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奇跡が起こりますように。
流れる星に祈りを込めるだけで叶うとしたら、今は何を願うだろう。
ただ想うだけで楽しかった憧れの時期を過ぎて、少しの反応があるだけで幸せだった恋も越えて。幾度となく甘い夢を描いてきた
綾辻 綾花
の願いは、少しずつ変わってきている。
大きな変化ではない。
明日はどんな話をしようかと、次はどんな場所へ行こうかと考えてはドキドキするのも。
彼が不意にくれた言葉を心の中で反芻しては、幸せを噛みしめるのも。
それは綾花が寝子島高等学校へ入学し、
早川 珪
と出逢ってから当たり前にある日常だった。
けれど、知ってしまったのだ。
生徒であるから甘受できるささやかな日常が、もどかしいということ。
永遠に続かないはずの今が終われば、手に入るかもしれない未来がある。その代わりに手放すことになる当たり前も、確かにあって。
昼休みや放課後の図書室。
図書委員の当番でなくても、綾花はできるだけ早く訪れてはカーテンを開けたりカウンターのチェックをしたりして、スムーズに皆が利用できるように準備を整えた。
ときに本が好きだからと笑い、ときに先輩だからと後輩のサポートを買って出たのも、全て本心だ。
だから今日も、HRが終わってすぐに図書室へと向かう。まだ誰も来ていないのか、廊下から見えた図書室は薄暗かった。
(少し待ってみようかな)
2年生の教室まで鍵を受け取りに行ってもいいけれど、まだHRが終わってなければ迷惑になってしまうし、入れ違いになるかもしれない。念のためと扉に手をかけると、予想外にカラリと開いた。
「えっ…………?」
見間違うわけがない、珪がいる。だけど。
隣で顔を寄せる女生徒が綾花を流し見る視線に敵意が滲んだのは、気のせいだろうか。
「……あっれ~、綾辻センパイどうしたんです?」
「あの、私」
「ちょうどセンパイの話をしてたんですよ。ね~、珪センセ!」
パッと距離を取る女生徒が、親しげに珪を名前で呼ぶ。自分だってそう呼んでいるのに、なぜか酷く胸がざわついた。
もうちょっと後輩を頼ってくれていいのにとか、受験余裕なんですかとか。気遣っているようで棘のある言葉を放ちながら、女生徒はにっこりと微笑んで綾花の前に立ちはだかる。
(まさか、この人も)
ずっと図書室に居て、きっと視線も彼を追っていた。同じように想う人であれば綾花の気持ちには気付いただろうし、こうして牽制しようとするのも頷ける。
いくら珪と仲が良いと思っていたって、ここで公言して良いことではないし、ましてやその先を真剣に考えているだなんて口が裂けたって言えはしない。
「じゃあ……今日は委員のお仕事は手伝わないで、勉強に集中させてもらおうかな」
女生徒の視線を逃れるようにして、綾花は図書室の電気をつけた。
ずっといつまでも生徒じゃない。
卒業を控えた綾花は、じきにこの図書室へ来るのも理由が必要になってしまうのだろう。珪と会い、彼の仕事を支えるために寄り添いたくても、自由登校が始まればそうもいかない。
でもそれは、悲しいお別れではないと信じている。
毎日のように会える時間は終わってしまって、顔を合わさない日が来るのは寂しいけれど、そんな日が来なければ先へと進めない。僅かでも想って欲しいと願うなら、手放さないと行けない場所。
「お仕事に慣れたなら、来年もお願いしますね」
図書委員として彼を支える役目は、後輩に譲らなければいけない。
生徒として慕うのも、ちょっぴりもやもやするけれど、生徒としてならば明け渡さなければいけないだろう。
(だって私は……桜の季節が終わる頃には)
星に願わなくたっていい。無理に繋ごうとしなくても、彼の迷惑とならないタイミングで伝えられる……己の言葉で、届けられる日がやってくる。もう慮って踏みとどまり、遠慮して1歩引くような、臆病な愛に悩み惑わせられなくていいんだ。
決して前向きな答えをくれると言ったわけではないけれど、彼なりの誠意ある言葉が聞けるのだろう。であれば、綾花は自信を持って笑うことが出来る。
「あー……」
その笑みをみた女生徒はちらりと珪を見て、今度は納得のいった顔で頷き始めた。
「なんだぁ! 発破をかける必要なかったカンジ?」
「え?」
「いーっていーって。あ! 教室に忘れ物しちゃったかもな~」
女生徒はにんまり笑うと、そそくさと退室してしまった。
どういうことだろうと珪を見ても、生徒同士の諍いに発展しなかったことを見届けるや否や図書準備室へと足を向けている。
「珪先生! あの……」
聞きたいようで、聞きたくない。
先ほどの女生徒とどういう関係なのかとか、何をしていたのかとか。知らなければ、少なくとも残り時間を生徒として彼の傍にいることは叶う。
「3年生にはまだ秘密。悪い話じゃないから、もう少し待ってて」
だけど彼が楽しそうに笑うから。……愛おしそうに、頭を撫でてくれたから。
だから綾花も、楽しみにしていますとつられるように笑い返した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年10月21日
参加申し込みの期限
2023年10月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年10月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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