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あなたと名もなきひと時を
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【お菓子ことば】
近所のスーパーで卵を買った後、再び七瀬のワンルームマンション。部屋に入るなり、ぐるり見回してウォルターは言いました。
「倉前らしいねぇ」
たぶん、そこら中に積まれている本たちを眺めての感想でしょう。確かにこれぞ、活字中毒な七瀬の気質を如実にあらわした光景といえるかもしれません。
「……なんか、恥ずかしいとですね。あんまり見んでください……」
「いやぁ、いいんじゃない? その人にとって使いやすい配置ってあるからねぇ」
と家事が苦手、整理整頓も苦手そうなウォルターに言われても、あんまし説得力はありませんけれど。
それはさておき、いよいよ! 料理の開始です。本だらけの室内の中でも、キッチンはばっちり整えております。材料オーケー、調理器具もオーケー、厳選したレシピ本オーケー!
「それじゃ、始めようかぁ。といっても、僕はなんにもわからないからねぇ。指示を頼むよぉ、センセイ」
「はいっ。がんばりましょう!」
レシピ本をぱらり。今回は練習ということで、プレーンなカップケーキを作ることにします。
「まずは……オーブンを予熱しておきます」
「よねつ。ああ、事前にあたためておくってことね。何度くらい?」
「えっと、170度くらいですね」
「了解~」
普段はあまり使われないオーブンレンジも、今日ばかりは本領発揮です。
「次は、ボウルに薄力粉とベーキングパウダーを入れて混ぜる、と」
「はくりきこ。ベーキング? パウダー?」
「これです。これ」
「へえ~。全部同じ粉に見えるけど、いろいろあるんだねぇ」
いつも颯爽として隙を見せない彼ですけれど、今日はあたふたと惑いがち。それがなんだか可愛らしく見えてしまって、より彼が近しく思えました。
「えっと。そっちにカップケーキ用の型があるので、そこの紙を敷いてもらえますか」
「これ? これね。紙、紙……グラシン紙、ってやつかい」
「そうです、それです」
型は6つのケーキを焼けるものが2枚。ボウルも2つ用意して、七瀬とウォルター、それぞれに作ることにしました。
ウォルターがたどたどしい手つきでグラシン紙を敷いていく間に、七瀬はボウルをぐるぐるとかき混ぜます。ウォルターもさることながら、七瀬だって慣れた手さばきとは言えません。知識だけは万全ですけれど、実践するのは初めてなもので。
「よーし、敷けたよぉ。さて次はなんだい、センセー?」
「そ、それなんだかくすぐったいですね……次は、ボウルにバターを入れて泡立て器でかき混ぜます」
「なんだか、ずいぶんかき混ぜるんだねぇ」
ふたりしてボウルを抱えて、ぐるぐるかちゃかちゃ。
「これ、どのくらい混ぜたらいいんだい」
「クリーム状になるまで、だそうです」
「ふむふむ」
ぐるぐるぐるぐる。
なめらかクリーム状になったら、グラニュー糖とお塩を適量投入して、さらに混ぜていきます。くるくるぐるぐるぐるん。
「今度はどのくらい混ぜるの?」
「ええと。ふんわりするまで……?」
「曖昧だなぁ」
「レシピ本ってけっこう、そういう表現があるんですよ」
いい感じにツノが立ったところで、溶き卵を投入。再びまぜまぜ、くるくるくるり。お菓子の生地作りというのは、とにかく混ぜるのが肝要であります。
牛乳を入れて、先ほど混ぜた粉類の余りをざるでふるい入れる行程を何度か繰り返すうち、なめらかクリーム状になってきました。
「こんな感じでしょうか。あとはできた生地を型に入れて、オーブンで焼きましょう」
「なーんだ。意外とカンタンじゃない?」
調子のいいウォルターに、七瀬はくすりと笑ってしまいました。
けれど確かに、ここまでの行程は思ったよりも上手くいったように思います。初心者向けのレシピを選んだのも良かったのでしょう。
「マカロンも作ってみたいんだっけ? これなら案外、上手くできるかもしれないよぉ」
「そう、ですね」
彼の言葉にふと、思い出しました。
カップケーキにマカロン、実のところ何気なくそう口にしたわけではなく、理由があってのことです。
「ウォルターさん……お菓子言葉、って知ってますか」
「お菓子言葉? 花言葉みたいなもの? そんなのがあるのかい」
キャンディなら『あなたが好き』。クッキーなら『あなたとは気さくな友だち』とか。バームクーヘンなら『永遠の愛』とか。そんな言葉を知ったのが、カップケーキを選んだ理由のひとつです。
「じゃあ、カップケーキのお菓子言葉は?」
手を動かしながらも何気ない彼の問いに、七瀬は少し逡巡しながらも、答えました。今さら隠してみても仕方がないと思えたので。
「『あなたは特別な人です』、って意味ですよ」
ぱちくり。しばし、瞳を瞬いてから。彼はいつもの悪戯っぽい笑みではなく、ふんわりとやわらかい微笑みを浮かべ、言いました。
「そりゃあ光栄だねぇ」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオSS(500)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2023年07月03日
参加申し込みの期限
2023年07月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2023年07月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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