、彼女はその細腕でしっかりと抱き留めてくれた。
あの頃も、今も……2人のウォルターを離すまいと、『全部ひっくるめてあなただから』と言ってくれた。
それがどんなに心強かったか、どれだけ救われたか彼女は知っているだろうか。
今日、柚春はブラックウッド邸へ来ている。
表向きには、有能たるメイドからその知識を伝授して貰うために。そうしてもう幾ばくかすれば、その授業も終わってティータイムに呼ばれるのだろう。
甘い焼き菓子の香りが部屋まで漂ってきて、その時間が迫っていることを伝える。ウォルターは書類をキリの良いところまで仕上げて、扉がノックされるのを待った。
机を片付け、本を棚に戻し。ふと思い返した懐かしい思い出に、少し苦い笑みを浮かべる。
警察官の夢を諦めたのではないと、自信を持って言えたとき。親友から目を逸らさず、今を報告できたとき。
(僕は僕になれたのかな)
ハートがないと距離をとったことも、気まぐれに揶揄ったこともあったのに、諦めずに想いを届け続けてくれた彼女には、どんな感謝の言葉を贈ればいいだろう。
――コンコンコンッ!
少し元気なノックは、誰が訪れたのか名乗っているようだ。返事より早く扉を開け、ウォルターはにこりと微笑む。
「今日のお菓子は何?」
「りんごとレモンのタルトだよ。お仕事お疲れさま!」
こうして誰かが傍にいてくれることが、安堵するのだということ。微笑んでくれることに喜びを感じ、信じていいのだと羽根を休める場所を見つけられたことは、きっと簡単な言葉で言い表すことができる。
でも、その言葉を口にするには……まだ少し早いかもしれない。
「それは楽しみだねぇ」
隣を歩きながら、先ほどまでメイドと取り組んでいたことを柚春は話す。最近学校であったことも、これから控えているイベントも。全てが今では他愛なくて、全てが今まで退けていた温かさ。
締まりのない顔をしてそうで、リビングに入る前にウォルターは気持ちを引き締める。このままでは、有能なメイドからお小言を食らってしまう気がする。
「どうしたの?」
「ん? あー……ちょっと、疲れてるのかもねぇ」
何でもないよと笑って見せると、柚春は何か思いついたかのようにウォルターの手を引く。急いでリビングの扉を開けると、ソファに座りポンポンと太ももを叩いて見せた。
「え」
「ほーら、疲れてるなら遠慮しない!」
そのまま押し切られる形で、ウォルターは柚春の太ももに頭を乗せる。なるほど、細身だと思っていたが、これはなかなかに……。
「ゆーっくり休んでいいんだからね?」
子供のように頭を撫でられ、休めと言われても気は落ち着かない。そもそも、こんなところをメイドに見られれば、また雷が落ちるだろうけれど。
「……そのときは、そのときかぁ」
「なにが?」
「ん~? ありがとう、って」
今はまだ、返せる言葉も少なくてやきもきさせることもあるかもしれない。
それでも君と、今この時を過ごせることに感謝を。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年10月21日
参加申し込みの期限
2023年10月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年10月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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