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カマクラの中で
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街灯に明かりが灯る。人々は雪が降る中、急ぎ足で家路に就いた。
綾辻 綾花
は人の流れに反して小さな歩幅で歩く。手を繋いだ相手は
早川 珪
であった。臙脂のカーディガンに黒いスーツを合わせて口元に微かな笑みを浮かべていた。
「足元に気を付けて」
「滑らないようにゆっくり歩きます」
言葉の通り、その歩みは遅い。この状態を望んでいるかのようだった。
正面に丁字路が見えてきた。右に曲がれば十分と掛からないで猫鳴館に到着する。
綾花は表情を硬くした。
――珪さんと一緒にいたいのに、もう終わりなのですか?
流れには抗えず、苦しそうな表情で右に曲がる。
「ここは……」
綾花の願いを聞き入れるようにカマクラが点在した。帰る道はどこにも見当たらない。
「これは困った」
珪は微笑んだ状態で言った。
「ごめんなさい」
「どうして謝るんだ?」
「私が珪さんともっと一緒にいたいって願ったから、こんなことになったのだと思うのです」
しょんぼりと俯く綾花に珪は白い歯を見せて笑った。
「それなら僕にも責任がある。今日は楽しいデートだったからね」
「珪さん、それって……」
顔を上げた綾花は溢れ出す感情で胸が詰まる。
「夜の雪は身体に堪える。カマクラで様子見というのはどうだろう」
「そうですね」
二人は相手を想い、寄り添うようにしてカマクラへと入っていった。
四隅のロウソクに照らされて内部は明るい。丸みのある天井は高く、珪が背筋を伸ばしても頭が当たることはなかった。
「丸い畳があって火鉢もあります」
「食材も用意されているみたいだけど、軽く済ませてきたから必要ないか」
「そうですね。それよりも冷えた身体を温めましょう」
揃って靴を脱ぎ、綾花と珪は隣り合って座った。
火鉢の底で積まれた炭が赤々と燃えている。見つめる綾花の瞳も熱を孕み、想いを吐露した。
「卒業まであと少しになりました……私と珪さんが生徒と教師の関係でなくなる日も、あと少し」
その先の言葉を呑み込むように口を閉ざす。珪は微笑みを絶やさず、綾花を見つめていた。
「……卒業式が終わったら私を、名前で呼んで欲しいです」
口にした途端、期待よりも怖さが勝った。珪の反応を見る前に腕にしがみ付き、顔を寄せた。
その背中に手が当てられた。ポンポンと叩く行為は好ましく、綾花はそれ以上の言葉を口にしなかった。
それでも珪の目に映る自身の姿が気に掛かる。
「珪さんの目から私はどのように見えていますか」
「一人の女性として見ているよ」
「嬉しいです、珪先生」
口癖のように出た言葉に、今のは無しです、と恥ずかしそうに笑って言った。
雪は降り続けた。珪の頭が前後に揺れ始める。酷い眠気に襲われているようだった。
綾花は正座をした。
「膝枕ですが、どうですか?」
「……前日の徹夜の、作業が、堪えたようだ。すまない」
緩慢な動きで珪は仰向けになった。膝枕をして五分と経たない間に安らかな寝息を立て始める。
綾花は珪の乱れた前髪を指で整えた。その指先は頬を滑って唇に微かに触れた。
「……珪さん、私、とてもドキドキしています」
微かな声で想いの一端を伝えた。珪は変わらず、眠りの中にいて規則的な寝息を立てている。
更に時間が過ぎて綾花の目が閉じそうになる。抗えない睡魔に、おやすみ、なさい、と途切れがちな声で言った。
ゆっくりと意識が浮上して綾花は目を覚ました。眼前に扉があった。
「ここは珪さんのアパート?」
「夢でも見ていた気分だ」
右隣に珪がいて苦笑に近い笑みを浮かべていた。
「でも、夢ではないですよね」
「夢心地ではあったよ」
珪は笑みを浮かべ、綾花は照れたように顔を赤くした。
カマクラは人々を優しく温め、心に揺るぎない灯を残した。
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あとがき
担当マスター:
黒羽カラス
ファンレターはマスターページから!
カマクラは利用するPCさんのアイデアで色々な要素を見せました。
温かい鍋物は定番ですが、冷たいスイーツも楽しめたようです。
あと厳密に言いますと密室ではありませんが、二人にとっては心休まる一時になりました。
今回のシナリオで二人の距離が縮まり、一層、心の絆が強まる展開になれていれば幸いです。
どこまで踏み込んで描写すればいいのか。少し悩みましたが、いかがでしたでしょうか。
最後に一言。ご参加いただき、ありがとうございました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
NPC交流
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2024年04月05日
参加申し込みの期限
2024年04月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2024年04月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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