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LIQUID -Star Chronicle- 三日月戦争編
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【ストーリークエスト『三日月戦争』(3)】
ベルモットという男。現皇帝キールの実子にして、ワインツ帝国次期帝位継承者。
その矮小にしてねじくれた性質は、彼の幼少より顕現し宮廷内でもよく知られたという。同年代の友としてつけられた貴族の子らを、皇太子の立場をもって抑圧し支配し、徒党を組んで悪戯を繰り返した。壁にインクをぶちまけ卑猥な絵を描きつけたりするうちは子どものすることと微笑ましく見られたが、宮廷内の調度品ことごとくを破壊し、子らの腕を折り足を折り、子犬子猫の死骸を廊下へ並べてディスプレイするに至り、皇帝の取り巻きをして狂帝の鬼子と揶揄されることとなった。小動物を集めては蹂躙し、あまつさえその様を眺めて嬉々と笑う息子を目撃した彼の母は心労に倒れ、心を病んだ末に自ら縊死したともっぱらの噂だが、帝国の公的な声明においては病死とされている。
その後も悪辣を絵に描いたように奇行を繰り返したベルモットが皇族を放逐されることにならなかったのは、彼が父より受け継いだらしい戦の才を発揮し始めたからだ。キール皇帝は息子にまず帝国軍十人長の立場を与え、未だ続く他国との小競り合いや魔物討伐へ投入した。その過程に命を落とす程度ならばそれまでの存在であり、むしろそのほうがよいとさえ考えたかもしれない。しかし父の思惑を知ってか知らずか、彼はこと相手を打ち滅ぼす手腕において類稀な戦果を刻み始めた。
数年後、ベルモットは騎士団の一角を担う。半ば私兵に等しい彼直属の騎士たちを率い、戦場を遊歴した。彼の手練手管は陰惨にして華々しく派手で、それでいて繰り出した戦のほとんどで勝利を挙げた。幼少の彼を知る者は忌避し恐れ、知らぬ者は戦場においても変わらぬ彼の奔放な振る舞いに戸惑い、いつしか惹かれる者もあったろう。
皇太子は帝国にとって、良くも悪くも欠かせぬ象徴的な存在となった。
そんなベルモットが今、胡乱な者どもを率いて隣国サイディアを丘陵の下に見下ろしている。
奇矯で知られる彼にしては奇妙なことだが、弧の騎士団と名乗る誰とも言葉を交わさず、呆けたようにただ戦場を眺めているのみだ。睥睨するでもなく、部下どもと敵を陥れる策略のひとつも話し合うでもなく。やけに落ちくぼんだ眼窩、その奥に炯々と白く染まった瞳をぎらつかせながら。
弧の騎士団の奇怪は極まる。互いに会話をかわす者はなく、意思の疎通をはかるそぶりさえ見せない。間近に迫る殺戮に思いを馳せてか荒く息をつく者、耐えきれず遠吠えのごとく咆哮する者。人の形をした、まるで獣の群れのような騎士団を率いるベルモット自身は、一体いかなる者か。
「……………………」
うそぶくこともなく、彼はただ茫として白瞳を巡らせるのみだった。
まず、ケイが吹き飛ばされた。彼を貫いた蹴りが見えた者が、この場にどれほどあっただろう。
「ケイさんっ!!」
<Pプロテクト>が彼へのダメージをアヤカへ伝え、肩代わりする。致死級の一撃だ。どうにか踏み止まるも体力の残りはわずか、目の前が赤く灯り動転した。
ケイへ駆け寄り助け起こしながら、追撃を阻むため魔法を放つ。<キャットウォーク>は霊体の猫を飛ばして敵の足元に纏わりつかせ、移動を封じる魔法だが、
「! 避けた……!」
「他愛もない。ベルモットどのはこやつらのなにを警戒していたのやら」
空将ペトリュス、そう名乗った男は半人半鳥といった姿の異形をさらし、アヤカへも神速の蹴りを見舞う。瞬間、後ろから飛びついたケイがアヤカの身を動かし間一髪、蹴りは空を薙いだ。まともに受ければひとたまりもないだろう。
両腕を翼と化し、ペトリュスは宙を舞う。ハーピーのようだが動きの俊敏、繰り出す攻撃の破壊力は単純な魔物の比較にならない。
「ベルモットめ、我らの行動を予見していたか!」
ソフィアの背に隠れたマオメイは腰が引けているが、威勢ばかりは引っ込まないようだ。
