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『ハローニャック』は、英国生まれのテーマパークみたいな玩具店だ。尖塔のような屋根を持つ二階建て構造、一階と二階は吹き抜けになっていて、店舗中央にはフルスケールのメリーゴーランドが設置されている。
一年で一番玩具店が混雑するクリスマスが終わったばかりの店内は一段落した様相だ。といってもすぐにお正月商戦がやってくるわけだから、現状は嵐の前の静けさといったところだろうか。
中央に
五十嵐 ともか
を挟んで、右手には
五十嵐 尚輝
、左手には
御巫 時子
、三人ならんで『ハローニャック』を歩いている。ともかは両手をあげそれぞれの手を尚輝と時子とつなぎ、ご満悦の様子で明るい声を上げていた。
こうしていると、と時子は思う。
もしかして、親子連れに見えたりしないでしょうか。
ともかが娘、尚輝がパパ、となると私は――とまで考えたところでうっすら目の下が熱を帯びる。
「お子さんにいかがですか?」
なんて店頭販売で呼びかけられたらどうしようかと気恥ずかしく、さりとて嬉しくも想像してしまうのだ。
でもともかさんは七歳、私、こんな大きな子がいるようには見えないかな……?
三人きょうだいと思われるのも悪くはないけど、でもやっぱり。
親子のほうが、いいです。
尚輝先生のパートナーに見えるほうが。
なんとも悩ましい話ではないか。
この日、時子が尚輝とともかに出会ったのは偶然だった。彼らが無料送迎バスを待っているところを見つけたのだ。
といっても完全な偶然ともいいきれない。受験対策用の本を買うべく外出し、帰路を歩いていたところ、時子は顔なじみのカワラヒワに呼びかけられたのだ。カワラヒワというのはスズメを少し小ぶりにしたような鳥だ。全体的に黄褐色の姿だが、飛ぶとあざやかな黄色帯が翼にひろがり目に楽しい。時子の知り合いのカワラヒワは、ふだん北海道に住んでいるが、冬だけは寒さを避けて寝子島に来ているのだという。
カワラヒラはキリリリリと鳴いて時子を呼び止め、チュイーッと尾を引く声をあげて彼女の頭上の枝に止まった。小さな丸い目をぱちくりさせて、聞いて聞いてとばかりにチッチと鳴く。
あらゆる鳥類と心を通わせる時子だが、とりわけスズメ目は親戚のように感じている。相好を崩して〈どうしたんですか〉と呼びかけると、顔なじみのカワラヒワは、〈すぐ先にあの人がいたよ〉と教え方向を示してくれた。『あの人』といえば時子の場合、尚輝であるのは疑いようのないことだ。冬にしかいないカワラヒワであっても、とうにご存じというわけだ。
気になる情報もあった。例のあの人は子どもと一緒にいるという。〈そっくりだからきっと実の子だと思う〉とカワラヒラは言った(※正確には『雛(ヒナ)』と表現したのだがそこは意訳する)が時子は動揺しなかった。それどころか嬉しい知らせだと思ったくらいだ。カワラヒラに礼を言うと、来た道を急いで戻っていく。
尚輝先生がそっくりの子どもさんといるということは。
時子の予想は的中した。
あれは……尚輝先生とともかさん。
ハローニャックへの無料送迎シャトルバス乗り場だった。ともかと尚輝が手をつないでバスを待っている。ともかは水色のジャンパー、尚輝はキャメルカラーのコートだった。最初に時子に気づいたのはともかで、「御巫お姉さん!」と歓喜の声を上げたのだった。
ともかは尚輝の姪で、尚輝からすると二番目の姉の子にあたる。五十嵐の一族にときどきあらわれる『もさっ』とした髪質の子で、そのせいか母や父より叔父の尚輝に一番似ているという。尚輝同様前髪で目元が隠れていて、少女版尚輝といった雰囲気でとてもかわいい。
「ご無沙汰しております。またお目にかかれて嬉しいです」ともかは深々と頭をさげた。あいかわらず、小さいのによくできた子ですねと時子は思う。
「こちらこそ、お久しぶりです」
「ああ、御巫さん」
気づいた尚輝は驚いたように、「大丈夫なのですか、いま?」と質問してきた。「大学受験は追い込みの時期かと」
せっかくともかが寝子島に来たのに、尚輝が声をかけてくれなかった理由がやっとわかった。
――私の受験に配慮してくれたんですね。
「それなら大丈夫です」と時子は告げる。「勉強は順調です。時間を決めてきっちりしていますし。いまさらジタバタするよりも、この時期は気持ちを落ち着けるほうが大事と思って。だから今日は夜までオフなんです」
本当のところ少しだけ嘘だった。夕方から再開しようと思っていたのだ。
「ともかさんをハローニャックに案内されるんですね? もしよければご一緒させてください」
でも精神の安定が大切なのはまちがいない。だったら夜になるまでは、彼らと一緒にすごすほうを優先したい。
だって尚輝先生は、私にとって一番の精神安定源ですから。
もちろんともかは喜んで、「そういうことなら」と尚輝も時子を歓迎した。
やがて来たバスにならんで座って、三人はハローニャックに向かったのだ。
つれづれに時子はともかに訊いてみる。
「私は動物のお医者さんを目指してるんですよ。ともかさんの夢を教えてもらえますか?」
「獣医さん、いいですね」ともかはにっこりすると、おずおずとこう明かしたのである。「私は……ええと、そうですね、国連の職員になりたいです」
パティシエとかモデルとか、イラストレーターとかを想像していただけに、いささか時子は驚いた。
「世界を平和にしたいんです」
もちろん困難な道ではあろう。でも応援したいと時子は思う。
「大きくて素敵な夢ですね」
やがてハローニャックの尖塔が見えてきた。
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年09月03日
参加申し込みの期限
2023年09月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年09月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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