【ネコミケ冬】ドキドキゾクゾク！つながれネコミケ♪｜リアクション

【ネコミケ冬】ドキドキゾクゾク！つながれネコミケ♪

　綾辻綾花は、早川珪先生を誘ってネコミケへ行きました。
（言葉ではなく行動で珪さんの気持ちが知れて嬉しいです）
　告白はまだ先ですが、嬉しい日々です。
「綾辻さんと一緒にネコミケに来ることになるとは思わなかったなあ」
　一緒に歩いていると、珪先生に女性たちの視線が集まります。
（先生はかっこいいから、コスプレイヤーだと思われているのでしょうか？）
　綾花は、そっと珪先生の手を取りました。
「凄い人ですね。はぐれないよう手を繋いで回りましょう」

（珪さんはどんな物に興味があるのか気になります。本に関わる同人誌かな？）
　そんなことを思っていると、珪先生のほうから聞かれました。
「綾辻さんは、どんな本に興味があるの？」　
「そうですね……一通り回ってみたいです」
　一通り回っている途中、綾花はある本に目を留めて声を上げました。
「にゃんこの同人誌！　かわいい」
「さすがネコミケだね」
　珪先生と立ち止まり、にゃんこの可愛いポーズに癒されます。
「もちろん購入です。あっ、マグカップも可愛い！」
　本と一緒に、その絵柄のマグカップも購入したのでした。

「珪さんは何か気になるものありますか？」
「そうだなあ、僕も一通り回ってみたいな」
　珪先生が立ち止まると綾花も一緒に立ち止まってそれを見つめます。
（私も気になったら購入しようかな。……あっ！）
　珪先生にそっくりな漫画を見つけ、綾花は手を伸ばしました。
（えっ、これは……）
　開くと内容は１８禁で、思わず赤面してしまいました。
（私は１８歳だけど免疫が足りないですね……）
「どうしたの？」
　声をかけてくれた珪先生にも、そっと試し読みの本を渡します。
（この漫画に出てくる珪さん風の主人公の相手は私に似ててドキドキします）
「ちょっと綾辻さんには早かったかな」
　珪先生はそう言いますが。
「いえ、大人の勉強の為に買おうと思います。卒業したらこういう勉強も必要ですよね？」
　珪を見て、綾花は言いました。
「……急ぐことはないと思うけど。気になるなら買えばいいと思うよ」
　珪は優しく言ってくれたのでした。
「はい、ちょっと待っててくださいね」
　にゃんこの同人誌と大人な同人誌を購入出来て綾花は満足したのでした。

「そうだ」
　ふと気づいた綾花は珪に耳打ちしました。
「私と一緒だと大人な本購入できないですよね。エスカレーター近くで待ってます」
「えっ、いや、そんな……」
　慌てる珪先生に微笑みかけ、綾花は軽やかにその場を離れるのでした。