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九夜山の登山道を歩いている。
理緒と紗月だ。もちろんハードな冬登山ではなく、蛇行したゆるやかな道をのんびりとゆくハイキングコースだった。
「展望台からの景色が最高なんだって。海が見えるルートっ」
計画を立てたのは理緒だった。トレーニングにもなるし、とプロ意識ものぞかせて提案したのだ。もちろん紗月にも否やはなく、ふたりそろって軽装となり、リュックを背負い登山口から入った。
人気のコースだが冬はさすがに客も少ない。年末ということもあってか歩いている人はほとんど見かけなかった。
登りはじめこそ寒く、折りたたみのヤッケと使い捨てカイロが役立ったが、まもなく暑いくらいとなりお役御免となった。休憩を取りつつのんびり進んで、午前いっぱいをついやすほどの道程だ。帰りはロープウェイでもいいし、ゆるゆると戻ってもいいだろう。
「やっぱり山は気持ちいいよねえ」
理緒は清涼な空気を吸う。さわやかな風に、ミントの葉みたいな色がついているように感じた。
「こうやってハイキングコースをたどるのって、高校の遠足以来かな」
高校は『遠足』って言わないんだっけと紗月は笑った。
トレーニング目的もあるが本質は行楽だ。なんどか足を止め、海を眺め行きかう船を数えたり、名も知らぬ木の葉を拾ってみたり、ベンチでくつろぐなどしてすごした。
何度目かの休憩時、紗月が理緒にささやいた。
「あの人……どうしたんだろう?」
奇妙な服装の女性を見たのだ。
緑のダッフルコートこそ着ているが、ボタンをうまく留められなかったのかちぐはぐになっており、合わせ目から淡いブルーのガウンがのぞいている。ガウンの裾は長く、コートからはみだしているではないか。ひらひらと薄い素材で、ぱっと見、いや、じっと見ても入院時に着せられる病院着のように思えてならない。しかも膝はむきだし、靴ではなく裸足にサンダルだ。寒そうだしそもそも、とてもではないがハイキング向きのコーディネイトではない。
女性は自分たちと同年代に見えた。前髪をそろえた姫カット、だが髪に光沢はなく、そもそも肌の色も青白い。どうやら健康とはほど遠い状態のようで、足取りがふらふらしているのも不安を誘った。
病院の入院患者が脱走したのだとしたら、きっとこんな感じだろう。
「大丈夫じゃなさそうだね」
理緒は意を決して女性に話しかけた。
「あの、どうかされましたか?」
女性はぼんやりした目で理緒に向け、かすれた声で応じた。
「どうって……? ここはいずこじゃ」
とっさに出た言葉が『いずこ』であり語尾が『じゃ』ときた。時代劇の姫君みたい、と理緒も紗月も思った。
紗月が言う。
「ここは九夜山のハイキングコースです。登るつもりですか?」
「おお、山、とな。通りで登り道ばかりじゃと思うた。キャットロードを目指したはずじゃったに」
キャットロードといえばシーサイドタウンの方角だ。まるで正反対ではないか。
「じゃが山なら山でよいわえ。わらわは、登るぞ」
軽く笑い声をたて、彼女はまた歩き出そうとする。
「果てるなら病院の寝床ではなく、まばゆい場所がよい。目立つところなら……あやつも追ってきてくれるやもしれぬ」
しかしその言葉は途切れた。彼女はバランスを崩し倒るほどによろめいたのだ。あきらかに具合は悪そうだ。
「危ない!」
反射的に理緒は彼女を支えた。驚くほど軽い肉体だった。
「いけません。見たところ歩ける状態じゃないですよ」
紗月も手伝う。このとき紗月は、彼女のガウンに刺繍された文字を読んでいた。
やっぱり、病院着だ。
「戻りましょう。寝子島総合病院ですよね」
「嫌じゃ、わらわは……」
というそばからもう、声はフェードアウトし空気に溶けていく。
「しっかりしてください。私は初瀬川って言います」
「私は佐和崎、つき添いますから山を下りましょう」
せっかくのハイキングだが紗月はためらわず下山を選んでいた。けれど理緒は惜しいとは思わなかった。むしろ紗月に喝采を送りたいとすら思った。
決断早いよね紗月、こういうときの紗月って頼もしいよ。
「お名前、うかがっていいですか?」
紗月の問いに彼女は答えたのだ。
「わらわは……
九鬼姫
(くきひめ)」
と。
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担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年09月03日
参加申し込みの期限
2023年09月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年09月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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