this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
Happy birthday, dear Lynx.
<< もどる
1
2
3
4
5
つぎへ >>
【ハッピーバースデー♪】
ん~っ! と伸びをひとつ。
1月11日。しんと冷え込んで、けれど清々しく晴れ渡る朝となりました。冬のこんな朝は、けっこう好きかも。身が引き締まって、頭がしゃっきりとする気がします。まあ、隙間風ごうごうな猫鳴館で暮らしていると、いくらか寒さにも慣れるというものかもしれませんけれど。
「親父さんに聞いてみたよ。つるぎちゃん、今日は外で買い付けだって。お客さんもいないようだし、今のうちに準備してしまおう」
「あ、はいっ」
スマホを切って、浮かべた珪さんの笑みもまた、今朝の凛とした空気のようにさわやかです。すべてが澄み渡っているように思います。
綾花は、手にした小じゃれた飾りの紙袋を胸に抱いて、
「うん。いきましょうか」
す、と手を差しのべると、彼も自然にそれを握り、綾花はあたたかく大きく、やわらかに包み込まれます。
ふたりは並んで、古書店『OLDLYNX』の扉をくぐりました。
「あれぇ? 父さん、いないの? なんでンな暗くしてんの? あれ?」
そんなわけでしばしの後、つるぎ帰宅。不自然に落とされた照明、静まり返るOLDLYNX店先にて眉をひそめたところを見はからいまして。
「「お誕生日おめでとう!!」」
「!?」
と明かりがつくなり、ぱ、ぱーん! クラッカーの小気味よい音が鳴りひびくと、普段は背を丸めてのっそりといった印象の彼女が、跳ねる猫みたいにびくんと反り返りました。口をついて出たのは、間の抜けた妙な声。
「はぇ?」
「つるぎちゃん、誕生日おめでとう」
「ハッピーバースデー、です!」
にっこり笑顔の珪と綾花、寡黙な親父さんももの言わぬままぱちぱちと手を叩き、彼らの顔を順ぐりに二度、三度と見比べて、ようやくにして状況を悟ったらしいつるぎは、
「ふぐぅ……」
「な、泣ーっ!?」
「らって……あやづじぢゃんとけいざんに、こんなふうにおいわいしてくれるなんてえ……おもってなぐでぇ……」
ぼろぼろぼろっと、最近すこうし頑張っているらしいメイクの名残りとともにこぼれおちる大粒の涙で、喜びを表現してくれました。まあまあちょっとひどい顔ですけれど、言いっこナシ!
ややあって、つるぎが少々落ち着いてきたところで綾花のお手製、バースデーケーキの登場です。
「おおっ、こらんまそーだねぇ」
「今回はシンプルなシフォンケーキにしてみたんです。というのも……」
「はい、これは僕からプレゼント」
先日購入した、いちごの洋酒のおしゃれなボトルを見るなりつるぎの目はきらり輝きました。お酒好きですもので。
「あんがとーッス、珪さん! いちごのお酒かぁ、これまた美味そう。このビンのデザインがまた、かわいいッスなぁ」
「お酒と合わせて作ってくれたケーキなんだ。組み合わせもばっちりだと思うよ」
「あ、そのお酒は、このグラスで飲んでくださいね。私からのプレゼントです」
あの不思議なお店……魔女のすみかみたいに薄暗く、けれど足を踏み込んでみれば明るく素敵な雑貨屋さんで綾花が目を奪われた品物が、この繊細な印象のグラスでした。形状としてはフルート型のシャンパングラスに近く、飲み口から底面までの優美な曲線を細いステム(脚)が支えています。緻密で美しい、白いカーネーションの飾り模様にはちょっとした秘密がありました。
「おわー、綺麗!」
「実はこれ、魔法のグラスなんです。ね、珪さん?」
珪もお茶目にぱちりとウィンク。
「ん、魔法?」
「はい。お酒をそそいでみてください」
「んじゃ、さっそくいただきますかねー」
嬉々としていちご酒を開栓し、ふんわりかおるフレーバーを鼻から吸いこみ、んむっとご満悦。とくとくとく、グラスへ注いでみますと、
「……おおお!? 色が変わった!」
冷たいお酒が満ちてゆくにつれ、表面に刻まれた白いカーネーションが、ピンクへと色づいてゆくではありませんか。
購入したお店がお店ですが、実際のところ魔法のワザがゆえではなく、これは冷感グラスというものでして、冷たい飲み物をそそぐと特殊な塗料が反応し、色を変えるのだそう。なんとも不思議! つるぎは少年めいた顔を浮かべて喜んでおります。
「いやぁ、こりゃお酒飲むのが楽しくなっちゃうッスなー♪」
「はい、晩酌のときに使ってくださいね。それと、私からはもうひとつプレゼントが」
「あらら、いたれりつくせりだねぇ」
これもまた、あの雑貨店に見つけた商品でした。グラスとよく似たカーネーション柄の、スカーフです。
プレゼントにカーネーションのモチーフを選んだのは、つるぎの誕生花であることがひとつ。そしてもうひとつの理由は、彼女の人柄あってのものでした。綾花はふと目をふせ、この数ヶ月ばかりに生まれた、彼女との思い出を反芻しながらに、告げました。
「カーネーションの花言葉って、いくつかありますけど。特に、『感謝』とか、『あたたかな愛情』って言葉がぴったりだと思って。つるぎさんはあたたかな愛情を持ってる人ですから……いつもありがとうございます、つるぎさん。あらためて、お誕生日おめでとうございます」
しんみりと綾花の言葉へ耳を傾け、そして胸へしまい込むように。つるぎはしばしもの言わず、じっとふたりを見つめておりました。
やがておもむろに、ピンクのいちご酒がなみなみ揺れるグラスをあおり、くわぁ、と声を発すると、
「ひゃー、なんか照れるッスなーこういうの! ほんと、あんがとね、綾辻ちゃん。珪さんも。あんがとーッス! わたしゃ嬉しいよー!」
立て続けに二杯を飲み、切り分けたケーキをぱくついてんまいんまい、としきりにうなずく彼女の目元にちょっぴり、こぼれたひとしずく。照れ隠しも隠し切れない、素直でおおらかであけっぴろげで、飾らない彼女の純なところが、綾花は大好きです。
サプライズは大成功! 綾花と珪はぱちりと手を合わせて、ケーキとお酒でご満悦なつるぎを見守りました。
<< もどる
1
2
3
4
5
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
Happy birthday, dear Lynx.
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオSS(500)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年09月25日
参加申し込みの期限
2023年10月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年10月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!