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睦み月に願うこと
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そろそろ帰らなくちゃと見上げた窓の外に、綺麗な満月が浮かんでいたから。
たったそれだけ。けれども、もう少しだけ一緒に居たいとお願いするには十分な理由だ。
街明かりの眩しい住宅街より、お月見に良さそうな場所まで行こうよと
稲積 柚春
が言えば、
ウォルター・B
も思案顔で窓の外を覗いて。
「……温泉には行かないよ?」
なんて茶化しながら、少しばかりドライブに行こうかと相成った。
シーサイドタウンに住む柚春を送りがてら月を見るなら、寝子ヶ浜海岸沿いでも悪くはないのだけれど。ロイヤルブルーのスポーツカーは、そこを通り過ぎて七里ヶ浜を目指した。
いつかに2人で見た夕陽が綺麗だったから、という彼女のリクエストもあったし、あまり近場では見知った顔に会うだろう懸念もあったから、というのも理由のひとつだ。
ただ満月だというだけで、月見祭りがやっているわけでもない。冬の海岸沿いなど寄り添いたい恋人たちか、いいとこ星や生き物の観察に来ている人がいるくらいだろう。
(でも、今の僕らはそのどちらとも違うよね)
想いを通じ合わせたけれど、恋人ではなく。5教科を教えられるパーフェクトな頭脳を持つ彼に教えを請うわけでもなく。どんな関係かとわざわざ聞いてくる他人には、『大切な教師と生徒』と答えるほかないけれど、そうでないことを当人達とごく身近な間柄の人だけでも知っているなら、心苦しくなんてなかった。
「1月の別名は睦月だけど、なんでそう呼ぶようになったんだろう。新年早々喧嘩しないようにとか?」
「さてねぇ。睦まじいって字を使うくらいだから……」
一旦言葉を区切ってハンドルを切るから、運転に集中したいのかなとも思ったけれど。
「……だから?」
曲がり終わった後もウォルターから続きの言葉は出てこず、催促をするように問いかけた。
「ああ、いや……仲良くしなさいねってことなんじゃない?」
「ふぅん……調べてみよっか!」
あの博識なウォルターでさえ言い切らないということは、きっと自分で調べて学びを得なさいと言うことだ。こういうところが先生だな、なんて笑みながら、柚春はスマートフォンで検索していく。
睦月に関すること、睦の字に関する言葉。そうやって調べていくと、どうやらこの字は特に『男女の仲』を指して使われることが多いらしい。
(ということは、新年だから家族と過ごそうとか、友達と仲良くしましょうって言うよりも……)
今の柚春に当てはめるなら、ウォルターと睦まじく過ごす月、というのが相応しいのだろうか。
もしそうであったら嬉しいけれど、彼とこれ以上睦まじくなんて。
2人がどのくらいの距離にいるかはわからないけれど、先日は
抱き合ったまま一夜を共にした
わけで、それ以上となると残るはもう。
「そういやアメリカじゃ、1月の満月をWolf Moonって呼ぶんだっけ」
駐車場に停めるため、助手席の背中を支えるように手を回したウォルターの顔が近づく。わかってはいても、どうにもその距離に端正な顔があるのは慣れない。
「お、狼になっちゃうの?」
狼男が満月の日に姿を変えるのは、理性を失うという揶揄でもあるのだろうか。あの日も満月であったなら、ウォルターは……もしかしたら。
「……さぁて、ね」
顔を赤らめて見つめ返す柚春に意味深な笑みを見せると、ウォルターは周囲を確認した。今日は見事1回で理想の駐車ができたようで、満足げな顔でシートベルトを外している。
そうやって笑う顔は少年みたいであどけなく、狼とはほど遠い。
「狼になんて、なれっこないでしょ」
いつだってウォルターは揶揄うばかりだ。こちらが慌てふためくのを見て楽しんでは、何事もなかったかのように振る舞う。本当は『なるつもりがない』と言うのが正しいのだろうけど、あえて柚春はそう言わなかった。
悔しいではないか。
まるで自分から魅力が無いと認めるような言葉を吐くくらいなら、ちょっとくらい意地悪を言ってみたっていいではないか。だから柚春は、いつもの仕返しだと言わんばかりににっこりと微笑んでやった。
「確かめてみる?」
助手席のシートベルトのバックルに手をかけ、ウォルターはゆっくりと外しにかかる。するするとベルトが吸い込まれれば、柚春に覆い被さるよう窓枠に右手を付けた。
ニヤリとした笑みを潜めて、次の一言を待つ彼の瞳から目をそらせない。このままでは本当に、食らい付かれるかもしれない。
「あ……えっと!」
それが嫌なのではなく、かといって歓迎しているわけでもなく。
なんと答えようかと気が動転して、柚春は勢い良く座席を倒してしまった。もちろん、覆い被さっていたウォルターを道連れにして、だ。
そして、膝上に置いていたボディバッグが胸元に覆い被さり、透明窓からはворがウォルターを睨み上げている。
「……今日のところは、お月見にしようか」
バッグ越しにворをつついて、ウォルターは苦笑する。
まだ柚春が少女のうちは、この小さなナイトに守らせてやるけれど――彼女は、だれにもわたさない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年09月29日
参加申し込みの期限
2023年10月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年10月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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