「将のひとりを直接に送り込むとは、よほどに彼ら冒険者を恐れているようではないかね!」
「ふん、全くだ。脆弱、惰弱な人間ごときに臆病なことよ」
「皇太子は、あなたがたの指揮官ではないの? ずいぶんな物言いね!」
再び翼を打って飛び上がるペトリュスへ、ソフィアの<誘導魔弾>が飛翔する。幾筋も尾を引き弧を描いて追いすがる魔弾を、しかし空将は蹴りのひと薙ぎで弾き返してみせた。
「偶々、駒を御するのに丁度よい男であっただけだろう。ヴォーゲンリッターとはすなわち、我ら将を指すのよ。くだらぬ雑兵をまとめるだけが能である男など……ま、それも我らが大いなる意思のお示しになることなれば、な」
「大いなる……? っ!」
直上からの降下に伴う蹴りが、ソフィアを打ち据える。地に跳ねる直前にマオメイを突きとばしたが、ソフィア自身のダメージは甚大だ。
「く……こいつ、強い! 今までの敵とはケタが違うわ。なにか作戦がないと……」
強敵だがこれにばかり構っている暇はない。ソフィアの焦燥は警告で、刻一刻迫る時間制限を意識させた。
肝要なのは、ベルモット皇太子を無力化することだ。ワインツ本国、および皇帝の意思は現在別動隊が確認のため潜入しているところだが、ソフィア自身は月の杯が皇太子を支配しているがための独断による暴走と考える。それゆえに両国には交渉の余地もあろうが、最終的にはワインツ、サイディア双方がたがいにとって政治的に妥当な着地点を導き出す必要があるだろう。その猶予を今ここで、稼ぎ出さねばならない。
迅速なベルモットの捕縛が必要だ。そしてそれが、月の杯を破壊することにもつながるだろう。
「つまり、君と遊んでいる暇はないわけだ。ペトリュス君といったかな」
この場にあってただ一人、空将のスピードに追随し得るのが凛風だ。突撃からの足刀を愛刀<小烏丸>でいなすと同時、<斬影の加護>が発動しさらに身体能力を高める。
「ほう、できる者もいるではないか。しかしヴォーゲンリッターの将、ペトリュスを前に不遜な言動、万死に値する」
「殺せるなら殺してみるといい。僕らも全力で抗おう……ポラリス!!」
剣と蹴りの応酬を縫うように、ポラリスの杖から氷のつぶてが鋭く飛ぶ。一発は敵の肩口をかすめ、一発が胸元へヒットするもダメージは軽微だ。しかし六華の鍵は攻撃を重ねるごとに氷盾を生み、攻防において厚みを増す。
ポラリスはみなを振り返り、いつもの調子を少し上向けて言った。
「私の、切り札なら……あいつを、凍結できる。はず……凛風が時間を稼ぐ、から。凍結の瞬間に、みんなの全力を……叩きこめば」
「……私たちも、やります!」
まだ致命のダメージが残るケイに肩を貸しながら、アヤカは杖を手放さない。マオメイが心配そうに眉を寄せる。
「アヤカ、ケイ、大丈夫かい? 私が今少し戦力と数えられれば良かったんだが……歯がゆいな」
「いいえ、いいんです。私たち、まだやれますから。ね、ケイさん」
「ああ。みんなで協力して、もう少し頑張ろうか」
ケイはパーティーの貴重な前衛だ。凛風の負担を軽減するためにも、前に出る必要がある。そんな彼へ最大の援護を施せるのは、アヤカをおいてほかにないだろう。
凛風もひとりでは空将の猛攻をしのぐので手いっぱいだ。ペトリュスの口腔から放たれる音の波が深くその身体を震わせる。長くは持つまい……攻勢に転じる時だ。
「……倒すわよ、あいつを!」
ソフィアの杖から再び放たれる誘導魔弾の飛翔を合図に、彼らは地を踏み込め駆けた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
ゲーム
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年08月16日
参加申し込みの期限
2023年08月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年08月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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